「観れる人は時代劇専門チャンネルで「本所・桜屋敷」を観ておこう」鬼平犯科帳 血闘 Dr.Hawkさんの映画レビュー(感想・評価)
観れる人は時代劇専門チャンネルで「本所・桜屋敷」を観ておこう
2024.5.10 イオンシネマ久御山
2024年の日本映画(111分、G)
時代劇専門チャンネル『鬼平犯科帳 本所・桜屋敷』の続編
平蔵の過去の因縁が噴出し、因果応報に見舞われる様子を描く時代劇
今後は同じく時代劇専門チャンネルにて『でくの十蔵』『血頭の丹兵衛』へと続く予定になっている
監督は山下智彦
脚本は大森寿美男
物語は、火付盗賊改方の長官として治安を守る長谷川平蔵(松本幸四郎、若年期:市川染五郎)のもとに、かつて交流のあったおまさ(中村ゆり、若年期:中島瑠菜)が「密偵になりたい」と申し出る様子が描かれて始まる
平蔵は危険な仕事ゆえに断るものの、どうしても平蔵の役に立ちたいおまさは、ある人物を訪ねて機会を伺うことになった
その頃、町では強盗殺人が繰り返し起こっていて、ある襲撃の夜、一人盗賊の九平(柄本明)はその現場を見てしまう
平蔵に密告しようと思うものの、言えば素性がバレると思い口をつぐむ
だが、平蔵が偶然にも彼の店にやってきてしまい、その後彼の後をつけたことによって、逃げざるを得なくなってしまう
映画は、若き日の鬼平が回想で登場し、盗人酒場に入り浸っている様子が描かれていく
そこで給仕をしていたのがおまさで、彼女は「引き込み女」として犯罪に関与していたが、父の死によって足を洗おうと考えていた
そして、これまでの経験を活かして、平蔵の役に立とうと考えていた
と、これまでに何度も映像化されている作品なので、今更説明不要の設定になっている
とは言え、鬼平を初めて観るという人でもOKの内容になっていて、本作では「かつて悪事と働いていた鬼平が捕まえる側にまわっていること」に怒りを覚えている甚五郎(北村有起哉)の一味が仕返しをしようと企んでいる様子が描かれていくことさえわかれば問題ない
そして、九平とおまさがその一味に紛れ込んで、平蔵を助けるという流れになっていた
実にシンプルな内容だが、登場人物が恐ろしく多く、ちょい役で有名な俳優がたくさん登場する
エンドロール後には「密偵となったおまさへの最初の指令」が与えられ、それが「でくの十蔵」へと続くので、十蔵に関しては今回は一瞬だけスクリーンに映る役柄になっていたのは笑ってしまった
いずれにせよ、映画専門チャンネルの続編とは知らずに鑑賞し、パンフレットを買ってからそれに気づいた
パンフレットは「Season 1」全体のものなので、今後の放映予定の作品に関しても母kれている
なので、今後のシリーズを楽しみにしている人は購入して寝かしておかないとダメかもしれない
映画としては、やはりテレビドラマの延長線上のようなテイストなので、『仕掛人 藤枝梅安』のノリを期待するとダメかもしれません