ひらいてのレビュー・感想・評価
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主演の山田杏奈さんの演技が素晴らしい
公開前からずっと気になっていて昨日やっと見に行けました。ジャニーズJr?の作間さんが出ていたので比較的若い女性が多かったです。濡れ場のシーンがいやらし過ぎず山田杏奈さんが美しかった。女の私でも見とれるぐらい。そして役の愛の雰囲気にも合っていて最近あまり演技がここまで上手い女優を見ていなかったのでこれからが楽しみ。そしてジャニーズJrはいはいじぇっつ?の作間龍斗さんも落ち着いた雰囲気で声が良かった。演技はあまりしたことないのかな、?でも最近見てきたJrの中でも上手い方だと思う。全体的にしっかり固まっていて面白い作品となっていて良かった
夕立ダダダダダッ
原作は未読で鑑賞。
今作の1番の魅力は、山田杏奈さん演じる愛と、芋生悠さん演じる美雪の濡れ場のシーンです。R指定ではないので、全裸になったり、異性同士で性行為を行ったりはしていませんが、女性同士の生々しさは極限まで突き詰めていたように思います。おそらく濡れていたアソコをイジり、右手が濡れた事を確認したり、おっぱいを吸ったり、互いに体を重ね合ったりと、実際にあるシチュエーションをフィクションながらノンフィクションのように見せるうまい表現の仕方でした。監督が女性ということもあり、その面の見せ方が男性監督には無い視点で、とても良かったです。
役者陣の熱演もブラボーで、山田杏奈さんの目で魅せる演技。作間龍斗さんの落ち着きのある演技。芋生悠さんの振り回される臆病さあふれる演技。安定しつつも、時々狂気を感じる121分でした。
特に愛は簡単に言えばなんでも欲しがる子で、作間さん演じたたとえを自分のものに従ったり、美雪をひたすら責め立てたりと、卑怯という言葉が似合いすぎる悪い子です。こんなに演じるのが難しそうな役をずっと演じている山田杏奈さんに驚きです。
しかし、欠点の方が大きい作品だなと思いました。特にたとえと父親の関係性が描かれていなさすぎて、終盤の父親がキレているのにも全く納得がいきませんでした。母親と同じで地頭が悪いだとか、逃がさないだとか、何でそんなに息子に執着しているのかが分かりません。杏奈がぶん殴ってしまうのも無理はありません。ただ、杏奈がその後2人について行ってラブホに入るシーンはよく分かりませんでした。そこは2人っきりにしてあげたら?と。
後半の愛の挙動もただの駄々っ子で問題児と化しており、テストは無回答だったり、教室を抜け出したりと、本当に卒業できるのか?と思ってしまいました。最後も美雪の元へ駆け寄り、また寝よと言い放ちますが、いや寝ないでしょ、みたいな感想しか出てきません。
正直前半はかなり良かったのですが、後半になるに連れて作品としての粗が出まくって、失速していった感じが否めません。それでも最後、文化祭用に作った木の展示を壊すシーンはとても壮大で美しかったです。
あと確か監督の親戚の方々が歌った「夕立ダダダダダッ」も坂道系の曲で、聴き馴染みがありとても良かったです。本家に提供してもいいんじゃない?というクオリティの高さでした。
鑑賞日 10/24
鑑賞時間 13:50〜16:05
座席 C-6
山田杏奈の黒い瞳がストーリーを牽引していく
良い映画とはいかに映像が永く記憶に残るか、でかつ、その映像からストーリー全体が思い起こされること。(私の場合です)
今作も冒頭、女生徒たちがフォーメーション組んで坂道グループっぽい曲をバックに踊る場面とか、主人公が感情爆発させて折り鶴で作られた美しい桜の木を蹴り倒す場面なんかは美しくあやうい雰囲気を出していてとても印象深い。
雰囲気イケメンって言葉を聞くけど、ときに山田杏奈さんも雰囲気美少女(?)的なところないですか?
