劇場公開日 2021年3月5日

14歳の栞のレビュー・感想・評価

全73件中、41~60件目を表示

2.5壮大なリアルあるある劇場。

2022年10月25日
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Eテレなんかでやってるドキュメント番組からナレーションを抜き一本の映画にしただけの印象。

まずドキュメンタリー映画の観方をよく知らないので、そんなもんと言われればそうなのかもしれない。

25人目過ぎたあたりから飽きてきたが、不思議と最後まで寝ないで観れた。

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ヒビノミライ

5.0映画館でしか多分観れない作品

2022年10月24日
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いまの個人情報に過敏で苛烈な世の中で観るにはかなり難しい作品で、よく公開できたなと思うくらい14歳が言葉にしたものを納めた作品でした。
ディスク化もネット配信も多分、厳しいんじゃないかと思う。というか、映画館だけで見れる作品であって欲しい。そこで上映して、そこで感じたもので終わり、くらいの。そんな意味で、映画館でしか観れない映画だと思いました。
ベースはうまく映像作品としてパッケージされていて、かなり見やすいドキュメンタリーでした。人間の言葉の点と点を線でつないでいろんな角度からの意見を、納めていて、伏線のように見せるのがとても技巧的でエンタメ的。でも言葉を引き出せる関係性になっているところがまずすごいというか。なるべく、個人のありのままをおさめようとしているところに好感触でした。ドキュメンタリーだから、切り取り方は非常に難しく、編集も難しく、何をしても恣意的になるし、特に言葉が表すものとかも難しいし、
プライムベートにかなり深く立ち入っていて、ある意味で人の家のプライベートムービーを見てしまったような感覚さえある。
個人の意見と客観的視点と、なるべくは傷つけないけど、でも面白いものに仕上げようとしている、非常にバランスの取れた最小公約数を乗り切った作品でした。
いまできる範囲でだいぶ14歳の心の動きの煌めきみたいなものに近づこうと作品だと思います。
手放しに素晴らしいというのはテーマがテーマだけに少し憚れるけど、でも素晴らしかったと思いました。

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sou

5.0製作陣ご苦労様、スゴい!!

2022年9月14日
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前提としてこれが彼らの全てではないし、もっと闇を抱えた部分や話せないことも数多くあるだろう。
また2年6組の全てでもないだろう。
それでもこれは、その人生で一瞬の時間を見事に切り取り、過去とうに過ぎた大人たちに照れ臭さや感心、或いは自省などもあるかもしれない様々な感情をくすぐる。
このドキュメンタリーは3年前ならば、彼ら彼女らは高校3年生で、また人生の選択を迫られているのか。
ティーンエイジャーの3年間ならば、また考えが変化した子もいるのだろう。
この映像を見たら照れ臭いのかなー

最後のドローン撮影はスゴいよ、リアル金八、THE・青春。奇跡的な映像だよ!!

おじさんおばちゃんおじいちゃんにおばあちゃんになっちゃってた人、絶対に観て欲しい‼️

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雨の夜はヤバイゼ

4.0感謝!観ておいてよかった!!

2022年8月18日
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このドキュメンタリーは良かろうが悪かろうが
自分自身の中学時代を思い返すことになる

謎に学級委員に立候補したあの人とか
いつも机に突っ伏して寝ているあの人とか
教室では静かなのに部活では生き生きしてるあの人とか
そんな彼ら彼女らの内側を知ることになる

自分がクラスメイトのほんの一部しか
見てなかったことを思い知らされる
放課後、ましてや帰る家など想像の余地もない
学校外に得意なことがあるなんて、
余りにも当然のことなのに
この映画ではさらに、一人一人の心の内を知れる

あの自然体は、製作者の密着の
賜物だろう

本当に理性が芽生える頃の
初期衝動の純粋な塊みたいなものが見れる

友人の好きなところを並べて大好きと言ったり、
できれば友達になりたいと言ったり。
14歳にしか出来ないですよ

また中学2年生ってのもちょうど良くて、
卒業とか湿っぽくなる訳じゃなくて
ただ単にクラスが終わるっていう
それだけなのがいい。
過剰に脚色したり盛り上げたりすることなく
事実が淡々と置かれていって
そこから観客が何かを感じ取るイメージ。
だからフラットだし誰かに肩入れすることもない。

