とんびのレビュー・感想・評価
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感動を暴力で濁してしまう
不器用な愛情と憎めないキャラクター
海のシーンは泣けた
背中、ホントに広くて大きかった
北見の最終上映日。
ついつい、見逃していた……けど……、観て良かった。
『ザ・邦画』の系譜っていう感じの作品。
阿部寛さんはとっても上手くて、ビックネーム過ぎて、どうかなー、配役……。もっとメジャーではない役者さんでもいいのでは?と思っていたけど……(そもそもが、阿部寛さんありきで作られた作品だとパンフレット)で知った)。
観おえて……阿部寛さんで良かった。
銭湯のシーン、背中が広くて大きかった。一途な役がよく似合う(ルックスが良すぎだけど)。
『カバチたれよったら、シバき倒してやって下さい』。
北村匠海さんが、杏さんの子供の背中にそっと手を置くシーン。
(阿部寛さんの子供の)旭くんも、杏さんの子供も、『ボッポ』、汽車の模型で遊ぶシーン。
『(人生)山あり谷ありの方が、景色が綺麗に見えるものよ』という薬師丸さんの台詞。
安田顕さんが『夕なぎ』で、杏さんをけなす場面。
海辺、砂浜の家族のシーン(2世代)。
全てが名シーンでした。
是非とも小説を読んでみようと思いました。
映画館では数少ない(5人)観客のうち、老齢のご夫婦が鑑賞されていましたが、時々、笑い声など穏やかな声をあげられて観ておられました。
言葉も風景も
広島での町で(ほぼ同時代に)育ったので、なおさら。
東京の倉庫に置かれてあった段ボールに『いりこ』と書かれていたのも。
『糸』の監督さんだったんですね。
観ながら思ったのは、(関係ないかもけれど)『感動を食べていく』存在なんだなーと。
岡山弁
映画レビュー初投稿!それくらい良かった!
人生初の映画レビュー^_^
こどもの日の今日、親子で気になっていたこの映画を観てきました。
阿部寛さんの映画はこれまでにも何本か観たけど、今回のが一番良かったなぁ。
恥ずかしがりで面倒臭くさい親父像がとてもリアルに丁寧に描写されていて、自分の親と自分自身の昭和な時代と重ね合いながら見てました。
広島の言葉(九州弁?)も味があって凄く良かった。阿部寛さんが好きだと言ってた薬師丸ひろ子さん演じるお姉さんのお店での頭叩かれるシーンはやっと観れてこのシーンか…と胸熱でした。
おしょうさん始めあきらの成長と共にいた周りの人達との関わりを物語るような結末とかストーリーがとにかく良くて何度も涙しました。
個人的には、しょうさんがヤッさんに何でも言えるあの間柄がとても好きです。周りが手を焼いても本当の事を言える誰かがいるって、ああゆう関係って今中々ないですよね。
連休最後に胸がいっぱいになるような素敵な映画を観れて感謝です。阿部寛さんにはこれからも素敵な作品に沢山出て欲しいです。
とても素晴らしい映画でした
親と子の心に寄り添う感動ストーリー
ようやくの映画化。
脇を固める皆さんが良い!
