スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム : 特集

2022年4月18日更新

レビュー:かつて「スパイダーマン」が好きだった人へ
これは、あなたのための「スパイダーマン」――
壮大で完璧な物語、青春を抱きしめる感動の“最終章”

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「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」(2022年1月7日に日本公開)を観てきました。筆者はサム・ライミ監督/トビー・マグワイア主演の「スパイダーマン」3部作が好きな、映画.com編集者(30代前半・男性)です。

まず、僕の「ノー・ウェイ・ホーム」の感想をお伝えします。「何も語りたくない」です。

とてつもなく面白かったし、何度も、何度も泣きました。現段階の“人生No.1の作品”になった、そう断言できます。でも、だからこそと言うべきかもしれませんが、何も語りたくないんです。

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今作は、どんな序盤のシーンであろうとも詳細を話せば即ネタバレになりかねない、ミリ単位で緻密かつ大胆な構成の上に成り立っています。ゆえに語りすぎれば、僕が受けたあの感情を“味わうはずだった他の誰か”から奪ってしまう……それだけは嫌なんです。

なので今回の特集記事は、物語の具体的なことには何も触れずに、「どれだけ楽しめたのか」だけを抽象的にレビューをしていきます。

ユーザーの皆様、あらかじめお詫びしておきます。おそらく映画.com史上、最少文字数の特集記事ができました。

※この先のレビューではネタバレは一切しません。が、予備知識は1ミリも入れたくない人は読まないことをオススメします。


【あらすじは予告編からチェック!】

試写室に入る前、手のひらに汗がじんわり滲んでいた。期待のあまり緊張感が全力疾走する作品は、この仕事に就いて以来ほとんど記憶にない。コンサートの開演を待っているみたいだった。

本編が始まった。瞬間、期待感は究極の形で現実となった。スクリーンのなかからスパイダーマンの腕が伸び、これまでの僕の映画人生を丸ごと抱きしめるような体験がやってきた。

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涙は30分あたりからずっと流れ続けていた。観たシーン全部を脳に保存できろ!と強く思った。興奮と感動が交互に押し寄せては引いていき、心臓が何度も止まりそうになったし何分間かはマジで止まっていたと思う。ピーターとMJとネッドの“親友3人”を、中学・高校のころの僕に観せてあげられたらどれだけよかったかと、またさめざめと泣いた。

上述の通り、僕はサム・ライミ版が一番好きだ。なぜか中学の音楽の授業で第一作「スパイダーマン」を観て以来、それは僕の青春であり続け、今でも心のなかの重要なポジションを占めている。

同シリーズで感じた喜びも、「スパイダーマン3」で物語が宙ぶらりんのまま“完結”したことへのグジュグジュした悲しみにも、今作で決着がついた。僕の脳内でトム・ホランド演じるピーター・パーカーが「これはあなたのための『スパイダーマン』だよ」とささやきかける。これまでの作品は今作のためにあったのかもしれない……こんな感情を僕にくれて、本当に、本当にありがとう。

予告編披露イベントに登壇したトム・ホランド
予告編披露イベントに登壇したトム・ホランド

2021年12月17日に公開されたアメリカをはじめ、すでに世界中で歴史的なメガヒットを記録している(参考記事 https://eiga.com/news/20211220/14/)。21年度のアカデミー賞での躍進も予想されており、作品賞にもクモの糸が届くのでは、との声もある。

今作の日本でのキャッチコピーは「想像しろ。超えてやる。」(←とても好き)だったが、何もかも規格外で、僕にとって完璧な、映画を超えて心に残る体験となった。多分、走馬灯にも出てくるんじゃないかな。

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でも、僕はもうこれ以上、今作について何も書きたくない。

感情に整理をつけ、ネタバレしまくりでレビューすれば、そりゃいくらでも文字数は書けるだろう。しかし、この感情をもっと詳細に文章化すれば、あの大切な感動がどこか遠くへ行って、二度と戻らないような気がするのだ。

だから僕はここで筆を置きます。映画.com編集者から、いち映画ファンに戻ります。はい、お疲れさまでした! 映画館に行ってきます。

さて、劇場公開中にあと何回観ようかな~~~~~。

(おしまい)

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