仕掛人・藤枝梅安のレビュー・感想・評価
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ただ血が繋がってるってだけさ
彦さん今夜は泊まっていきなよ。梅安さんにはかなわねえな。コタツで横になった愛之助にそっと羽織をかけるトヨエツ。そんなメイン二人の静かなブロマンスが見どころ(なのか?)。先日鑑賞した、そして僕は途方に暮れるのクソダメ親父ぶりでシビれさせてくれたトヨエツが、今度は坊主頭と赤い長襦袢、黒の晒でぐいぐい魅了してくるのである。トヨエツが菅野美穂を抱いた後に肩を揉むシーンがめっちゃエロかったのだけど、正直、菅野へは女将の情報を得た対価としての奉仕にしか見えない一方で、愛之助にかける言葉には甘さが含まれていて、トヨエツの声が微妙にオクターブ上がってるような気すらした(個人の感想です)。
池波正太郎は剣客をちょっと読んだぐらいでこの梅安もタイトルしか知らないが、予告編のハードボイルド仕上げから期待。画面は寒々しいトーンかつ暗めの場面が多く、どこでも電気が通って夜でも明るい現代と比べて、当時の部屋の中はあんな感じだったろうとリアルに思えた。既定通りの展開ではあるものの、女を食い物する悪人の残酷な乱暴シーンなどはなく、最近のこの手の描き方のバランスとは思うけど、悪人ぶりが物足りなくもない。また、お涙頂戴の梅安の回想が何度も出るのは少しクドい感じ。
同じ時代劇としては、同時期公開中の東映の大作・レジェンド&バタフライは、まいっかとスルーなのだが、本作は、普段はハンバーグ&エビフライが好きな自分でも、さっぱりした味付けの湯豆腐やお粥でしっかり満足したというところ。京での続編も4月に観に行こうか、なあ、彦さん。
小林薫さま!
原作を読んでいません。
ここ数本、レビューを書く気になれない作品が続いていましたが、
ようやく!素直に面白いと思える映画を見ることが出来ました。
面白かった~。
ストーリーも適度に複雑だし、
梅安が女中のおせきと話したり彦さんと話したりする何気ない場面も面白かった。
ただ菅野美穂は、菅野美穂でなくても良かったんじゃない?って感じでした。年増役ってことでしたが、全然年増に見えない、可愛らしいしな~。
「あちらにいる鬼」に引き続き豊川悦司の映画でしたが、
豊川悦司な。
あの大きな手、大きな体にすっぽり包まれたい!って思う女の人は多いと思うが、
なんというか、豊川悦司って「オレは駄目なオトコだよ、だから何」って感じがするんだよね~。
その点!
小林薫さまは「オレは駄目なオトコだよ、へへ、すまねえな、だけどよ」って感じがする!そこが色っぽいなあって思うのですが!!どうでしょ!!
小林薫の立ち姿、背中が見たかったなーーー。(映画ではずっと座ってた・・・残念)
天海祐希が「浮世絵」顔ってのは納得!そっか、浮世絵の美人画ってこういう顔の人描いてたんやな~。
人間の罪と罰について静かに問いかけてくる
客観的に見れば〝暗殺〟でしかないのに、仕掛人は優しい天使のような死神です。
亡くなる人は、ほとんど苦しむことがないのです。
拷問のような痛み(肉体が受ける罰)も悔い改める機会(精神的な罰)もありません。
ただ、この世から静かにいなくなるだけです。
起り(依頼人)と元締め(仲介人)だけが、何が起きたか知っています。死んでいく〝悪人〟も何かの裁きや報いなのだと認識する前にこの世から消えていきます。
自分が起りだったら、なるべく苦しませて、自分の行いの非道さを悔やませてから殺して❗️と願うと思います。
仕掛人のやり方は、ある意味〝救い〟ではないのか?
