鳩の撃退法のレビュー・感想・評価
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予想外のストーリー展開
事前情報なしに鑑賞したが、非常に面白いストーリー展開だった。
小説を書くような流れに合わせて、ストーリーが展開され、冒頭から何が現実なのか戸惑う描写が続き、楽しめた。
藤原竜也が主演だが、周りを固める俳優陣の厚さも楽しめた理由だと考える。
原作のよさが出てると思います(読んでないけど…)
全く本編とは関係ない話から…
『あっぷるぐりむ』懐かしくて涙が出そうです!30年以上前、学生時代を過ごした松本で今のようにファミレスが乱立する前、『Royal Host』はあったんですが、学生には若干高めのメニュー。『ガスト』はまだ存在していなくて『すかいらーく』もファミリー向けとはいえ貧乏学生がたむろするには勇気がいる存在。そんな中おそらく長野県発祥と思いますが『あっぷるぐりむ』はリーズナブル価格と豊富なメニューで我々大学仲間たちの支払金額合計で1店舗ぐらいは建ったんじゃないかと思うくらいお世話になりました。信州時代を過ごし日本全国に散らばった友人たち、このくだりだけでも観る価値ありです!(言い過ぎ?!)
さて本題に入ります。
原作が本屋に山積みだったころ不思議なタイトルに惹かれたのですが上下2巻に恐れをなして未読状態だったまま本作品鑑賞!やっぱり原作が相当面白いんだろうな~って感じさせるストーリー展開でした。様々な人間関係と複雑な絡みがエンディングでしっかり伏線回収されるあたり、秀逸です。これは複数回観て色々と自分なりに伏線を回収してみるとより楽しめるのでは?!って思いました。
それにしても豪華な俳優陣でしたね~
豊川悦司さんの怪しいながら絶大なる存在感。『Love Letter』『ラストレター』のダブルレターでのとっても印象的な役柄、古くはテレビドラマ『愛していると言ってくれ』ではいまだにドリカムの『LOVE LOVE LOVE』を聞くと常盤貴子さんとのシーンを思い出してしまいます。
あと風間俊介さん、まともに演技されてるのはほぼ初めてみましたが、潰れそうな足袋屋の支援のためアヒルみたいに走ってたり、顔と『zip』のポーズをみるたび「今週もはじまりか?!」って憂鬱になるだけじゃなかったんですね。さすが生田斗真さんと同じくジャニーズの俳優代表ってところでしょうか。とてもいい演技でした。
岩松了さんも「早く言ってよ~」の元社長さんのイメージが強いですが人のいいデリヘルの社長役、とっても似合ってました!
とっても重要な役どころの西野七瀬さん!ある時は先生、ある時は家探し中の友人として神木隆之介君の相手!(同時期にやるのはどうか?!って気もしますがz)とってもいいキャラを演じられ、これからが楽しみな若手俳優さんがまたひとり増えてしまい、嬉しいやらフォローしきれないのでオジサンには大変です!ドラムのスティックの伏線回収は全くありませんでしたね!
もちろん主役の藤原竜也さん土屋太鳳さんはいうまでもなくうまい演技に魅了されました。時系列や現実と作品内をいったりきたりの複雑なストーリー展開ながら土屋さんが出てると「これは現実の部分ね?」ってわかりやすくしてくれました。藤原さんもせっかくバーのカウンターにいるのでビールでも飲んで「キンキンに冷えてやがる!」って言ってくれたら嬉しかったですね。難を言えば(映画に対してではありませんが)Skyさんが提供されているから仕方ありませんがテレビでの製品とのコラボCMは誤解を生みそうですね。
あとおまけみたいな書き方で申し訳ありませんが濱田岳さん浜野謙太さんの『濱浜コンビ』(コンビじゃない?!)のお二人もいい味出してました。
いい原作といい俳優陣でなかなか面白く観られました。よかったです。
緻密に設計されてる、、、が。
原作読んでません。
わりと普通の事件が小説なのか現実なのかあやふやなまま前半は進む。何故か会話もスカしてて噛み合わないのは小説だからなのかな?
第二の主人公もファミレスでイミフに手を叩く迷惑な客にしか見えなかった(後半ちゃんと回収される)
謎な合成シーンでグイグイ最後まで行くのかと思うと後半全くなくなる。
凄く巧妙に設計されてて大きな話になるのかと思いきや、、、謎解きと言うより、その巧妙さをただ教えてもらってるような気がしてしまった。事件も大きくならずむしろ第二の主人公の個人的でメンタルな方向へ、、、。
話自体はいい感じでフィニッシュする。
キャストは悪くないと思うので原作の問題?
