「観る人の人生感(経験)で評価が分かれる作品なのかもしれない」100日間生きたワニ うまづらぁさんの映画レビュー(感想・評価)
観る人の人生感(経験)で評価が分かれる作品なのかもしれない
炎上騒動を発端にした荒らし行為とか、公開時期も延期したうえで結局最悪の時期になってしまった本作品ですが、最近身近な人が何人か亡くなった自分にとっては、すごく刺さる作品でした。
人であってもペットであっても、いなくなった後も周りの人の日常は続きます。
作品中のねずみ君ほどではないですが、あれだけ好きだったものに興味が持てなくなったり、生活が荒れ気味になったりすることは自分にもありました。
死って簡単には割り切れるものでもないですし、ふとしたことで思い出したりして感情を乱されるんですよね。
ねずみ君には幸せになってほしいなあ。
ウザイと評判のカエル君ですが、程度の差はあっても現実にもああいうタイプの人はたくさんいますね。もしかすると自分もカエル君タイプなのかもしれないな。
カエル君にも幸せになってほしいなあ。
豪華な声優陣・挿入歌に反し、映像のほうはものすごく低予算で作られた印象です。
絶妙な間をおいている(と思われる)場面も「予算カットの影響か?」と邪念が入ってしまうくらいに絵が動かないです。(まあ原作の影響が大きいのでしょうが)
そのうえ上映時間約1時間と短いこともあり、フルプライスで観る作品かといわれると正直微妙です。(自分は割引料金で鑑賞)
あまり詰め込みすぎて長くなると間延びする題材なので、自分としてはちょうどいい上映時間だと思いましたが、1時間未満のショート作品で公開したほうがよかったのかもしれませんね。
「死」というものに接する機会がまだない人にとってはもしかすると意味がわからない作品かもしれません。
自分の上映回には何組か子連れが来ていましたが子供は退屈そうでした。そりゃそうでしょう。この作品には盛り上がるところとか一切ないんですから。
小さいお子さんには、素直にジブリとかアンパンマンとか見せておいたほうがみんな幸せになれますよ。