そんな楽な死に方をさせるなんて…
どうせなら、市中に首を晒して、私はこんな酷いことをした悪人です、みたいな立て札を立てるくらいはして欲しい。
などと考える自分が、とても卑俗的な存在に思えてくるのです。
この映画は娯楽作品ではありますが、、人間の罪と罰について、時代劇の形で問いかける、とても宗教的な一面も併せ持ったなかなかの曲者です。
コ◯シの場面は美学すら感じる、だが…
時代劇ファンの友人が「トヨエツが梅安?!」とひっくり返ってたので、主演の方については結構な変化球キャストだったのでしょうか。
自分は帯刀している早乙女太一氏への絶対的な信頼感と、最近全方向に頑張りすぎな菅野美穂さんが気になりすぎて観に行きました。
で、結果、天海祐希先生にやられました。強い。うん。知ってた。
ストーリーはさすがは池波正太郎と言いますか。設定が面白い。
ただし、見せ場までの助走がかなり長いです。この作品の見せ場は梅安のコ◯シの場面だと思っていますが、その場面自体は確かに美学すら感じられたものの、それ以外はわりと平坦。
個人的に非常に残念だったのは、川井憲次氏を起用しておきながら、劇中の音楽がほとんど無かったことでしょうか。このシリーズ自体が過去作から元々そうである可能性もありますが、時代劇=壮大なテーマ曲&チャンバラの音の相乗効果だと思っていた私には、ちょいと静かすぎてしんどいものがありました。や、確かにコロ◯の場面でBGMをアガる曲にされても、困るものはありますが。
面白いか面白くないかで言うと、原作は読みたくなった(特に梅安とおせきのセリフで粋なやつが数点あったので)けれど、映画自体はどうしようかなーと。次は佐藤浩市氏が出ますけれど。
黒いふんどし
しょっぱなから水がしたたるいい男、トヨエツ。登場場面はかなりインパクトあった。渋い。色っぽい。立ってるだけで色気だだ漏れ。もー還暦なんて信じられなーい。
天海ねえさん、悪役もいいね。ビンタに蹴り、決まってましたぜ。濃い紫の着物に抜いた襟、大きな柄の帯がまたかっこいい。上背があるから、粋でさぁ。
愛之助の愛嬌、板尾のいやらしさも良い。おもんは菅野美穂よりあと一歩若い方がいい気がする。早乙女太一がもっと活躍して欲しかったけど、殺陣要員なのでしゃあないか。このメンツでは唯一キレキレに動けるからね。
仕掛けと仕掛けががっちゃんこ。裏を読みながらミッションを遂行し、ついでに人助けもする。辛い仕事の後の雪見酒、梅安の寂しそうな表情に、こちらもやるせない気持ちになる。でも、やはり悪人が成敗されるのは、気分がスッキリする。
二部作なので、次につながる作りになっている。エンドロールの後に、次作の導入部分があるので、最後まで席を立たないようご注意を。
映画館でみる時代劇。色気と非情なクールさ。
原作未読。映画館で時代劇をみるのはいつ以来だろうと思い、観たくなった。原作未読ながら、鍼医者でとても評判の良い医者が、裏稼業では殺し屋をやっているという設定が興味津々。殺し屋でも悪いやつらの殺しを請け負っている設定。同志は、元ヤクザでいまは木工細工を営む、これまた仕掛人(殺し屋)と同志、友達のような関係。
今回、請け負った殺しのターゲットが、料理屋の女将だったが、幼いときに母親と共に生き別れになった妹だった。最後にその妹を手がけたの非情さがだからこそ、この話しにピリッとした筋書きを与えている。生かしておいても世のためにならないと思った故だったのか、それは愛情の裏返しなのか、いや殺してしまうのはやはり非情さを感じる。
梅安演じる、豊川悦司は長身で体躯がよく、丸刈りが似合う。なんだか素朴で強そうな外見。おちょぼ口のような唇がなんとも上品で色気のあるのが特徴な役者ですね。長尺の針で急所を刺し抜き、出血もキズもほとんどなく殺しに至るため、まさにきれいな死に方になっている点もクールなイメージ。この意味では、原作の力を感じました。
脇を占める女優たちもそれぞれ色気感じますし、梅安とは対照的なひょうきんそうな彦次郎演じる片岡愛之助とは相性よいのが感じました。