複雑な話をよく捌いたと思うし、カッコいい部分もあるんだが、設計、演出の問題なのかも知れない。
西野七瀬は役割的に添え物だったが可愛いくて良い。
掴みはOKだけどオチが…
元小説家で今はデリヘルドライバーの
主人公が新たに挑む新作小説が…⁉︎
今観ているのは現実なのか
小説として書かれた創作なのか?
ある家族の失踪。いきなり手に入った三千三万円。偽札疑惑…他。与えられピースは魅力的で掴みはOKです。でもオチは若干尻窄まりな印象。なるほどとは思いましたが驚きは少なめ。
しかしキャストが豪華で飽きることなく最後まで楽しめました。後味もとても良かったです。
個人的には西野七瀬さんがいい感じでした。
土屋太鳳ちゃんの出番が少なく残念。
役者としての浜野謙太さんがとても好きで
本作の小物ぶりも最高でした。
(・・?難解、しかしなんとなく
虚構と現実が入り乱れ混乱するが最後に秀吉が生きていたという事実から死んだのは浮気した奥さんと間男ということになるだろうし、普通の誰ともわからない人間の失踪かもしれないし、ラストは視聴者に託されています。
津田は人がどの様に行動するのかを予想するのが上手いのでしょう、人はだいたい自然な行動を取るもので、それを小説に書いていると言っていた様な。前作ではソレが仇となり引退間際に追い込まれています。
ラストで秀吉と妻と間男は自然な流れでは殺されてしまうんでしょうが、津田は3人が逃げるラストを書きます。しかしソレが真実、つまり人の取る行動に1番近かったんでしょう。
秀吉は生き残った事実だけ捉えれば、。人として当たり前の行動を取るのならば結果はうまくいくってことで、そこで何らかの欲などがあったりするとストーリーが変わってしまい、うまくいかないんでしょうね。奥さんと真男は死んでる様な?
鳩の撃退法、、、鳩は偽札、、、罪とか欲、、、、人が踏み外してしまうキッカケ?
それを撃退する方法、つまり人として当たり前に行動する、生きるって事なのか?
3万円のリレーに関わっていた人間はそれを返すと言った善の行動で誰も猫ババしてません。
考えすぎか?、、、。
喫茶店の沼本さん可愛かった!
藤原竜也貫禄の演技!
ヤクザはやっぱ怖い。
小さな都市
北陸のこじんまりした都市であるなら有り得る、のか?
結末ありきで進むせいか、ネタばらしの後半に「だろうね」とあまり驚けなかったのは残念。
最後の秀吉はどういうカラクリであそこにいたんだろう。(海中から車ごと発見されたのでは?)
まあそれも、そうなんだろうなと深追いする気もさせない感じがこのお話の着地なのかも。
エンディングの2曲はすごく良かった。
客からするとみんな創作です
直木賞
1935年に文藝春秋代表・菊池寛が設立した
その年発表された大衆小説に与えられる
正式名「直木三十五賞」
受賞者には100万円と雑誌への掲載が
景品として与えられる
この映画の主人公津田伸一はかつてその
直木賞受賞を果たしたものの
今は地方都市でデリヘル嬢のドライバーを
しておりチンピラに絡まれる毎日
そんな中で起こっていった自身の体験と
身の回りに起こる奇妙な出来事を津田が
書き上げる創作・小説として
境目をあいまいにしながら話を追っていく
ストーリー
感想としては
ハッキリつまらなかった
こねくり回して客をさんざ翻弄した割に
素の単純なストーリー後から
ベチャベチャ話をくっつけただけで
ミステリーとか言える代物ではありません
予告の「この男の小説が現実になる」
