アオラレのレビュー・感想・評価
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予定調和を絶妙にかわした惨劇が爽快!どこにも無駄がなくソリッドなきっちり90分のB級スリラー
ルイジアナ州ニューオリンズ。ヘアスタイリストのレイチェルは離婚協議中の夫とは別居して15歳の息子カイルと2人暮らし。カイルを車で学校へ送り届ける途中渋滞に捕まってしまったレイチェルは目の前に止まっているピックアップトラックが青信号になっても発信しないことに苛立ち思わずクラクションを鳴らして追い越しをかけてしまう。あとを追ってきたピックアップトラックのドライバーはレイチェルに運転マナーがなっていないと因縁をつけ謝罪を求めるが、レイチェルは毅然と拒絶。その態度にブチ切れたドライバーはなおもレイチェルを追い続け・・・。
これは面白い!『激突!』、『ヒッチャー』、『ブレーキ・ダウン』といった同系統の傑作スリラーが敷いたお約束に忠実に進行すると見せかけて、要所要所で観客が期待する予定調和を裏切ってくる攻めた展開が非常にスリリング。冒頭でこれから起こる惨劇の序章をさりげなく凄惨に暗示しつつ、ヒロインであるレイチェルが実はちっとも善人ではなくて何もかもが因果応報であることも見せているので『フォーリング・ダウン』で感じたような感情移入も持ってしまう辺りの誘導も憎い。オスカーの主演男優賞を獲った『グラディエーター』から体重が倍増したラッセル・クロウの怪演が他の役者を完全に食ってしまっているので、終幕後におかわりしたくなるくらい濃厚な印象を残します。そして物凄くさりげないんですが、物語の終幕を飾るのがアノ曲のカバー・バージョン。訳詞が表示されないのが残念ですがしっかりと今観終わった物語にそっと寄り添う選曲に唸りました。ラッセル・クロウの体格とは裏腹にどこにも無駄な肉がついていないソリッドな90分に大満足です。
ヒヤヒヤ感満載!ということにしときましょう。
ヒヤヒヤ感、恐怖感を増すために、すべては構成されていく。
離婚や、遅刻など、ストーリーらしき要素はあるが、すべてはイライラ、アオリへと結びついていく。
弁護士、弟の婚約者と、犠牲者が出ていくが、どちらも痛めつけながら殺され、弟も火を放たれる。
横転した車の中にいた男が、車の中をのぞきこんだレイチェルの背後から現れたり、そして、最後は男にレイチェルが一撃をあびせるのだが、このあたりはちょっと疑問符がつくシーンと言えるかもしれない。
恐怖心はアオラレているかもしれないが、それだけと言えば、それだけ。
最後は、レイチェルが誰かに助けられないと、恐怖の1日は完結しないんじゃないかな。
ヒヤヒヤして、怖かったというところしかテーマはないから、こんなもんかもしれないですけどね。
精神疾患者の末路とでも言いたいのかな?
イマイチ乗り切れない。
予告編観て、ラッセル・クロウの役作りか、
怠惰な生活の結果かわからない風貌の
インパクトと評点の高さで鑑賞決定です。
運転に文句を言ってから始まる
ホラー?スリラー?ですかね。
残念ながらゾワゾワしなかったんだ
よなぁ。もっとサイコパス感が満載か?
と思ったら、結構体育会系で攻めて
くるんです。
物理的な破壊、殺傷が連続してくると、
気分が慣れてきちゃうんですよね、私。
やっぱり、次の一手が読めない雰囲気
欲しかったな。
あと、色々邪魔するんです。
あれだけ散々なことやってるのに、
警察の動きポンコツだなー、とか、
事の発端が自己中の寝坊、だとか
オープニングの世相説明のような
物語の条件設定説明とか、
こうだから、こうなるんです、、、
みたいな、理由付テイストが強い、
とか。
てかさ、レイチェルさん判断ミス
多くない?とか。(結果論かな?)
うーむ、、、期待外れだった。
残念。
ただ、心に余裕持って運転しなくちゃ
って再認識しました。
これ、ダイジェストにして運転免許
教材にしたら良いのでは?
