アオラレのレビュー・感想・評価
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ラッセル・クロウが全力でヴィランを演じ切る
ラッセル・クロウが出ていなければ、いや、出ていても、やはり漂うB級臭。『激突!』『ヒッチャー』『フォーリング・ダウン』の系譜に連なる怪作だと思いつつ、カルト作として後の世に残っていくのかは、今の自分にはまだよくわからない。とりわけ、せっかく名前を与えなかった“男”に明らかに動機を与えてしまったことが、本作から魔法を奪ってしまったかも知れない、とも思う。
とはいえ、いざ物語が動き出してからは、スリルからスリルの連続攻撃でキビキビと進むのが心地よい。ラッセル・クロウの無双感と不気味さもかなりのものであり、あとカーアクションとして地味シブなアプローチもたまらない。いいジャンル映画を観たと素直に拍手したいし、前述の動機のことはさておき、クロウが一方的に悪く、主人公が一方的にとばっちりというわけでもないさじ加減は、いいところ踏ん張ってくれたと思う。いや、いいですよ、これはなかなかいいですよ。
深く考えずに楽しめるジェットコースター的なアクション・スリラー作品。珍しく宣伝文句が大袈裟でないハリウッド映画。
本作については、主演がラッセル・クロウであることと、ロックダウン解除後すぐに公開されアメリカなどで週末ランキング1位になったことは知っていました。
ただ、きっと駄作なんだろうな、と敬遠していました。
ところが映画の宣伝で、タイトルの「アオラレ」にかけて、週刊誌風な広告を作ってみたり、なかなか面白い試みを行なっていたので興味を持ちました。
そして実際に見てみると、意外にも宣伝文句が正しく突き刺さっていたのです!
「これが、あおり運転の最終形態。」
まぁそうでしょうね。なかなかこれを上回る事態はない気がします(笑)。
「たった一度のクラクションが、すべてを変えるーーー」
これも(イライラしがちな)現代の自動車社会の真理を的確についている構図でしょう。
このように、実は本作はリアリティーのある設定になっているのです。
そう、ラッセル・クロウ扮する素性不明な男の言動以外は、リアリティーのある日常なのです。
ただ「ゴツい素性不明な男の言動」だけは読めません。
そのため、ノンストップで起こり続ける事態に、ただ身を委ねているしかできないのです。
このようなジェットコースター的な映画は途中で冷めがちですが、本作は意外と良く出来ていて90分をドキドキしながら最後まで楽しめると思います。
邦題がよくないな
他の方のレビューで原題は錯乱だったことがわかって納得です!
本作からの教訓は『クラクションの使い方』。
あと時間の余裕は大事ね!
それにしても
メタボじゃねーか!ラッセルさん!!!
どうした!グラディエーター!!!!!
一番驚いたとこはそこです!あんなに腹が出ちゃって…あぁ〜…
邦題でスルーするのはもったいない良作サスペンスアクション
冒頭でニュース映像を用いて山積する社会問題をアレコレと雑多に並べ立てるくだりを観て、てっきり社会派映画かと思い込んでいたが、実際はラッセル・クロウ演じる異常者トムが好き放題に暴れまくる脳筋映画だった。
本作におけるトムの人物造形はコーエン兄弟『ノーカントリー』に登場する殺し屋シガーに近いものがある。自分の欲求のためであればどこまでも他者を欺き、蹂躙することができるサイコパス。それでいて殺人そのものを目的化している快楽殺人者という感じもなく、それゆえ人間性というものからもっとも隔たったところにいるような印象がある。
本作の場合、トムはいちおう社会に対する憎悪というヒューマンな行動原理を抱えてはいるものの、その憎悪はどこまでも曖昧であり、「社会が悪い」以上の射程を持っていない。そのあまりにも近視眼的な思考回路が、彼の他者との相互関係の乏しさを浮かび上がらせている。
とはいえトムは単にパニック映画のモンスターのようなコミュニケーション不可能のバケモノではない。むしろ彼の話術は非常に巧みで魅力的だ。カフェでレイチェルの弁護士と向かい合うシーンなどが好例だろう。トムはレイチェルの知人を装い、弁護士からレイチェルの情報を聞き出す。あまつさえコーヒー一杯を賭けた気の利いたゲームまで提案する。
しかしほどなく彼は「弁護士」という大文字の肩書きが惹起するブルジョア性に対する憎悪を急沸騰させ、その場で弁護士を刺し殺す。あまりにも唐突な変貌ぶりに唖然としてしまう。
ひたすら淡々と人を殺し続ける『ノーカントリー』のシガーよりも、その都度都度で人格が急変するトムのほうが場合によっては恐ろしいかもしれない。
その後幕を開けるレイチェル(&息子のカイル)とトムのカーチェイスはなかなか迫力がある。線路下のせせこましい道路でギュンギュン暴走しまくるシーンはウィリアム・フリードキン『フレンチ・コネクション』を彷彿とさせる。スタントを使ってるとはいえマジで危ないよな…
レイチェル&カイルvsトムの追走劇の最終決戦は民家に持ち越される。このあたりはありきたりな感じが否めない。ただ、冒頭でのレイチェルの美容師設定が意外な形で活きてくる。美容師といえばハサミ、ハサミといえば武器。トムにトドメを刺したのは彼女が尻ポケットに忍ばせていたハサミだった。