みたいな見出しもなんかズレてます
そもそもタイトルから受け取れる情報も
特になく説明出来る深みもないです
ひと言で言うと滑ってます
小説版は未見ですがそっちが面白かった
なら映画館という企画がムチャだったんじゃ
ないでしょうか
ここんとこ世間の流行がさっぱり読めず
官民からの丸投げ案件という過去の遺産で
ゴミを連発するdentsuらしい案件の映画です
緊急事態宣言でレイトショーが無く
通常料金で観る映画と考えると1900円他の映画に
払った方が良いです
ボロクソに書いてるのはそのへんの
怒りも含まれています
藤原竜也と女優たち
ストーリーや構成上の仕掛けはそれなり ラストの『ジョーカー』風味でお話の信憑性が完全に吹き飛ぶ
それよりシーンごとの藤原竜也とキャストの絡みが面白い
特に度々登場し作品のリズムをつくりだすウェイトレス役西野七瀬、閉店した古書店で濡れ場を演じる不動産事務員役 石橋けい が印象深い
噛めば噛むほどよい
映画をみて津田の書いた小説がどこまで現実、小説かを考えるとこういうパターンもあるし、こうも取れるなと色々な物語を自分なりに補完して作る楽しみがある
私はハッピーエンドだと思った
ダムに沈んだ男女は晴山でも秀吉の妻でもない全く関係ない二人で秀吉家族は身を守る為に失踪していたのだと思う
倉田は秀吉を助けたのではないかな
たまたま車には秀吉と倉田だけが乗っていたけど秀吉の妻子は生きていると思いたい
どうしょうもない現実があっても考え方ひとつでハッピーエンドになりえる
ものは取りようだなと思う
伏線の貼り方、回収の仕方、共に弱い
原作は未読なのですが、読む気も起きない映画だった。
もし、原作は面白いなら作者はブチギレて良いと思う😅
なんか、回収前提の伏線の貼り方で、特にあった驚くどんでん返しがあるわけでもなく、モヤモヤしか残らなかったです。
いくつか疑問があるのですが…
そもそも、自分の身に起こった事をそのまま書くやつが、直木賞作家?
で、その小説が出版されたとて面白い本になる?
最後のタイトルも鳩の撃退法って、撃退してないよね?
しかも、鳩のフレーズも人が考えたし。
そして、最大のミステリー。
デリヘル呼ぶために女の子に金を借りる男がいるのか⁈
まだまだ沢山ありますが、最後に一言。
映画館で見る必要なし。
でした〜
モノ作りの目的
とりあえず Awichの声がエンドロールで聞こえてきてビックリしました...
原作未読です。
ちょっと 謎解き要素というかミステリー色を前面に広告打ち出しすぎかなと思いました。
『この男が書いた小説(ウソ)が見破れるか』というキャッチコピーに引っ張られて見に行きましたが、本質は クリエイターの創作欲の尊さ でした。
藤原くん演じる小説家が なぜ危険を冒してまで書かなければならなかったのか? そういうアーティスト特有の業についての映画でした。
まず、私も観てしばらく勘違いしていたんですが。
『この男が書いた小説(ウソ)が見破れるか』の本当のウソは映画 本編では まだついてないんですよね。
ウソは映画が終わってからつくんです。
劇中のピーターパンの本よろしく ネバーランドを虚構とした場合、大人になるっていうのはどういう嘘をつくことなのか考えさせられた映画でした。
私は最後スッキリしました。(考察)
小説未読・1度映画を鑑賞しただけの考察なので、違った見方があれば教えてください。
まず事件の夜、本当にヒデヨシは家族を救えたのか?