製作陣、そして何より生徒さんたちに
ありがとうと言いたい
あの時期に、常にカメラに撮られてるとか
絶対に嫌だろうしね
本当にすごいドキュメンタリーですよ

ぜひ「24歳の栞」が観たい……

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JYARI

3.5等身大に迫れているのは良かった。

2022年7月30日
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鑑賞方法:映画館

素の被写体を捉えるために、作り手は随分努力したんだろうな。
ただ、テーマ(視点)に新鮮なものを感じなかった。昔、自分もそうだったな・・・という感想止まり。

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ドラゴンミズホ

4.0経験者なのかな?

2022年5月15日
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まずドキュメンタリーではカメラを意識させなくするのが大変だとドキュメンタリーの先人達が言ってるのはよく読むけれど、スペクタクルな作りなのはかなり意外。この作りのせいで、映画評論やメディアにはあんまり取り上げられていないような。。帰ってキネ旬読み返してみよう。チラチラは絶賛の声を聞いていたので、キネカ大森で鑑賞。みんなカメラの前にたった経験があるのを疑いたくなる。子供がいる人や今、中学生はこれをどう思うだろう。もちろん、彼らの成長が楽しみだ。

キネ旬の2021年ベストを見てみたら誰一人この作品を挙げていない。なぜだろう。あの声明を受けて取り上げることも禁じたのか。それとも単にキネ旬に発表するような書き手と相性が悪くスルーしているのか?どちらも考えられる。確かに映画ファンが喜ぶタイプの映画ではない。ラスト大胆にクリープハイプがかかるドキュメンタリーなんて他に思いつかない。ドキュメンタリーの新潮流になりそうだが、そう簡単にできるような内容でもない。杉田協士や深田晃司が学校でたまに授業をやるとインタビューで語っていたと思うがそのような機械がないとなかなかここまで深く入り込むことは難しいだろう。しかも、おそらく公立の学校の為、法律的にソフト化はかなり難しいので、見れて嬉しい。

念の為、さらに映画芸術も確認したが誰も挙げていない。

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タカシ

4.5中学2年生の2学期は最も青くて痛くて脆い

2022年4月23日
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2022年劇場鑑賞21本目 傑作 77点

昨年巷で話題になっていて、存在も存じ上げていたし惜しくも見損ねていた作品の一つで、2022年春に渋谷にて上映1周年記念で期間限定上映されていたので期待を膨らませて鑑賞。

結論、まあ本当に良かった。

生徒一人一人のあの時あの年代あの刹那に抱く心情、痛いほどわかる。

私自身自他共に認めるほど幼少期から大人っぽいと言われてきて、いつもどこか俯瞰から眺めている自分がいたり、今思えばもっと我を捨てて弾けとけばなあとか思っていましたが、今作に登場する生徒たちがすごく大人びて見えた節もあれば、当時の自分と重ね合わせる子がいたりだとか、終始痛いほど沁みた。

14歳って本当にいいところ着きましたね、大人になってきている一面も徐々に出てきるし、まだ若い一面ももちろんあるし。

特に自分を客観視できていてるけど、まだ青いあの感じが最高に痒い。

配信や円盤化の予定がないとのことだったので、本当に見れて良かったです。

是非。

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サスペンス西島

3.5作り手の作為が抑えられた(実験的)作品?なのかなぁ。

2022年3月28日
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鑑賞方法:映画館

単純

知的

難しい

淡々と進んでいく画面だからこそ
考えさせられた。

中学2年生の頃って
私らの時代(昭和30年代)は、
子供の殻がどんどんむけていった、
そんな感じだったな。
と、思いながら見ていると、今の2年生も
対して変わらない。と感じた。

それと、先生のダメさも、変わってない!

学校の構造も運営も

昔のまま? これでいいの、日本は?
半世紀以上も前と、あまりに同じ過ぎて怖い!

