劇場公開日 2021年12月31日

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「20代後半が自分語りしたくなる映画」明け方の若者たち mi2さんの映画レビュー(感想・評価)

4.020代後半が自分語りしたくなる映画

2022年4月2日
iPhoneアプリから投稿

主人公ほどの野心はなかったけれど、社会はもう少し生きやすい世界だと思っていた新入社員の自分と重なって心にきます。やりたい道を選んだはずが会社に勝手に進路を変えられる。そして仕事を続けていくとやりがいと安定で悩み、結局勇気が持てず気付いたら20代後半になって何やってんだろうと思うのもあるあるなのかな、と。

肝心の恋愛は急展開でびっくり。どちらも本気で好きだったと信じたい。だけど彼女は本当に好きだったなら最後のお別れは突き放すくらいしてあげないと。あんな表情で「ごめん」だけではもしかしたら自分の元にいつか帰ってくるのではという邪念が拭いきれないのも無理はないかなと思ってしまいました。

最後にこの映画の肝はなんと言っても謎の同僚。めちゃくちゃ良い奴。大手勤務、イケメン、仕事できる。なのに結婚も彼女もいそうにないという不気味な存在。
彼は夢の話を主人公と一緒になって熱く語ってくれたり、数日会社を休んでいたら心配して家まで来てくれます。彼がいなかったら主人公は心身共に疲弊して社会からフェイドアウトしていたかもしれない。一度フェイドアウトを経験した私としてはとても羨ましい存在でした。いつか私も彼のようにそっと気遣える優しい存在になれるよう生きていこー。

mi2