妻と子供を連れて逃げおおせることができたのか。
…違うのではないでしょうか。
あの夜、妻と子供、郵便局員の男は処分され、ヒデヨシはどうにもならない現実を目にしながら、誰かどうにかしてくれと、ピーターパンの小説に擬えて手と手を打ち鳴らすことしかできなかった。
津田はそれさえも読み解いたのではないか。
そして小説にて、その場面だけを意図的に改変(郵便局員の男が車に乗り込んで暴走する辺りからかと思います。)することで、小説家としてせめてヒデヨシを救ってやった。
最後にヒデヨシが津田に文庫本を返しにきたのは、小説の中だけでも理想の世界を創り上げてくれた津田に対して感謝を込めて。
最後のシーンで、ヒデヨシと共に車内にいたのが妻や子供ではなく、倉田だった違和感からこのように考察しました。
ヒデヨシを大切に思っている倉田は、津田が全てをノンフィクションで書き上げていたら制裁を加えていたのではないでしょうか。
裏切られても裏切られても、昔得られなかった"家族"というものへの憧れから妻を許そう、許容しようとしてしまうヒデヨシ…
ラストシーンでヒデヨシを見捨てず共にあることや、3000万円の使い道からも残虐なだけの男ではないこと・血は繋がっていなくても自分と同じ境遇で理不尽に虐げられる(た)子供達(ヒデヨシ)を愛していることが汲み取れる倉田…
今回は『何が現実で、何が虚構なのか』に注目することに注意してしまいましたが、また鑑賞することがあれば、次はこの不器用で哀しい男達に焦点を当てて物語を楽しみたいと思いました。
藤原竜也史上一番のハマり役かもしれない
予告編を観て面白そうだったので、公開初日に鑑賞いたしました。
原作は未鑑賞ですので、あくまで映画単体での評価になります。
藤原竜也さん主演映画は『デスノート』『カイジ』『ダイナー』などなど、たくさん観てるんですけど、年々演技がオーバーになっていって観客もそれを求めるようになっている雰囲気を感じていました。藤原竜也さんは俳優としては凄い好きなんですけど最近の演技スタイルは好きじゃありませんでした。
しかし本作の藤原竜也の演技は違いました。過去最高の当たり役で、自然な演技になっていました。脇を固める俳優陣も非常に素晴らしく、風間俊介さんや土屋太鳳さんなどのメインキャラクターも素晴らしいですし、個人的に好きな女優さんである佐津川愛美さんが本作でも体当たりのセクシーな演技を見せてくれて良かったと思います。
ストーリーの面でも、終盤に行くにつれて事件の真相が段々明るみになっていく様子や、ラストの展開も結構私好みで面白く鑑賞することができました。
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かつては直木賞を受賞するほどの実力派小説家であった津田伸一(藤原竜也)は、とある小説で大きなトラブルを起こしてからは小説の執筆を全く行わなくなっていた。そんな津田が3年ぶりに新作を書き始めたということで、担当編集者である鳥飼なほみ(土屋太鳳)は彼がバイトするバーに原稿を回収するために足繁く通うようになる。津田は自身と同名の主人公が様々な事件に巻き込まれるという"フィクション"小説を書いていたのだが、鳥飼はそれが実話を基にした小説なのではないかと疑い始めるのだった。
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本作の主人公でもある藤原竜也演じる津田という男。
藤原竜也の演技や過去のフィルモグラフィーも手伝って、とにかく雰囲気が胡散臭いんです。
その胡散臭い男が書き上げる小説が妙にリアリティがあり、担当編集者である鳥飼が「フィクションではなく実話を描いているのではないか」と疑い始めるというのが大まかなストーリーです。
本作は小説の再現映像と現実世界での津田と鳥飼のやり取りが交互に繰り広げられるという構成になっています。小説世界と現実世界を交互に映すことで真相が明らかになるという構成は2016年公開の映画『暗黒女子』と近い気がしますが、実際見比べてみると本作は『暗黒女子』とは違いますね。どちらかと言えば現代と過去のストーリーが交互に展開される『アヒルと鴨のコインロッカー』『渇き。』に近い構成に観えました。過去(小説)の出来事が現実と少しずつリンクしていくことで伏線が回収されていくという構成になっていて、私個人としても結構好きな展開です。
ただ、最後まで観終わって、伏線が回収されてスッキリした部分がある反面、一部理解しきれない部分もありました。ただ、それは私の理解力不足なのかもしれませんし敢えて説明を省いた考察要素なのかもしれません。とりあえずは色々な方のレビューを観てから判断したいと思います。
本作で特筆すべき魅力は何と言っても主演・藤原竜也の怪演です。
一筋縄ではいかない雰囲気の天才小説家津田伸一を演じた本作の藤原竜也は、叫び声を上げるようなオーバーアクションは封印し、声を抑えた比較的大人しい演技になっています。これが本当に良かった。近年の藤原竜也はオーバーに叫んで怒鳴って声を嗄らす演技ばっかりになってしまっている雰囲気があって、私はその風潮に憤りを感じていました。昨年公開された『カイジ ファイナルゲーム』が特に顕著でしたけど、とにかく叫んで怒鳴って「キンキンに冷えてやがる」とかの過去の名言言わせるだけみたいな演技をやらされている印象がありました。蜷川幸雄によって育てられた演劇出身の俳優だからオーバーアクションが得意だというのは分かりますが、その演技を映画でもやっちゃうのは間違いだと前々からずっと思っていました。
しかし本作では近年の藤原竜也に見られた過剰な演技は無く、非常に淡々とした演技をしています。この演技がとにかく上手い。早口で捲し立てるようなシーンもありますが活舌が良いのでしっかり聞き取れる。叫んだり怒鳴ったりするだけが藤原竜也の演技じゃないということをまざまざと見せてくれる素晴らしい演技でした。
藤原竜也の演技を観るためだけに映画を観る価値があるとも思いますし、それを差し引いてもストーリーや構成が非常に面白い作品だったと思います。
個人的な意見ですが、悪いことをしたキャラクターが然るべき罰を受ける展開の方が気分が良いので、浮気をした秀吉の妻が特に罰を受けていないことに対してはイマイチ腑に落ちない気分がします。ただ、そこは原作者も理解しているようで「小説の中では救われて欲しい」というようなセリフが挟み込まれていましたね。観客の考えを先回りしたようなセリフが入っているのも、原作(脚本?)の素晴らしいところです。
俳優陣の演技が光る素晴らしい映画でした。オススメです!!