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SkyLock

3.5この今日のうちにすでに明日はひそんでいる

2022年3月22日
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鑑賞方法:映画館

教室に貼られていたその言葉に、ドキリとした。
そうなのだ。一日一日は切り離されことなく、毎日がつながって続いている。
当時14歳だった自分も、それから40年経ってしまった今の自分も。
ついさっきまで、「俺らの頃なんてスマホなんてなかったし」とか「今の子供たちと世代が違うし」とか思ってたのに、なんだ同じじゃん、と思えた。教室の中がほぼ世界のすべてみたいなもので、皆同じ服装をして、決まったスケジュールで管理され、これでいいのか悩み、ちょっと自分を偽り、友とふざけ、恋もし、早く大人になりたいと焦れ、子供のままがいいやと甘える。
彼ら彼女らは、14歳の中学生ではある。個性はそれぞれ。ゆえに生き方もそれぞれ。だけど、ひとりひとりが、確固たる人格を持った個人である。
なるほど、あとからじわじわ来る。そして脳裏に残された映像の中に、いるはずのない遠い昔の自分を探している。

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栗太郎

4.5なんでもない

2022年3月19日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

自分だけだと思っていたけど、わたしにも居場所あったのかなとこれを見て、今になって思う。
もう戻れないと悲観的になる映画じゃなくて、なんかこれから頑張ろと思える映画だったので、観るの凄く迷ってたけど観てよかったと思いました。
自分が14歳の時こんなにしっかりしてなかったのが恥ずかしい笑

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凛

4.0この映画を出演者の人たちも、もちろん観たと思うけど、どう思ったんだ...

2021年6月19日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

この映画を出演者の人たちも、もちろん観たと思うけど、どう思ったんだろう。友達はいない(リセットしたい)と言っている人や、ポジティブだと思っていた人が、全く自分を出していないと話していたり、先生が人気無かったり、、。

将来的なりたくないのは、犯罪者と社畜というのが、笑えたし、怖かった。

同級生のことを、すごくよく考えている人がいるのが意外だった。14歳の時、自分があんな風に思えていたか?もしいたとしても、カメラの前では言えなかっただろう。

続編、14歳の栞の14年後が観たい。学生生活が終わり、どう成長しているのか、今14歳の栞を観てどう思うか。

14歳の自分が、今の自分を見たらどう思うか。

先生が転勤を伝えた時の様子も観たかった。

それとオープニング(動物のくだり)がいらなかった。なんか教育ぽい、まるで正しいことをしているような印象から始まって、モヤッとした距離感からのスタートになった。

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邦画好き

3.5何かあるというわけでもないのに

2021年6月13日
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ある中学校の一クラス生徒一人一人もれなく追ったドキュメンタリー作品。
第三者が介在したらドキュメンタリーにならない、というのは大きな勘違いで、マイケル・ムーアの主義主張がショーのように繰り広げられるのもドキュメンタリーですし、樹木希林の晩年を追ったドキュメンタリー映画に至っては撮られている樹木希林本人からそのまま撮ってどうするのと叱られる始末。
だから知らない大人にカメラを向けられてちょっと飾った言葉を言ったとしても、本当はしないようなことをしたとしても、それはそれで彼らから出てきたものなので嘘でも演出でもないのです。
話が逸れましたが、不登校の子がいても、車椅子の子がいても、他の人と同じくらいの尺で流されていき、先生なんかだと手のかかる子は重点的に気に掛けるのかもしれないのですが、第三者ならではの平等で描けていてそれが面白かったです。