【”哀切なる殺しと、非情なる鍼。”行灯による仄かな陰影や、屋外の激烈な剣劇も趣を添えている作品。時代劇の灯を消してはならじと集結した豊川悦司を代表とする邦画豪華俳優陣の演技を楽しむ作品でもある。】
ー 原作は、学生時代に愛読したが、映像化作品は初鑑賞である。ー
◆感想
・梅安を演じる豊川悦司の、時に男の色気が溢れ、時に非情なる鍼を悪者の脊髄に静に突き刺す時の表情及び抑制した演技が絶妙に良い。
・物語構成も、同じ仕掛け人である彦次郎(片岡愛之助)を相棒とし、料理屋万七の女将であるおみの(天海祐希)と梅安との関係性が明らかになっていく過程を、幾つかの過去のシーンを介在させながら描いていく手法も良い。
・梅安が、万七で働くおもん(菅野美穂)と深い仲になり、内情を聞き出すシーンも艶っぽい。
ー 梅安は、後半におもんをキチンとした料理屋で働く口添えをしている。ー
・料理屋万七の先代の皆に慕われていた女将おしずを元締め田中から依頼され、3年前に殺していた梅安。だが、誰が“起こし”だったのかが、気になって行く梅安の姿。
ー ミステリー要素も効いている。”弱気な善人ね・・。成程・・。”ー
・愚かしき旗本、嶋田大学(板尾創路)が、嶋田家の家臣の妻に手を付け、更に娘、お千代まで・・。その悪逆なる行為に眼を瞑る事が出来ずにお千代を命懸けで助ける石川の姿も作品にアクセントを与えている。
ー 時代劇ならば、観たいよね、激烈な剣を交わすシーン。彦次郎も、良い仕事をしています。ー
・劇中、梅安が”最後の飯だと思っている・・。”と言いながら彦次郎と食べる食事が実に美味そうである。
ー エンドロールで”分とく山”が料理を担当していると知り、納得である。-
■何と言っても、この作品のクライマックスは、梅安が妹である、おみのと久しぶりに会った時の驚愕の表情と、過去シーンを織り交ぜつつ、純朴であったお吉(後のおみの)の金と欲に呑み込まれてしまった姿を見て、優しく抱きしめながら、首の脊髄に鍼を刺すシーンであろう。
<ご存じの通り、邦画から本格的な時代劇が激減している事は衆知の事実である。
だが、今作を鑑賞すると、矢張り時代劇は邦画にとってはなくてはならないものであるという事を再認識した作品。
4月7日公開の第二弾も実に楽しみである。>
黒い天使がまいおりた!!
仕掛人や仕置人は、よく知らないのですが、私の好きなブラックエンジェルズの世界観に似ているので、随分前から楽しみにしていました。
針医者の藤枝梅安(豊川悦司)を主人公に、料理屋の万七を舞台に物語は進んでいきます。
どうやら、うろ覚えですが、この物語の伝達順は「起」→「鶴」→「仕掛人」となっているようで、物語の最後の「起」があの人物とはビックリしました。
静かな流れの中にゾクッとするような衝撃が伝わってきます。
終盤は、涙が溢れそうになり、エンドロールの字幕が滲んでいました。
やはり、豊川悦司さんに存在感があり、久々に登場の菅野美穂さんも魅力的でした。
エンドロール後にオマケ映像があります。第2部も期待しています。
食と料理の場面🍲
梅安さんと彦さんが二人で居るシーンが優しく暖かく一番安心して見ることができました。
トヨエツの高身長と大きな手と長い指と大きな足が梅安らしく合っていました。菅野美穂さん、いい役だけれど生い立ちや立場と言動と外見とが何となく微妙に合ってない感じ(「年増」は27~8、30でこぼこだと思うので菅野美穂でいいんですが、可愛らしすぎたのが急に蓮っ葉になってしまった?)で残念。天海祐希は顔も姿も声も台詞も肝の据わりようも決まっている。背負っている過去ゆえに歌舞伎の悪婆、毒婦の変型版。着物は縞を着て欲しかったけど大きな料理屋の女将だから縞じゃだめなんだろうなあ。最期のシーンは悲しくも美しいというしかない。
そして何と言っても池波正太郎!お料理と食のシーンの大切さがビシビシと伝わってきました。
悪役、脇役不足。台詞(内容と言い方かな)。景色。働いてるのに何をしていても着物がいつでもきれい。歩き方。チャンバラ場面。説明し過ぎ(海外での上映を意識しているから?)。時代劇に詳しくないけれどなんか違和感を感じました。でも気になるので続編も楽しみに見ます。
こりゃ、美味い!