失踪事件の真相は…??
元直木賞作家の新作が、フィクションかノンフィクションか??
物語が進めば進むほど伏線が増して、「最後どうまとめるんだ??」って観てて不安にもなったけど、最後に見事風呂敷を畳んでくれて安心しましたw
ただ、話のメインの「秀吉一家失踪事件」の真相は秀吉の生存だけは確認できたけど、妻と娘そして浮気相手の生存は果たして??
ダムで心中した男女なのか?
それとも、ダムで見つかった男女は別人で、
普通に生活をしているのか?
う〜ん、本当のラストはご想像にお任せします展開が好きでない方はオススメしません😱
バレる嘘
27日公開作品の本命1本観てきました。
全体的に中盤までは複雑なシーンが多かったが故に混乱しましたが、後半で一気に伏線を回収していく流れはとても気持ち良かったです。
藤原竜也さん演じる津田が、ボサボサボロボロの状態から、綺麗さっぱりした状態になるのを繰り返すので、今の時系列がどこにあるのかなと思い、集中できない場面はかなりありました。リアルタイムでことが進んでいるように見えて、小説の文字が演技をしているかのような小説家の脳内を見回っているような感じでした。そこんところはワクワクしました。
津田が某デップーみたいに観客側に語りかけてくるのも面白いです。若干詰まっていた場面を切り開くには丁度いい塩梅になっていました。
物語を作るために、様々な場所を渡り歩く制作過程が物語の肝ですが、放り投げた部分も多かったです。家族失踪事件はかなり深掘りされているのですが、偽札は触れてはどっかに投げて、またちょっと触れてはどっかへ投げての繰り返しだったので、この事件はイマイチ面白さが感じられませんでした。あと秀吉(風間俊介さん)と郵便局員が秀吉の奥さんを巡るのもあまり感情移入できないです。娘がいるのに、不倫してその上子供を作って、それを秀吉になすりつけようとするれっきとしたクズです。それでも守り抜こうとして、車を暴走させたり、抵抗して殴られる理由も?です。
ヤクザも面白いくらいコテコテのヤクザで、ひたすらの暴力や、日本刀まで抜く始末ですから、色々と時代錯誤があるなぁと思ってしまいました。あと縄で縛り付けて吊るすのは半年前に似たものを見たような…
でも、終盤に一気に物語を解決していく、小説の完成までを辿る怒涛の伏線回収はとても良かったです。スピード感もさることながら、ノイズになっていた部分をさっぱりとまではいきませんが、取り除いてくれたので良かったです。
最後秀吉が津田に本を返す展開ですが、なんでバーの場所が分かったんだろう…最後に結局ノイズが復活しました。
トータルでは否よりになってしまいますが、役者陣の演技が最高でした。出番は多くありませんでしたが、西野七瀬さんの懐いてんな〜って感じが良かったです。期待通りとまではいきませんでしたが、役者の好演を見るには最適な一本です。あと劇伴めちゃいいです。
鑑賞日 8/28
鑑賞時間 10:55〜13:05
座席
現実と小説交わり、最後に伏線回収できたのはありがたい。 ラストのダ...
現実と小説交わり、最後に伏線回収できたのはありがたい。
ラストのダムの死体、おそらく浮気妻と間者のだろう。
主人公が小説の中で2人を活かし、秀吉との約束を果たしながら、
自身にまつわる事件(偽札事件と一家失踪を小説で暴くとヤクザにバレる件)両方解決して、
タイトルの「鳩の撃退法」もしっかりくる。
疑問だと思う点
3000万の札を焼いたシーン、あれは何?