ラストシーンはその類ですよ。
どちらに共感するべきか
深く考えず見て楽しめる
宮崎文夫
冒頭の映像が一番度肝を抜かれる一作。
もちろん、『グラディエーター』(2000)のマクシムス将軍と同じ人物とは思えないほど様変わりしたクロウの異様な迫力が見所の作品なんだけど、邦題やポスターの文句が強調するような「あおり運転の恐怖」よりも、簡単に個人情報が入手できてしまう恐ろしさの描写に力点が置かれた作品です。
巨漢の操る巨大なピックアップトラックが迫ってくる迫力は凄まじく、派手に破片が飛び散り、車体が面白いように回転するクラッシュシーンは、もしこれが4DXなら間違いなく身体をのけぞっちゃうだろうと思うほどです。音響も素晴らしいレベルで、主人公の女性の恐怖を同時に体験しているという感覚となります。
どう考えてもクロウの車は悪の権化にしか見えないので、この車(F-250)を提供したフォード社の太っ腹ぶりには感心します。本作がむしろ車の宣伝になっているとしたら、それはそれで米国の車社会はどうなっているんだ、と思ってしまいますが。
クロウは冒頭から常軌を逸した極悪犯ぶりを発揮していて、さらに全く自らの命を省みないという捨て鉢な恐ろしさも加わって、共感する要素はほぼゼロなんですが、彼に追い詰められる主人公のレイチェルも、急いでいたとはいえその交通マナーはどうなんだ、と思うところ多々あるので、最初の彼らの接触場面では、少しクロウに同情してしまいました。
第三者がここまで簡単に個人情報が入手できてしまうとは!という恐ろしさが本作のもう一つの見所なんだけど、これはすでに『search/サーチ』(2018)がかなり詳細に描写してしまっている上、本作の方はクロウがごく短時間にそこまで仕込むという手際にもちょっと無理を感じるので、リアリティの弱さがちょっと気になるところでした。
これはどちらも迷惑をかける人ってことだな。。。
アオリアオラレ悲惨な1日
青信号でも発進しない車に腹立てクラクションを鳴らした主人公のレイチェル。しかしその車に乗っていたのはとんだヤバン人だったからさぁ大変!!・・・といった物語。
ちょっとしたお怒りクラクションから始まったレイチェルとヤバ男の闘いは善良な市民も巻き込み、笑えない地獄へと化していく。
恐ろしい男に終われる恐怖とひっきりなしのカーチェイスは非常にスリルがあり、あっという間の90分強だった。
レイチェルさん、あんたも充分不死身だね・・・。カイルは良い子で勇敢だった。なんやかんやクッキーを期待してたのね(笑)
因みにワタクシ、免許を取得して以来、ただの1度も運転をしていないのですが、本作を観て改めて生涯未運転を決意!!
俺にゃゴーカートで充分じゃい!!
特に最近じゃスマホのながら運転での事故も多いらしいですからね。運転せずとも巻き込まれないように注意せんと。
と、映画も面白かったがそれ以上に、ちゃんと気をつけて生きていこうと背筋を正された作品だった(笑)
冒頭のニュース映像が今作の伏線になっていたのがビックリした。交通...
冒頭のニュース映像が今作の伏線になっていたのがビックリした。交通事故、ストレスによる犯罪、格差、不倫、警察官の人手不足、あらゆる人間社会の膿が一本の映画に凝縮されていて、見ていて飽きない作品になっている。あらゆるトラブルに巻き込まれる主人公の立場になって観ると人によって対処する方法が違って見えると思うので、一人よりかは友達と観るのが一層面白いかもしれない。
また、ラッセル・クロウの巨体から放たれる細かい演技にも注目してほしい。巨体でありながら、薬を飲む演技や主人公の弟と息子との対話シーンは恐怖と緊張感が襲い掛かりました。
派手なカーチェイスや暴力シーンはアメリカでしか描けない内容になっているので、ストレスを抱え込んで悩んでいる人にお勧めの作品です。
半分ホラー
期待して観に行ったのに、小心者なので、正直、正視できない場面が多く、観終わってスカッとする映画ではなかった。一応、主人公の女性が正義なんだろうけれど、時間厳守しないだらしなさに同情もできず、またサイコ男の方には恐怖のみ。誰を応援すればよいのだろう。通りすがりのガソリンスタンドでの若い男や弟夫婦、離婚弁護士に手を出さず、女だけを追いかけていれば、サイコを応援していたかも。また、子供のビデオゲームについてのこだわりが伏線になっていたのか知らないけれど、どうでも良い扱い。車の中でのゲームへの言及や女のゲームを引用するセリフは必要だったのか?カットされていても全く問題なし。要らないわ。無駄。「ナイスガイズ!」のラッセルクロウのデブ探偵役・および映画自体も大好きだったんだけれど、今回のは不快なだけでしたわ。
意外と良質なサスペンスホラー
正直な話、この映画は観るつもりがなかった。予告編を見てもあまり興味がわかなかったから。でも、予想に反して結構面白かった。
ラッセル・クロウがアオリ運転ばっかりするのかと思ったが、そんなことはなくそれ以外の嫌がらせも多く、もうアオラレというタイトルが怪しくなるくらい。なにしろ早い段階でレイチェルの友人を殺してしまうんだから。こんなにイカれたやつだったんだ!となるのがいい。
そもそもレイチェル自体完全な善人というわけではなく、なかなかのだらしなさ。その上であの男にクラクションを鳴らすのだからどうなのよ?という気持ちになる。息子が一番まっとうだった。
そう、実は経済格差やSNSによる閉塞感などでアメリカ社会が精神的に不安定になっているという背景が描かれていた。本当にアオラレ運転や逆ギレはアメリカでも頻発しているんだな。
超名作ではなくあくまでB級感は漂っているが、優良B級と言えるかもしれない。平日の午後にテレ東で繰り返し再放送していきそうな感じがする。
自業自得の教習所動画でした
現代版「激突」?
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