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ガゾーサ

3.0不思議な出会い

2021年5月29日
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鑑賞方法:映画館

緊急事態宣言中の休日で、出かける先もなく映画でも見ようと、収容人数の少ない映画館での上映作品をネットサーフィンしていた。池袋のシネマ・ロサという映画館が営業をしていて、カサブランカを何十年ぶりに鑑賞しようか迷っていたところ、ドキュメンタリースタイルの中学2年生を題材にした映画に目が止まった。河原の桜の木の下で集合写真を撮っているタイトル画面に引き付けられたのか、この映画を見ることに決めた。
映画が始まる直前、この映画はどこが舞台になっているのだろうか、と疑問が湧いてきて、まずは場所を特定出きる情報はないか、始まって数分注意してみていたが、直ぐにそれは春日部が舞台であることが分かり、さらに映画を見進めて行くとこの夏に春日部のスーパー銭湯に遊びに行った際、レンタサイクルでぶらりと立ち寄ったあの河原の近くではないかとの疑念がふつふつと湧いてきた。
映画が終わり、近くの喫茶店で半年前の春日部での行動を確認すると、やはり映画の舞台に導かれるように行っている。丁度、ラストシーンの写真撮影がなされた数か月後、同じ場所で写真を撮っていたのが分かった。この不思議な出会い、いったいどういった意味があるのか、今現在思い当たることはない。しかし、時間がたった時、何らかの意味を発見するかもしれないと胸にしまい込んでいる。

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せいちゃん

5.0観て良かった

2021年5月9日
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中一でもなく中三でもなく中二の三学期。
この時期のリアルを観せてもらった。自分の中学校時代を思い出さずにいられない。人ってみんないろいろ考えて生きているのだと、このころに思えてたら、もっと優しくなれたかもしれない。

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むーらん

5.0私は中学二年は1番学校に行きたくない時期でした。

2021年5月5日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

ある中学校の2年6組の三学期に密着し、35人全員を映し出すドキュメンタリー。
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この映画に出てくる全員自分と同じだし、全員クラスメイトにいた(女子校だったから甘酸っぱい恋模様はなかったですけど、、)。明らかにクラスカースト上位な運動部の子に、学校が好きじゃない地味なタイプの子に、学級委員長、頭が良い子、帰宅部の子、、.
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教室の中で楽しくなさそうな子も他のところでちゃんと笑顔を見せたりそれぞれの楽しい時間を持っていて、人生で1あの時は世界が学校だけだと思ってたから、クラスのいざこざが面倒くさくてそこに上手く馴染めてない自分に悩んでたりしてたけど、早く家に帰って何しようと思ってたそれすら大事な時間だったんだと思わせてくれる。
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1番学校に行きたくなかった中学2年でも私の今の親友の何人かは中学2年にできた友達なので、私は1番人を信じられないから友達はいらないと言っていたあの子を抱きしめてあげたいなと思った。
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あとは、担任の先生がめっちゃあーこういう先生いるわって感じで、情熱は伝わるけどなーんかから回ってる感がすごい(笑).
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せつこん

3.0あの頃を回想できる映画

2021年5月5日
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場所や空間、モノやコトそしてヒトに懐かしさを感じた。
嗚呼あったなぁ、
あんなイベント、あんな先生、あんな黒板とかとか。

映画は35人のクラスのひとりひとりにフォーカスしていくといったもの。
矛盾したグチャグチャな感情を抱えたとしごろで、
切り取られている言葉も、感情も一部であり、
半分ホントくらいなんだろうと勝手に解釈しながら観ていた。
自分も"キャラ"というものに悩んだ時期もあったなとか回想したり。

中盤ふと思ったが、
自分より10コ近くも離れた今の子たちは
SNSが当たり前となった時代において、コミュニティが自分の時代よりも増えているからあんな割り切れる子が多いのか。
どうなんだろう。

などなどいろんなことを考えながら観れる、そんな余裕のある映画だった。

ただ、欲を言えば
迷いだけでなく、その中の影を垣間見たかった。
配慮>ドキュメンタリーをあまりに感じてしまった。

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opp系男子

4.5躍動感ある映像から見えてくる「彼らの社会」

2021年5月2日
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鑑賞方法:映画館

出演している全ての子たちにとって、本作が何10年後かには一生の宝物になるに違いない、という意味で、今作の価値は揺るがないと思います。

MVを観ているようなドキュメンタリーとは思えない、映像と音楽の躍動感が溢れていて飽きませんでしたが、この演出が却って、中学生の彼らが置かれている現実と、ことばの純粋さというか、彼ら1人1人の目を通して「見ている」社会が映し出されていて、なかなか奥深い作品でした。