ぱっと見そんな美しいってほどでもないけど見つめるうちに目が離せなくなり気づけば虜になってるような…。
そんな彼女だからこそ成立している映画。ときに優等生、明るくクラスの中心的存在なのに何でも手に入れてきたからこそ手の届かない"たとえ"に夢中になっていく。そして徐々に壊れていく。
手が届かないから持て余してしまった情熱が乱反射して自分でも思ってもいなかった方向に進んでしまう。シロクロ決着できない危うい10代にありがちな衝撃的なベクトルはやがて色々な感情を「ひらいて」ゆく。
冒頭に戻って印象に残った映像。
訳のわからない感情に突き動かされて好きな男性(ひと)が好きな女性(ひと)をどうにかしたくて彼女の股間に指を突っ込んでみた愛(山田杏奈)。でも、まだ本当の感情(好きっていう)が伴わないから濡れた指先をいつまでも見つめて不潔な何かであるように捉えてしまう。このカットが秀逸。語らずとも青春の痛さが伝わってきます。
同時にラストシーンに繋がりましたね。
「夕立ダダダダダッ」のBGMとともにいつまでも記憶に残ります。
ガラスペンを蒼いインクに浸して誰かに手紙を書いてみたくなりました。
理解は追いつかない
人の心の内のドロドロした部分とか、嫌な感情を曝け出したり暴走させる映画は大好物、、って綿矢りさ原作ものでは毎回言ってる気がするが、本当に好き。愛ちゃんの思考や行動は理解が追いつかなくて混乱するけど、自分でも理解できない感情にイライラすることってあったよなあ、とか思って懐かしい気持ちになる。いや、こんな経験も思考もしたことないけどさ。
山田杏奈はすごく美人というわけではないし、どちらかというとバタくさい顔なんだけど、あの表情の演技が見事。今作ではなかなか感情移入しづらい役だったけど、目が離せない演技だった。たとえ役の作間龍斗は、立ち姿、顔立ちがとても映画的な雰囲気のある人で、これから楽しみな若手がまた1人出てきたな、という印象。サッカー選手の室屋成ににてる。
芋生悠💞
実はあらすじも読まず、芋生悠が出演していることだけ確認し、仕事をダッシュで終わらせ、初日から観賞。さいたま新都心のMOVIXのシアター1には寒い雨の日にもかかわらず、制服姿の女子高生がたくさんのお運び。
やばっ、恥ずかすぃ~
おじさん 浮いてるぅ~
でも、臨場感あってよかったです。教室の隅から覗きしている感じ。
たとえ君役の彼、ジャニーズJr HiHi Jet のひとりだったのか~ 初お目見えでした。
女子高生はみんな彼お目当て???
えっ、19歳?役どころもセリフも落ち着いていて、ちょっとジミヘン(確か27歳でオーバードースで逝去したロックスター)。20台後半の役者が頑張って高校生役やってるのかと思った。
中2の時に塾で知り合って以来温めている二人の清いお付き合い。学校では他人をよそおう二人。
クリスタルのガラスペンをプレゼントするなんて粋だねぇ。今どき、手紙。キレイな字だったなぁ。キレイな人は字もキレイ。実際、芋生悠は書道が師範級。あの字は悠本人が書いた?
なわけないよね~
早朝に違う組の彼氏の机の引き出しに直筆の手紙を入れるなんて、なんとスリリング。このドキドキ💓感が恋を長持ちさせるのよ。
それを鍵なしロッカーに置きっぱにしとく君。なんて無防備。
愛はマセてて、この年でバイセクシャル全然オーケー? でも、初めて美雪を愛撫したあと、念入りに手を洗ってましたね。あんまり濡れてはいなかったようだったけど。
自分勝手で、気が強くて、どんどん押してくる発展家。確実にリアルでいる気がする。奥の席なのに始まるギリギリになってポップコーン🍿抱えて、すんませんも言わずにずけずけ入ってきたミニスカ制服のJKよ!芋生悠を見習いたまへ。
母親が留守中の愛と美雪のシーンでは美雪のあえぎ声に集中。
ぐったりした美雪が寝ている間にスマホのロック解除して、たとえになりすましラインを打ち、学校に呼び出して、美雪とヤったと言う。その上、私のものになりなさい。キスして抱き締めてとセマル。高校生らしからぬ高級そうなランジェリー姿に。たとえクンは、「作り物の笑顔だね。目が暗くて濁っている。自分しか愛せない者の目だ」とバッサリ。
愛の目は最初から意地悪そうで好みじゃなかった。美雪も「目が暗くて笑ってない。ずっと嘘ついてるでしょ」とやんわりと鋭いご指摘。やっぱりそうだよねぇ。悠ちゃんとは気が合うね~と、ひと安心。それが、二人でオヤジが暴れているたとえの家に乗り込むと、とても澄んだキレイな目になっていた。この子もすごい。正義の人に大変身。
たとえの父親役の萩原聖人が昔のラサール石井そっくりでした😅
本当に足利で蒲鉾作っているの?
息子の同級生の女の子が来て、蒲鉾だけ出すなんてね。無粋。
手紙をこそこそ渡す気持ち悪い娘はどっちだと~💢
蒲鉾切った包丁で愛がオヤジをグサッとやってくれるかと思ったら、爽やかパーンチ。
芋生悠ちゃんを堪能したあと、なんでしょうか、ちょっとしたうしろめたさのせいでしょうか?安納芋のスイートポテトを買って帰りました。
えっ?映画の内容?
