「湯豆腐」仕掛人・藤枝梅安 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
湯豆腐
時間帯の兼ね合いにより急遽鑑賞。時代劇は普段触れないジャンルなので、どうなるんだろうと思って観ましたが、最高に面白かったです。
表の顔は針医者、裏の顔は現代で言う殺し屋である仕掛人という二つの顔を使い分ける男の物語です。時代劇やそれらの小説は読む機会があまり無いので、一つ一つ物語と一緒に知識を深めていきました。変に説明くさいとは思わず、勉強になるなーと思いながら観れたのは良かったです。
基本的には梅安の殺しのスタイルや、それらにまつわるエピソードを周りの人物と共に進んでいきますが、テンポがとても良いので飽きる事なく観ることができます。殺し方がスマートでカッコいいですし、周りの人物たちの行動がユニークかつ迅速なのもまた良いです。殺される人物はしっかりと分かっているのに、そのシーンも見応え抜群。大胆に殺すのではなく一刺しで決めるクールさ。時代にマッチしたものではなく、その時代を活かす殺しに痺れました。
役者陣は文句なしの素晴らしさ。特に天海祐希さんの存在感は美しく、気高く、圧倒的でした。板尾さんのいやらしい感じは最高で、舌舐めなんてゾッとしました。
なんと言っても今作の魅力は食事のシーンでした。原作から製作陣まで、食事のシーンを大切にしているからこそ食べるシーンも作るシーンも映えていました。よだれが垂れてしまいそうなくらい美味しそうな和食が魅力的でした。一瞬でしたが卵焼きのツヤッツヤな感じが最高です。自分が映画を観ての評価のファクターの一つに食を大切にしているかが含まれているので加点しまくりです。
4月に仕掛人・藤枝梅安2もあるので楽しみに待ちたいと思います。
鑑賞日 2/15
鑑賞時間 14:20〜:16:55
座席 B-4