あと沼本って何者?知りすぎやな...
二題噺の出来は?
小説が出たとき随分評判になったので読んでみたが1/4ほど読んだところで挫折。
実際のところどういう話なのか気になっていたので、今回の映画版は楽しみにしていた。
主演は藤原竜也なのでクセのある話になりそうだと期待。
しかし肝心の藤原はぽっちゃりしていたし、何より小説家らしくない。
映画の惹句である「天才作家が仕掛ける謎」というのも物語的に無理がある。天才でもないし、謎を仕掛けたのではなく逆に巻き込まれている。
事実をそのまま書いて出版するというのも意味がわからない。そのことを知った編集者の態度もよくわからない。
帯封してある3千万の方を調べもしないで偽札と思い込んでしまうのもありえない。古本屋の親父がたいして親しくもない元作家に大金を渡すというのも理解できない。工藤という男の組織がヤクザっぽいがそうでもなく、どういうものかよくわからない。床屋のオヤジはキーパーソンの一人だが何やら裏がありそうなのもご都合主義だ。
一番は、夜中のコーヒー店で本を読んでいる男に声をかけるという出だしがつまらない。(しみったれている)
原作小説は全体の構想もなく書き始めたのだろう。まずは『ジャンプ』以来お得意の失踪事件を仕立て上げ、次に偽札を思いつき、この二つをどうつなげるか、話を転がしていったのだろう。これは作中に作者が顔を出して明らかにしている。
こういうオートマチズムは話の作り方としては常套的だ。小説を最後まで読み通した人には、この辻褄合わせは手品みたいで面白かったかもしれない。
アメリカの人気ドラマ『24』も作りながら話を考えている。複数の人がアイデアを出し合ったから面白くなった。
今作は作者一人が考えたものだろう。そのため辻褄はつけられたが、それほど意想外でないこじんまりしたものになった。小説ならずっと我慢して読んできて最後に辻褄があってカタルシスが得られるだろうが、映画でそれをやられても退屈。途中の絵が中途半端なのだ。ヤクザがらみの話を見るなら『狐狼の血』を見た方がいい。
タイトルの『鳩の撃退法』は何の意味もなく面白そうな感じがするのでつけたのだろうが、偽札だから鳳凰ではなく鳩ということなのか。こじつけに無理がある。で、その撃退法はどの部分がそうなのか。タイトルを内容につなげるのはうまくいかなかったようだ。
最後に
登場人物が多く、それぞれが微妙に関わっているので、展開を追うのが大変ですが、最後にその伏線を拾ってくれているので、スッキリします。癖のある俳優さんだらけなので、それもワクワク感を増している一つでしょうね。
※途中からネタバレ考察あり!
2021年9月10日 映画館にて2回目の鑑賞
レビューを残りわずかまで書いていたのにも関わらず、あまりの眠たさに寝落ちしてしまい、起きたら全て消えて朝からショックだったサプライズです。もう1回書きます...トホホ
8月公開作品...いや、ここ5ヶ月で1番楽しみにしていた映画。予告を見て映画癖にグサッと刺さりまして、何度も見返しては期待に胸をふくらませていました。
こんなに楽しみにするのは「騙し絵の牙」ぶり。どことなく雰囲気が似ているし、5文字&意味不明なタイトル、そして配給が松竹。何かと共通点が多い2つなので、やっぱりこの手の映画が好きなんだなとしみじみ感じます。という訳で、早速公開日に鑑賞。騙し絵の牙のように期待を裏切られるようにならない事を願って...。
これ...めっちゃくちゃ面白いじゃん!!!
予想を遥かに超える出来。予告詐欺なし!
これだよこれ!超超超楽しいです!!!