結構思いやりを持ち合って、優しい子ばかりなのですけど、この世代特有の、同じクラスメートや親に対しても、他者と関わり合う難しさに葛藤している感じがビンビン伝わってきましたね。

映像ではメインで映っている子たちの奥で、また別の子たちが何かをしている、一つのシーンで多層的な面が見えるのも、面白かったです。

ただ、放課後の様子で遊び場がスマホのゲームか、ショッピングセンターしか無いように見えて、部活のない子達の場所というか選択肢が少ないように見えて、考えさせられます。

NHKの「ドキュメント72時間」を観ているような、温かさも感じられる良作でした。

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HammondJ3

3.0自分の中学の時とは時代が全然違うけど、こんなやつクラスにいたよなー...

2021年5月1日
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楽しい

幸せ

自分の中学の時とは時代が全然違うけど、こんなやつクラスにいたよなー、と思いながら楽しく観てました。5年後、10年後に続編見てみたい。

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Yoshi K

3.5間違いなく今年屈指の労作だが、制作側を見せない構成にはやや引っかかりを感じる一作。

2021年4月29日
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この作品は、制作側の完成に至るまでの経過が非常に興味深いです。全国各地の中学校に企画の参加を呼びかけ、そのうち手を上げた学校はごくわずか。その中からとりわけ積極的なこのクラスが選ばれたとのこと。それまでも生徒の姿を記録することに熱心だった担任の先生だからこそ、生徒や保護者、学校の説得が可能だったということです。作中ではほとんど自分の言葉を語らない担任の先生が、実は本作の鍵となっていたのです。

生徒達の姿や言葉がとりわけ印象に残るのは、彼らは決して赤裸々に普段の自分自身を見せているのではなく、教室に入り込んできた「異物」と言ってもいいカメラとクルーの前で、どう振る舞うべきか、どのような言葉を発したら良いか、彼らなりに必死になって考え、決断したことが伝わってくるからです。そのため、本作はドラマともノンフィクションとも言いがたい、異彩を放った作品となっています。

情報があっという間に拡散し、個人情報保護が強く意識される現代において、ここまで名前や顔、時にきわどいやり取りも収録し、劇場用映像作品として提示していることに強い衝撃を覚えます。撮影期間は50日間ということだけど、その前後で一体どれだけの手間をかけて調整と交渉を重ね、どれだけの時間密着したのか、想像するだけで気が遠くなります。この制作スタッフの根気と熱意には改めて脱帽します。

一方で、これだけ生徒達が勇気と覚悟を持って自らの姿を見せているにも関わらず、制作者側は時折画面の外から話しかけるだけで、どういう人が撮影し、どういう立場で教室に入っているのか何の説明もないのはなんとも残念、というかアンフェアではないかと思いました。もちろん「14歳の中学生達が過ごしている普段の学校生活を見せる」という作品の趣旨からしたら、撮影スタッフはもちろん、学校の先生の発言すらも一種の「雑音」となりかねないので、極力そのような要素を排除する意図は分かります。しかし、生徒と較べるとあらかじめ慎重に、自らの姿を知られる危険性を回避しているように思えます。本作鑑賞後、映像や写っている生徒について言及できても、制作側の姿勢や意図について言及できないというのは、特に本作のように実在の中学生を扱う以上、ちょっと公平性を欠いていると感じました。

この点は上映の際の解説などで補足されているようなので、そういったやり取りの記録を今後も調べていこうとは思いますし、そのアフターフォローの丁寧さについてもやはり頭が下がるものの、やはり上記について、作中で何らかの注釈は欲しかったなぁ、と。

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yui

5.0楽しかった☆彡

2021年4月28日
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自分の14歳の頃を思い出しました☆彡

カメラマンの人のインタビューに

子供達が素直に答えているところがすごいなぁと。

ドキュメンタリーだったのでクラスの一員の様な

気分になりました。

ありがとうございます♪♪

という感じ

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Billy