「原作は重松清の同名小説で、先に2度、テレビドラマ化。 小説未読、ド...」とんび りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
原作は重松清の同名小説で、先に2度、テレビドラマ化。 小説未読、ド...
原作は重松清の同名小説で、先に2度、テレビドラマ化。
小説未読、ドラマ未見での鑑賞です。
終戦から十数年経ち、日本が活気づいていた昭和37年。
瀬戸内海に面した備後市の運送会社で働くヤス(阿部寛)。
幼いころに両親と離別したヤスと、原爆で両親を亡くした妻・美佐子(麻生久美子)のふたり暮らし。
その妻は妊娠中だが、無事、男児を出産、旭(アキラ)と名付けられる。
数年後、美佐子は幼いアキラをかばっての事故で死んでしまう。
アキラは町の人々に育てられ成長するが、事故の真相は伝えられないまま思春期を迎える。
どうしても事故の詳細を知りたかったアキラに、父のヤスが継げたのは、「かあちゃんは、とうちゃんをかばって死んだんだ」という嘘だった・・・
といったところからはじまる物語で、ここまでが前半3分の1ぐらい。
その後は、わだかまりを抱えた父と息子の物語が展開する(長じたアキラを演じるのは北村匠海)。
まぁ、観る前から予想できるような物語で、実際、それを裏切ることはないので、期待どおりといえば期待どおり。
阿部寛演じるヤスの、馬鹿で一本気な父親は「ザ・昭和のオヤジ」であり、そのザ・オヤジ描写が面白い。
ただし、出だしはあまりに漫画的で、これ、大丈夫か?と思わなくもなかったですが。
泣かせと笑い、それにダルダルのシーンが交互に来るので、肩ひじ張らずに楽しめました。
気になったのは、30年近い年月の物語なのですが、若い頃のヤスや周囲の人々がはじめからオッサン、オバサンなので、ちょっとねぇって感じでした。