「生と死の壮大なものがたりー」Arc アーク ritsuko_bookmarkさんの映画レビュー(感想・評価)
生と死の壮大なものがたりー
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死を留めること、生を留めることー
とても壮大なテーマの映画でした。
どちらにしても人はどこに向かって生きているのかー、死ぬことの意味は何なのかー。
深いテーマでありながら、役者さんの衣装や、舞台美術・映像が、鮮やかだったりモノクロームだったりと、その場面場面の意味を見事に持たせていました。
天音の「もう急がなくていいんだ」という言葉に、生命には必ず時間の限りがある、という現実を改めて突きつけられます。もしも不老不死が実現したら、今の年齢のまましばらく生きてみたい、と思います。
しかしアンチェインジングルや不老不死に憧れを抱きながらも、何故か死を選んだ人の表情に、安堵感が湧いてしまうー。とても、不思議な感覚に陥りました。
死を慈しむ永真、死を留める天音、天音の意思を継ぎながらも最終的に生を留めたリナ…それぞれの葛藤が美しく刹那く響き、見終わった後に、生きることへの光を感じられる朱玉の作品でした。
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