前半の緊迫したサスペンスに比して後半の展開がありきたりてあるという点において若干の不満は残るものの概してスリリングな作品だった。邦題のバカバカしさで鑑賞を見送るのはもったいない。
ラッセル・クロウでか過ぎ
原題「Unhinged」=ヒンジ[蝶番]の外れた=社会から切り離された=無敵の人。私はそう解釈しました。邦題は「アオラレ」ですが、このテーマで映画を撮るなら煽り運転である必然性はなかったのかな?と思いました。実際、半分くらいは車から降りて凶行に及んでいます。
「アオラレ」という邦題はだいぶ身近(当時、日本でも煽り運転問題が話題になりました)に感じられて興味を引きますが、中身はというと、「無敵の人」の無敵っぷりが半端ない!冒頭、社会情勢がどうとか言ってましたが、これほど完璧な無敵の人が出てくる理由付けになってません(笑)どれだけ社会が乱れてても、もう別次元。
この映画の教訓は、いつどこで無敵の人と出くわすか分からないので、お行儀よく生活しましょうね、ということかと。本作の一番大事なところは、追われる身となってしまったレイチェルとの初対面時、無敵の人は割と紳士的だったということ。「クラクションの鳴らし方が良くないね。謝ってほしいな。」と、穏やかに接しているのです。素直に応じれば良いのに挑発的な態度を取るレイチェル。映画に込めたメッセージを伝える良い場面でもあると思うのですが…そのせいでレイチェルに感情移入しきれないところがあったのがちょっと残念。
多分、この無敵の人がただのネジの外れたおっさんだったらここまで怖くは無かったでしょう。人を心理的に追い込む方法を知っていて、きっちり実行に移していきます。じわりじわりとレイチェルを恐怖のどん底へ叩き落としていく様は圧巻です。
ラッセル・クロウの迫力の演技と、迫りくる無敵の人が運転する車の恐怖。更には狡猾な手口で追い込まれる絶望感。「アオラレ」という邦題はちょっと勿体ないことしてるんじゃないかな?と思うくらいの秀作でした。…でも集客に成功してるからいいのか(笑)
運転初心者の身からすると
3カ月ほど前に運転免許を取りました。少しずつ運転にも慣れてきて、どんどん自由に行きたいところに行けるようになっています。その反面、事故も怖いですが、あおり運転は事故以上に恐ろしいですね。たびたびニュースでも取り上げられるあおり運転ですが、本作はあおり運転を遥かに超えています。ラッセル・クロウ演じる狂気の男がヤバい!あおり運転だけにとどまらず、数々の大犯罪ももろともしない、無敵すぎるサイコ野郎が恐ろしく目が離せ
ません。
本作もそうですが、やっぱりあおり運転って些細なトラブルから起きてしまうものなんですかね。ちょっとした言い合いになって、それによって激情にかられ、結果的にあおり運転に走ってしまう、といった具合でしょうか。まあこの映画の場合は、ラッセル・クロウ演じる男があおり運転常習犯なので、そんなものではないですが。ストーリーが進むにつれて、あおり運転の範疇をどんどん飛び越えてしまい、それに比例してスリルも増していきました。次から次へと、しでかすことが人間じゃないですね。タイトルは「アオラレ」だけじゃなくて、「惨劇の連続」みたいな何か他にサブタイトルをつけてもよかったんじゃないですかね。それくらいハラハラドキドキする、ハリウッドらしいスリラー映画でした。
自分は日本でも特に車社会の発展した地域に住んでいるので、将来社会人になっても生活の中で車は必需品だけど、あおり運転をされたらと思うと恐ろしいです。くれぐれもそんなことにならないように、みんなで気をつけたいですね。
現代のDQNの最終形態
現代における煽りの問題を取り入れた作品。よくあるクラクションを鳴らされた事について腹をたてた人(DQN)の最終形態。作品を観た感想は本作品は映画であって、いくら現代のDQNでも流石にここまでやる根性や勇気なんて無いだろうけど、近い事はやりかねないと考えさせられる作品でした。中盤からの内容がただのトチ狂った凶悪犯とのやりとりで、少し観ていて退屈感くるけど総合的には観て損はないと思います。クラクションを鳴らすにしても長く鳴らす人は少ないし、逆に長く鳴らす人にDQNが多いかなぁってアタシ個人は感じました。余談ですが、悪役を演じたラッセルクロウさんが太っていて少しショックな映画でした。
アオラレに巻き込まれて
色々と気に入らない事があるからと他人にあたるのは良くない。絡んだ他人がどういう行動を取るかはわからない。不機嫌を他人に撒き散らす人がいるが、それは時に自分に跳ね返ってくることもあるとこの作品は教えてくれてるような。
絡んだ男がサイコ野郎だったかもしれないが、そもそも絡んだ主人公がダメと思ってしまう。問題は起こさないように。起きてしまったら早めの謝罪。人として当たり前なことしないと、時に凄い不幸の連鎖に繋がり、他人に迷惑もかけまくるかもよ!という教えになりました。
一気に見れてなかなか面白かった。
まさか煽り運転が題材の映画が出来るなんて でも煽り運転って言葉が広...