こりゃ、上手い!笑
映画好きの私が唯一苦手なジャンル、それが時代劇だったのですが、本作は意表を突く面白さでした。豪華キャストから期待を上げ、その期待を更に上回るストーリー。ん〜、たまらん。こういうのが見たかった。
そりゃもう、こんだけの名優たちが1つの映画に集結しているんだから、楽しいに決まってます。豊川悦司と片岡愛之助は相性が非常に良く、そしてふたりの会話には情緒があって趣深い。仕掛人となると、目を鋭くし、静かに悪人を襲うふたりもまた、魅力的。菅野美穂は10歳ほど若く見えたし、なんたって天海祐希の色気が半端じゃない。堂々とした立ち振る舞いが看板を背負う女将にピッタリで、流石といったところ。凄まじいオーラを放っていました。
ストーリーもかなり濃ゆく、見応えあるもので、かといってそこまで難しくもなく面白い。時代劇というと、ある程度の知識が必要であり、教養が無い人であれば「何言ってんのかわかんない」ってなりがち(現に私もそのひとり)。だけど、本作ではセリフの全部が全部理解出来る訳じゃないけれど、話の筋は理解出来るし、訳分からんとは一切ならない。すごく絶妙な作りで、こんな時代劇だったらずっと見ていたいと、そこまで思えた。
陰と陽、善と悪、その対比が色使いや照明によって表現されており、大袈裟かもしれないが、芸術作品としても美しく、見とれてしまった。映画館で見るべきだ、いや、見て欲しい。そういう制作陣の思いが伝わってきた気がしました。料理もまた良い。エンドロールにはローマ字表記がされていたし、和食という文化からも外国でも高い評価得そう。
もっとスマートに、2時間以内に収めることは出来たんじゃないかとは思ったが、キャラクター、ストーリーの面白さは抜群で最高に楽しかった。この濃厚さ、他では味わえないね。物語は全て繋がっていた。伏線回収もお見事であり、ラストには目に涙が溜まる。良い意味で日本映画らしい、上品な作品です。
続編・「仕掛人・藤枝梅安2」は4月に公開されるということで、今からすごく楽しみ。前後編では無いため、本作だけでも十分楽しめるかと。時代劇か...と構えず、是非とも劇場でご覧になってください。オススメです。
時代劇らしい風格と情念の世界を楽しめる
梅安と仕掛人仲間とターゲットの女将が、過去に関係のある者同士だったというご都合主義には目をつぶるとして、時代劇らしい因縁と情念の世界が、陰影に富んだ深みのある映像によってうまく描き出されている。
梅安が、女将との関係にどう決着を付けるのかと思って見ていたが、やはり、そうするのが彼女のためでもあるだろうと、梅安の選択に納得することができた。仮に、彼女がターゲットでなくても、彼女との関係を知った梅安は、おそらく同じことをしたのではないだろうか・・・
プロの殺し屋であれば、悪党から、善人を殺すように依頼される場合もある訳で、当然、殺し屋は葛藤に苦しむことになるのだが、ここでは、そうしたところにもしっかりとケリを付けているのが良い。
誰かを殺したいのであれば、それを依頼する者も、殺しの元締めとなる者も、それが「正義」なのかどうかを自らに問い、命を懸けなければならないのである。
時代劇の先行きが心配
今年は原作者の池波正太郎の生誕 100 周年ということで、二部作として製作されたものであり、第二部の公開は 4/7 に予定されている。原作を読んだのは、もう 40 年以上前のことである。これまで緒形拳、田宮次郎、萬屋錦之介、小林桂樹、渡辺謙が演じて来た梅安の風貌は、原作によれば、坊主頭に六尺(180 cm)ほどの大男で、両目はドングリのように小さく、額は大きく張り出し無骨な印象というので、豊川悦司はかなり原作寄りのキャスティングではないかと思った。
梅安の生い立ちについても原作の設定が踏襲されており、社会保障のない時代に親の愛情に恵まれなかった話が回想されるが、その内容がほぼ同じでやや多かったのが緊張感を削いでいたような気がした。回想されるたびに新たな情報を盛り込むようにすれば避けられたはずなのに残念なことであった。
仕掛け人にはルールがあって、仲介者を経て金の受け渡しをする殺人請負のシステムを「仕掛け」と呼び、それを実行する殺し屋を「仕掛人」と呼ぶ。依頼は必ず「蔓」と呼ばれる仲介者を経由しなければならないなど、基本的に以下の順番を経る。
