「映画作りに対する情熱に」JUNK HEAD はなまるさんの映画レビュー(感想・評価)
映画作りに対する情熱に
美しい映像と個性的なキャラクター、そしてサイバーパンク的な世界観は非常に刺激的であった。初めて「アキラ」を観た時のような映像表現の気持ち良さが僕には感じられた。(直感的に「この映画の熱量はヤバい…」と感じられる映画だ)
また表情を持たないパペット達は哀愁漂う部分とコミカルさが共存し、各キャラクターもそれぞれ感情移入出来るほど人間味が感じられた。それと同時に監督の持つ人間性が各キャラクターから滲み出ているようにも思えた。
セリフ回しやカット割りの雰囲気は昔のジャッキー・チェン映画(プロジェクトAなどの時代)のようで、香港映画のドタバタコメディ風なテイストが好きな人は終始ニヤニヤできる映画だと思う。(終わり方はちょっと唐突すぎるけれども…)
個人的にはストップモーションの映画は大好きだ。しかしどうしても途中でひどい睡魔に襲われてしまう。ティム・バートン監督の「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」は観る度に必ず寝てしまっていた。「JUNK HEAD」も途中ウトウトしてしまった。多分ストップモーション映画は映像の情報量が多過ぎるからと思う。自分としてはもう一度観る理由が出来たので良しとしている。
最後にこの映画は監督一人で作った映画ではなく複数のスタッフで作られている、とパンフレットに記されていた。広告のキャッチコピーでは「すべて映画を一人で作った」と勘違いさせられたので、そこだけは残念。
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