3年ぶりに新作を書くことになった小説家の津田伸一(藤原竜也)。担当編集者の鳥飼なほみ(土屋太鳳)は彼の新作を読んでいたが、その話が妙に現実味があり疑問を持ち始める...。
まず、演者の凄まじさ。
豪華すぎるキャストだと言うことは見る前から分かっていたものの、ただただ使っただけではなく皆ちゃんと爪痕を残している。相変わらずの藤原竜也、サバサバした性格がお似合いの西野七瀬、変態教祖から裏社会の人間へと変身した豊川悦司、記憶に残るリリーフランキー...などなど俳優たちの活躍を見るというだけでも価値がある。
そして、脚本の巧妙さ。
緻密な設計で少しずつ面白さが際立っていき、後半30分なんてそういうことだったのか!の連続で、もう楽しくて仕方ない。何気ないシーンも伏線となり、要らないシーンがひとつも無い。ピースがカチッとハマった時の爽快感がたまらない。
音楽もまたいい。
一気に世界観に引き込まれ、今から何かが起こるぞと音楽がアラームを鳴らしてくれて、より一層映画に深みが出て面白さが増す。主題歌も雰囲気にピッタリで心地いい余韻。
予告でもあったようにこの物語の終止符は映画を見た〈あなた〉が決める。考察に考察を重ね津田のように最適な話へと作り替える。恐らく、苦手な人はかなり苦手だと思う。でも、好きな人はめちゃくちゃハマる映画だと思う。そんな攻めた映画。
この映画は明確な事が1つしか無く、どこからホント〈現実〉でどこからウソ〈小説〉なのか全く読めない。その唯一の明確な事というのはこの物語の主人公・津田伸一の存在、それだけである。
最初から最後まで訳が分からず、解決したと思いきやまた新たに疑問が浮かぶような、そんな不思議な作品なのだ。見終わった後もずっと考えてしまい、もう一度見たくなるし小説も読みたくなる。
誰かと語りたくなる作品。
でも、好き嫌いハッキリ分かれる映画だと思うので容易にオススメできない。今年の映画なら、「ジェントルメン」と「騙し絵の牙」が好きな人は多分ハマると思う。
絶対もう1回見に行くし、小説も多分読むと思うので一旦★4.5にさせて下さい。もしかしたら、これより上がるかも?と言うか、気持ち的にはもう★4.5以上あるんですけどね笑笑
そのくらい、個人的には大ハマりの最高傑作でした。あー、ネタバレありのレビューも別で投稿したい...
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という訳で行って参りました、2回目。
なんと1回目よりも2回目の方が面白い。
ネタが分かっているからこそ見えてくる視点と新たな考え。見え方が180度変わり、より深いところまで読み解くことが出来た。
次はこうなる、と分かっていると今の話が嘘か本当か見極めやすく、2回目でようやくこの映画がしっかりと楽しめる。もう1回見ようか迷っている方は必ず見てください。期待以上ですから!!!
ネタバレはしたくない主義...なんですけど今回に至ってはさせて下さい。ネタバレ注意を出していませんが、ここから先は内容に触れますので未鑑賞の方は見ない方がいいかと思います。
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注意しましたからね?大丈夫ですか?笑
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はい、ということで自分なりの考えをまとめていきたいと思います。
まず、どこまでが本当でどこからが嘘か。
「本当」の事であれば、津田自身が見たかもしくは新聞などで世に出回っている情報がどちらかでしょう。津田が知るはずもなく、報道されるはずもないことは「本当」ではなく「嘘」だと考えられます。
よって、本当であると予想できることは
・津田伸一は幸地秀吉にカフェで出会ったこと
・幸地秀吉は幼い娘と妻がいること
・爺さんに3万を借りたこと
・ピーターパンの本を買ったこと
・加賀まりこから3万を返してもらったこと
・晴山を無人駅まで送ったこと
・無人駅で晴山は見知らぬ車に乗ったこと
・津田が秀吉に再会したこと
これらは現実だと言えるでしょう。
偽札事件に関してはなんとも言えないなと。
津田は秀吉がバイトから「前借りで3万を貸してほしい」と電話でお願いされたことも、倉田から「今日届くものを預かっていて欲しい」とお願いされたことも知らない為、偽札の出先が分かりません。あくまでもこれは津田の小説の中の話。現実で起こっている話だとは断定出来ません。
新聞に関しても疑問が浮かびます。
かなこ先輩が見せた新聞は「男女の遺体発見」と書かれていますが、津田が見た新聞は「一家三人失踪」と書かれています。秀吉はラストシーンに登場するため、生きていました。よって、「遺体発見」では無いことが明らかになります。つまり、かなこ先輩の存在が危うくなる訳です。しかし、かなこ先輩がいないとしたらバーテンで働く津田も嘘になる訳ですから、秀吉と再会することも不可能となります。頭がこんがらがってきました笑
正直言いますと、自分もまだ明確な答えが出ていません(すいません...)。しばらく考えて答えが出たら追記したいと思います。それでは、また。
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