1. 「起こり」と呼ばれる依頼人が蔓に代金と標的、事情を話し、殺しを依頼する。
2. 蔓はその話の内容から仕事として成り立つかを見極める。
3. 蔓は難易度や状況など、依頼に合った仕掛人に対して依頼を持ちこむ。
4. 依頼を受けた仕掛人は前金(半金)を受け取る。
5. 標的を殺害する。
6. 蔓は仕掛人に後金(半金)を払う。
仕事を請けて前金を受け取った場合、原則として降りることはできず、死んでもやりとげねばならない。
仕掛けを受けるかどうかの判断は、基本的に蔓の仕事であり、仕掛け人は業務の難易度は判断できるが、「起こり」が誰なのかや、標的がどのような人物なのかについては十分な情報が与えられない。その状態で前金を受け取るのであるから、標的が何者であろうと業務を遂行しなければ自分の生命が狙われることになる。こうした仕組みは、現在社会問題化している闇バイトを使った連続強盗の仕組みとよく似ていて気味が悪いほどである。
ところが、映画中でこうした説明が一切ないのはどうしたことかと思った。観客全員が原作を読んでいるわけではないのであるから、最低限のルールの説明は不可欠なはずである。観客の予備知識を当てにした脚本など書くべきではない。
役者は主役級の面々は実力者が揃えてあって申し分なかったが、痛感したのは存在感のある悪役がいなかったことである。かつては佐藤慶、成田三樹夫、戸浦六宏、神田隆、田口計、伊藤雄之助など錚々たる顔ぶれがいたが、ほとんどの役者が物故しており、人材の枯渇が寂しい限りである。
仕掛け人は自分で善悪など考えず、指示に従ってゴルゴ13のようにマシンとして業務を遂行するのが理想であるが、それではあまり面白い話にはならない。上記のルールと組み合わせて、前金を受け取った以上相手が誰でもやり遂げるしかないという切迫感があれば、かなり面白くできたと思うのだが、見ていて歯痒いほど面白さを捨ててしまっていたように感じられた。これでは時代劇の先行きは危ぶまれるばかりである。
池波正太郎の食べ物へのこだわりや蘊蓄も原作の楽しみであるのだが、せっかく食べ物を撮影する場面が多いのに、薄暗い部屋で遠くから見せるだけでは、どれも全く美味しそうに見えないのに落胆させられた。もう少し気を遣って欲しかった。殺陣のシーンは血飛沫などもリアルに出るのに、着ている着物は切れず、何人斬っても刀には一滴の血糊も付いていないなど、著しくリアリティを損ねていたのも残念であった。
(映像4+脚本3+役者3+音楽3+演出3)×4= 64 点。
哀しい…。
池波正太郎の仕掛人藤枝梅安シリーズという事で見に行ってきた。
池波正太郎の本はかなり読んで来たがどうもこのシリーズだけは未読。
先入観無く鑑賞出来た事は良かった。
映像にはやはり池波正太郎の味付けが其処彼処に見られた。
出てくる料理が美味そう。池波正太郎と料理は切り離せないからその辺は考えられている。素朴で美味しそうな料理と豪華な料理だが魅力に欠ける料理の対比。
ただこの映画…長い!長すぎる笑
無駄に長い笑
ストーリー上どうしても間を取りたい気持ちもわかるがもう少し短く仕上げた方がいい。
次回作に続く終わり方。
見に行くかどうか迷うところだ。
一言「切ないねえ」
予備知識ゼロで観ました。
時代劇なので、昔テイスト満載のストーリー展開に。
「人というものは、どこかで繋がっている」。
その怨念・情念が絡んだ「仕掛け」の仕事。
仕事を最初に頼んだ人や、一番悪いやつ。
あっと言わせる展開に、お口あんぐり。
若干目のやる場に困るシーンもあったけど笑。
片岡愛之助さんと、天海祐希さん。
この二人を見るだけでも、あたりです。
始まる前に「エンドロール後にも映像があります」。
このエンドロールも、ちょっと仕掛けがあって。
じっくり見ると発見がありますよ。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「善と悪は紙一重」
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