「すべてがひどい。 すべてが稚拙。 私は必ず、触れたもののいいところ...」明け方の若者たち だだんだんだだんさんの映画レビュー(感想・評価)
すべてがひどい。 すべてが稚拙。 私は必ず、触れたもののいいところ...
すべてがひどい。
すべてが稚拙。
私は必ず、触れたもののいいところを見つけようとするのですが、今回はそれがどうにもできませんでした。
結論
「大人を巻き込んだ自主制作映画」。映像やロケーションはお金がかかっていましたが、ストーリーやらカメラワーク、編集、全てがひどい。
映像体験
ひどい。カメラワークのことを詳しくは知りませんが、「ここが見たいんじゃない」感が否めない映像ばかりでした。
例えばカフェで向かい合って話しているシーンでは、頭から脚まで映っており、「随分と頭が画面の上にあるなぁ」と感じました。じゃーその代わりに貧乏ゆすりなり、拳を握りしめたりと、映像の下半分で何かを表しているのかといえば、特に伝わってこない。ひどい。
他にも濡れ場では、なぜか部屋の外、カーテンの隙間から行為を覗き込むシーンがありました。「え?盗撮?なにこれ」感、満点!ひどい。
極め付けは、明け方に走り出すシーンにありました。タイトルにもなっている重要な明け方という超インポータントなシーンで、まさかの手ぶれ。昇ってくる朝日に向かい叫び、走り出す。クサクサのど臭い演出には目を瞑りましょう。しかし、駆け出したら一緒にカメラマンも走り出すではありませんか。映像がブレッブレ。表情はわからないし、空間は揺れまくるし、「上手に撮れたね!」と褒められるレベルでした。ひどい。
ストーリー(ネタバレあり!)
か、書きたくないなぁ、、、レベルにひどい。
まず恋愛映画?なのに楽しくなさそう!ちょっと古着屋デートをして花火をしたと思ったらすぐに冬。旅行に行ったと思ったら、写真を撮って、シャンパンを開けて、枕投げをして、ヤって、泣いて、終わり。黒島ちゃんの演技を見ていて思ったことなのですが、役に入り込めていないんじゃなくて、入り込む役がなかったのかなーと思います。後に失恋をするのですが、「お前そんな凹むほど好きだったの?」ってくらい好きが伝わってこない。ひどい。
また映画は主に二部構成で、前半は恋愛、後半はお仕事になっているのですが、お仕事パートもまぁひどい。就活→総務やだ→失恋休暇→従業員の指が飛ぶ→くらいだったかなぁ、、、成長は見られないし、受け入れたのかもわからない。現状をどう認識したのか、これからどうして行きたいのか、さっぱりわからない。沼のような5年間と宣伝文句にはありましたが、「いや沼から抜けてねぇじゃん」という感想ですね。ひどい。
その他
絶対にやっちゃいけないことは明大前で物語を始めること。「絶対に花束みたいな恋をした」との比較が脳内で始まるにもかかわらずなぜ挑んだ。勝てるわけがないのに。ひどい。
黒島ちゃんとの出会いも大変!
黒島ちゃんに「携帯がないから、番号教えるから鳴らして」と頼まれる。いやなんかこじつけっぽいなぁ!と思っていたら、SMSで「私と飲んだ方が楽しいかもよ笑?」と。モテモテか。と思っていたら後から「(実は結婚している)旦那の横顔に似ていたから誘った」へ?。挙句の果てには、出会った初日に「もっと押してくれてもいいよ」とお泊まりの提案。ビッチか。ビッチならビッチに徹してくれればいいのに、妙に清純感があって一貫性がない。嫌な女としても、それでも好きな女としても描かれておらず、まさにただの女。黒島ちゃんがかわいそう。ひどい。
細部
1, 主人公と黒島ちゃんが一緒にお風呂に入るのですが、その際歯磨きをしています。まさか、、、と思った次の瞬間、「ぺっ!」。。。おい、やるなよ?と思った矢先に「グチュグチュ、ぺっ!」。やーめてくれーい!こんなん見せないでくれと思いましたね。ちなみに、黒島ちゃんと別れた後、彼女の歯ブラシをぶちまけるシーンがあるのですが、歯ブラシが綺麗なんですよねー。ほぼ新品。これって、A, あんまりこの家に来ていなかったことを表現したいのか、B, 上手に歯ブラシを使う子として描きたかったのか、わけがわからないですね。ひどい。
2,バスローブ着てヤるわけねぇじゃん。
しかもお風呂上がり。暑いし、動きにくいし、まさに挿入目的の行為で、そりゃ振られるわ(腰じゃないですよ!)と推測も可能なくらいひどい。
もっと細かいことを言ってしまえば、キスの後主人公が、画面から消えて下半身の方へ潜るのですが、なにしてたん?感。前戯にしては短いし、ゴムの装着なら黒島ちゃんずっとなにに喘いでたん?って感じもするし、腰の振り方も入っていない感。やるならやるで、ちゃんとやれ。って感じでした。半端でひどい。
3, ラブホの朝、iPhoneのアラームで起きるシーンがあるのですが、妙に低音が効いている。おそらくiPhone4, 4sの見た目でしたが、もっとひどい音のはず。そこらへんのリアリティもない。ひどい音だけど、沁みるよね!っていうあの特別な感じが描かれていない。ぶ、Bluetooth接続されてるのかなーって思いましたね。ひどい。
4, 最後のクレジットで出演者のテキストの出現方法が雑。「あれ?これ俺の編集?Final Cutだよね?」感満点!物語の一番最後に、終わりを告げる超重要なテキストなのにもかからわらず、大学生の発表を見ている気分になりました。
ひとこと
まぁ、、、ガンバッテクダサイ。若い監督さんということなので、ひとつお伝えできるのなら、もっとインプットをしっかりしてください。
総括
まぁー、これからだとは思いますが、この映画はお勧めしません。
まとめ
黒島ちゃんかわいい。