星⭐4つは確実のしっかり出来た作品です。私が保証します。だけども、余り多くの人には見て欲しくない。芋生悠ちゃんがすり減っちゃぅような気がするから。そのくらい、生まれつきの1型糖尿病なのに、清らかな心の献身的な美雪だった。芋生悠ちゃんの真骨頂。カラオケの歌い方の初々しさよ!わざとですよ。でも色っぽくて、品のある声🤩
愛
山田杏奈ちゃんが演じる自由奔放な性格の愛ちゃん。
自分の思い通りにならないと許せない
欲しいものはなんでも手にしたい
たとえくんは自分を視界にいれてくれて、触れてくれるだけで幸せ。たとえ気持ちがないハグだとしても。
みゆきちゃんを攻めるときの目はしっかりとみゆきちゃんをみてた。
山田杏奈ちゃんの暴れ狂う感じはすごく好きです。
みゆきちゃんと愛ちゃんのカラオケシーンがいちばんドキドキしました。
何度見ても面白い映画。
【”誰にも心を開かない女子高校生の、ある打算から芽生えた禁断の恋” 恋や進路に悩む多感な高校生男女を描いた、静謐で美しき、ビザール・ラブ・トライアングル・ストーリーである。】
ー 原作が”綿矢りさ”さんだから、一捻り半はある映画だろうと思いながら、劇場へ・・。
で、その通りの面白き映画であった・・。ー
◆感想
・愛(山田杏奈)は、同級生のたとえ君(作間龍斗)に高校一年の時からずっと恋していながら口にせずに過ごすが故に、少しひねくれてはいるが、一型糖尿病を患う美雪(芋生悠)のダンス練習中の変調にいち早く気付き、低血糖状態で倒れていた美雪にジュースを口移しで飲ませる。
ー 愛が、周囲を良く見ていて、良心ある女性だという事が、一発で分かる。
口移しでジュースを飲ませるシーンが、後半、彼女と美雪の、心持の変化に繋がっていく事を、暗示している。
良い導入である。ー
・愛が、”たとえ君に恋人がいるのでは・・”と気付き、”恋人からの”たとえ君宛ての手紙を盗むシーン。
ー 遊び仲間と共にではあるが、あの教室侵入シーンは危険だよ。けれど、それが愛のたとえ君に対する強い想いを表しているのである。ー
・そして、愛がたとえ君の恋人であった美雪に“打算から”近づいて行くシーン。
ー 愛は、略奪するもの・・。そのためには手段を選ばない。
小悪魔的な蠱惑さを漂わせた愛の姿。ー
・それまで、孤独だった美雪が、初めてできた同性の友人、愛に惹かれていくシーン。
二人で映画を観たり、カラオケに行ったり・・。
ー それは、美雪にとっては、嬉しいよね・・。例え、愛の打算の行為だったとしても・・。ー
・けれど、二人の間は徐々に、徐々にエスカレートしていく。愛は、美雪のピュアな姿に自分にない生き方に惹かれたのではないか、と私は思った。
ー ドキドキしながら、観てしまいましたよ・・。エロティックすぎます・・、お二人とも・・。
特に、「ソワレ」での芋生悠さんの逃避行が印象的な姿を覚えている者にとっては、彼女の”受け”の演技と山田杏奈さんの”攻め”の演技に・・。ー
・愛の表情は暗くなり、言動、行動がドンドンオカシクなって行くシーンの数々。
ー ”策士、罠に嵌る”ではないが、”打算だった筈の行為が、本当の愛に変わっていくのであるから、当然であろう。そして、愛はたとえ君も好きだし、美雪だって好きなのだ・・。ー
・愛が到頭、たとえ君に告白するも、キツイ言葉で拒絶されるシーン。
ー あれは、辛いよなあ・・。3年間好きだった男から
”上から見下ろした態度の君は嫌いだ!”などと言われてしまっては・・。
上から見下ろしているふりをしているだけだったのに・・。ー
□今作の少し、残念だった点
・たとえ君と、蒲鉾職人の父親(荻原聖人)の捻じれた関係性が上手く描かれていない点。
たとえ君の母親が関係しているのは、
”地頭が無い、女の子供だからな・・”
と言う父親のセリフから類推出来るのであるが・・。
けれども、愛が愚かしき”たとえ君”の父親に見舞った渾身のグーパンチは、良かったなあ・・。
<誰にも心を開かない愛の心を開いたのは、”打算で近付いた”ピュアな心を持つ愛する男の子の秘密の彼女、美雪だった・・。
愛と美雪のレズビアンシーンはドキドキしたが、二人の距離と想いがドンドン近づいて行く事を示すシーンであり、静謐な美しさを湛えていた。
愛が、たとえ君と作った折り鶴を桜に見立てた卒業製作も含め、美しくも悩める男女を描いた、ビザール・ラブ・トライアングル・ストーリーである。>
暗い目。濡れた指先。右ストレート。誘い言葉。
え?濡れ場?この2人で?ちょっとーー!これにはビックリ。いや、得した気分。と言うか、そこだけで元がとれた気になるのは間違いないです。
と言うか。
表参道を順調に歩んで来た山田杏奈と、インディのアイドル芋生悠の共演ってのが、結構な「あり得なさ」なんどすが、2人が、ともに持ち味全開です。
気が強く、思い通りに生き、我慢する事を知らない女の子。心のこもらない上っ面だけの言葉は、自らの「暗い目」で悟られてしまう。
パーっとしたラストがあるじゃ無しのU20な人生劇場は、丁寧に撮り進められた121分の長丁場。監督の首藤凛さんは「21世紀の女の子」で見てるはずなんですが、どの話を撮った女性だろ?
