「もっと正面から「人間」を描いて欲しかった」Arc アーク takfさんの映画レビュー(感想・評価)
もっと正面から「人間」を描いて欲しかった
テーマは面白いのに、主人公に葛藤が見えないのが痛い。
芳根京子は独特な佇まいの美人で、良い雰囲気を持ってはいるが、10代後半から130歳超までの心の機微を表現するには役者不足であった。
見せ場で何度か泣く場面もグッとこない、感情表現は明らかに下手くそでした。
脚本の問題でもあるが、いくつかの重大な心境変化に至る過程がさっぱり伝わってこなかった。
想定内すぎる結末だけに過程こそ大事であろうに。
脚本で言えば、ある人物の素性について気付いた理由とか、逆にある人物はなぜ彼女をキャッチアップ出来たのかとか、重要な局面で引っ掛かる所が多くノイズになりました。
言葉足らずの脚本と違い、演出では無駄に外連味があるのもイマイチ効果的に見えなかった。
途中からモノクロにする必要あったんでしょうか。
この状況で世界はどうなっているんだろう、とか興味が尽きることは無かったのだが、なかなか面白くならないまま終わった感じ。
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