2箇所だけ泣かせてくれたが、あとは泣けない。どちらかと言えば不細工な映画。凡作。※その後原作拝読。本作の違和感の原因が分かった気がする。
(原作未読その後既読)①アキラは私より一歳下。だから昭和37年時点では勿論物心ついてはいなかったけれど、昭和の風景・風俗は感心するほど上手く再現されていてとても懐かしかった。列車で運ばれてきたコンテナから荷物を卸すところとかホント昔「こういうの見た、見た」って感じ。②ところが、主要人物たちが描かれるようになると現実味がないというか、空気感が違うというかお芝居感(作り物臭さ)が先に立つ。③原作小説は未読だけれども(間もなく読む予定)、『とんび』は粗筋を聴いただけでも🥺きてしまう様な話である。映画の出来不出来に関わらず幾らか泣かされるだろうと思って観に行ったのに殆んど泣けなかった。④映画好き〉TV好き、なので映画の肩を持ちたいけれど、明らかにTVドラマ版の方が映画版より優れている作品が幾つかある。例えば、松本清張原作の『天城越え』、映画版より和田勉演出、大谷直子主演のNHKドラマの方が良く出来ていた。大岡修平原作の『事件』も映画版よりNHKのTVドラマ版の方が優れていた。『とんび』もNHK制作のドラマ版は良かったし堤真一は名演であった。決して堤真一の演技と阿部寛の演技とを比べるつもりはないが、今回驚いたのは阿部寛には肉体労働者の役は似合 わないこと。あのガタイだし、歳を経る程に良い役者になってきているので問題ないだろうと思っていたが驚いたことに似合わない。あの独特の口調(時々何を言っているのかわからない)やバタ臭い顔が何処と無く知性が漂って邪魔をする(肉体労働者の方に知性がないと言っているわけではありません)。それと、「地元の名物男」と呼ばれながらそれらしい描写がない。アキラの台詞と周りの人間のそれらしいリアクションがあるだけ。どういうところが「地元の名物男」なのかさっぱり分からない。多分これが映画に入り込めなかった第一の理由。⑤父子の絆の話なのに二人が対峙する場面や描写が少ない。だからそれらしい台詞やナレーションが有っても、阿部寛と北村匠海との演技の間にあまりchemistryが感じられない。そこへ持ってきて、「アキラはみんなで育てた子じゃけん」という台詞が連発されたら余計父子の絆が薄まるじゃん。⑥横溝正史の岡山もの、漫才の千鳥、そして半年間観た『カム・カム・エヴリバディ』の後では、岡山弁も少々ぎこちなく聞こえた。⑦青春のアイドルだったひろ子ちゃんが、まさか中年を迎えてこんなに良い(演技派)女優になるとは予想もしなかったけれど、今回は小料理屋の女将さんもしてはちょっと品が良すぎたと思う(小料理屋の女将さんは品がないとか、TVドラマで同じ役をやったキョンキョンが品がないとか言っているわけではありません)。
【追記】鑑賞後、始めて原作を拝読。それまでに泣かせる箇所は幾つかあったがアキラが上京する辺りから本格的に涙腺崩壊。後は泣きながら読んでしまった。では何故本作では泣けなかったのか。その理由が分かった気がした。昭和生まれ・昭和育ちの私たちには当たり前に耳にし馴染んで来た言葉・言い回し・表現・行動・描写等がバッサリ切られている。令和という時代での映画化だから時代にそぐわない(良いと思われなくなった)言葉や、表現・行動はあることは理解できる。しかし、その分他人行儀になってしまった気がする。昭和に比べ令和という時代に人情が薄くなったという気はない。しかし、それに変わる令和ならではの味付けがないから妙に空々しい。原作にはないアキラ夫婦と孫たちがヤッさんの死後ヤッさんの家を訪ねるラスト近くのシーンはそれで付け足したのかも知れないが、それこそ付け足しな感が免れない。却って美佐子さんの影が薄くなっている。(原作では最後まで亡くなっていても美佐子さんの存在は強く感じられる。)それが分かっているのかどうか、本当のラストシーンはヤッさんが海辺で遊ぶ美佐子さんとアキラの姿を感慨深く眺めているシーンにしているが、これまた付け足し感が拭えない。ラスト近くで親子が始めて一緒に神輿を担ぐシーンもあるが少しも感動を呼ばない。ヤッさんは私の父親世代(に近い)、私はアキラや原作者の重松清と同じ世代だが、ヤッさんと同じ昭和生まれの頑固且つ融通の効かないオヤジになってしまったのかしらん。
最後の遺影の写真は微妙かな…
ノスタルジックに浸れる良い映画
世代を問わずあたたかい気持ちで観れる
涙、笑いありの父子のヒューマンドラマです。
どんな役でも阿部さんが演じると本当に良いなと思いますが、昭和の頑固親父、なかなか素直になれない、でも愛情に溢れている父親を美事に演じられてました。
旅立つアキラを全力で追いかけるヤスさんのシーン、少し素直になれたようでジーンときました。ちなみに他の瀬々監督作品でも阿部さんは全力疾走してましたね。
色々な家族のかたち、幸せのかたちあります。皆が待っていて、自分たちには無いもがある。でも幸せは自分たちが感じ取るものだと、この作品を見て改めて思いました。
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個人的には昭和63年〜平成元年頃のシーン、フラワーロックが出てのがツボでした。エキストラさんの髪型、メイク、服装も当時をしっかり再現されてて、懐かしかったです。
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