撮影の岩永洋さんは、最近お気に入り。最初の濡れ場の山田杏奈の撮り方とか、結構痺れる。と言うか、逆光の山田杏奈、キレイ過ぎて拒めないよ、ってのが、この画で分かるもんw
最後のセリフには、おいおいおい!って言いたくなりますが、その前に、「卒業できるのか?君は?」って突っ込んどきます。
面白かった。
「重い部分」の扱い方が臭くも暗くもならないところは好き。芋生悠から山田杏奈への手紙を分断して劇中に差し込んだ演出は、今ひとつだと思うけど。あそこは、あざとく泣かしに来てもw
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10/26追記
監督の首藤凛さんは学生時代に「また一緒に寝ようね」と言う映画を撮っているらしく。また、原作「ひらいて」は大好きな小説とのこと。原作では、この台詞の後も物語は続き「ひらいて」の言葉で終わりますが、「また一緒に寝ようね」で映画が終わっていると言う事から、首藤監督は、この台詞のインパクトがよほど気に入ったのだと思われます。
ただし。
原作の中での「3人の関係」と映画のそれとは、微妙に違う気がして。
スクールカースト最上位の愛は、これと言って目立つところの無い秀才たとえを「愛して」います。身の危険を顧みずに教室に忍び込み、手紙を盗み読むくらいに。
文化祭の展示品製作の、桜色の折り鶴をひたすらおり続ける愛。その愛の内心に関する見方の一つは「たとえへの想いを込めて」ですが。よりも、「内心の安定」であったり、目的に向かって単純作業に打ち込む事は、「何ものからかの逃避」であったりってのは良くある話で。「たとえは好きな女の子がいる」と言う事実から目を背けるためなのかも知れません。
ところがですよ。
この愛ちゃんは、逃げてるだけで終わるタマじゃあーりません。美雪に近づき友達を装い、嘘の延長から美雪の貞操を犯します。
折り鶴を開いて延ばす愛。元の四角い折り紙には戻るも、シワは残ったまま。この描写は、様々な事を示唆していますが。一旦、原作の事を全て忘れて、この映画の中で描写されている3人の関係、愛の人格から思ったのは。
「一度、カタチ作られてしまった想い=たとえへの愛、はキレイサッパリに無かったことにはできない」
そこからラストの囁きですよ。
「また、一緒に、寝ようね」
美雪にとっては、甘美な脅迫です。愛の愛撫で性に目覚めているかも知れない美雪。美雪にとっては、たった一人の友達=精神的な支えである愛。一方で、たとえを奪って行くかもしれない危険な女の子。
その愛が、関係は絶たねーよ、逃がさねーよ、って言ってるんですから。
原作の「ひらいて」の意味は、たとえに「心を開いて」と言っている様でもあり、自分自身に「素の自分になれ」と言っている様でもあり、「私はどうしたいの?」と言う自問の様でもあり。
映画の中の「ひらいて」も「また、一緒に寝ようね」も、原作のそれとのズレ方が、結構好き。
惜しむらくは「長い!」ですかねぇ、こりゃ個人の好みの問題もありますが。今年は、ポンポさんの影響もあって、これで2時間はなげーよぉ、ってなっちゃいました。これ、登場人物、少しくらい減らしても大丈夫じゃないでしょうか?スクールカーストや、愛の家庭の描写とか、半分も要らない様な気がしました。
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