まさか煽り運転が題材の映画が出来るなんて
でも煽り運転って言葉が広まったのって最近だから
それがなければ普通のカーアクションサスペンスになるのかな
不遇な男の境遇がもっと説明だけでなく映像であれば
より深みが感じられたのにな〜
どう考えてもラッセルがサイコ野郎だけど、
境遇のせいや女の態度が悪いせいでなぜか憎めない
ふとラッセルを応援してしまう
アオラレって邦題、正解なん?ダサ〜
そらこっちも文句いいたくなるけど
やはり人は見た目が大事。
怖い奴には攻撃しない方がいい。
弁護士の理不尽的な被害は笑ってしまうし
カレン・ピストリアスが策略をもって
ラッセルクロウを迎え撃つのもイイ!
ま、穴だらけなんだけどね。
とりあえずアー、キャー、どうや!的な
映画です。
70点
イオンシネマ草津 20210608
煽った相手が
当時映画館で観ました。
ラッセル・クロウが常軌を逸した男を怪演していますね。
冒頭のシーン、あのマッチの消し方は熱くないんでしょうか。
どこまでも追いかけてきて、平気で殺人を犯すラッセル。
レイチェルもかなり追い詰められますが、最後は何とか勝利します。
彼は最期までしぶとかったですね。
他の方も言ってますが、ラッセルは大分デカくなりました。
なんだかんだで私は楽しめました。
失礼ママとイカれじじいの大騒動
運転中に青信号なったのに進まない車にクラクションしたら、超イカれサイコジジイに目を付けられちゃう話。
煽り運転はダメだよね〜みたいな啓蒙かと思ったら、まず人としてネジが100個くらい飛んでたから啓蒙にはならなそう。
主人公の方も最初にしたことは落ち度あるし、はよ謝れよ!と何回もつっこんだ。
丁寧で礼儀が国違えど大切です。
教習所ででも流すといい
スピルバーグのDUELみたいにずっと走ってるのかと思って見たが、意外に車から降りる局面が多い。車の恐怖ではなく、運転する人間の狂気にスポットを当てたのが印象的だった。
ラッセル・クロウは初めはきちんと礼儀を教えようとしただけだったのが、執着心がエスカレートして無関係な人間まで殺めていくようになる。
流石に弁護士まで殺すのは笑っちゃったけど、これは今の車社会時代、まさに現実で起こり得るホラーであり、フィクションではない。当事者の関係者がとばっちりを受けるのは珍しくないからね。
私達が毎日のように乗る車。落ち着いて、運転は冷静に冷静に。なに、前の車がトロイ?こっちは急いでるのに?会議に遅れそう?
それ、命よりも大事?
ひたすら怖い
主人公の女性は遅刻の常習?いつかはやらかすタイプ。
自業自得とはいえ、相手が悪かった。
胸くそ悪い展開。
最後犯人を○してるよね?
どっちも怖い。
クラクション鳴らす時は気をつけましょう、、って事で。
あおり運転、禁止‼
あのオスカー俳優・ラッセル・クロウが、ぶっちぎりの危険人物としてあおり運転を繰り広げ、ターゲットとなった女性を、執拗なまでに追い続けるカーアクション・サスペンス。救いようのないイヤミスな作品だ。
50年前、スピルバーグの出世作となった『激突』を想起したが、『激突』は、スピルバーグお得意の見えない恐怖として、結局、運転者の正体も明らかにならなかったが、本作は、初めからラッセル扮する名も無き一人の男が、無謀なあおり運転をきっかけに、無慈悲で残酷な殺戮を繰り返していく怖さを描いている。
朝寝坊をして、息子を慌てて学校に送る為に運転していたレイチェル。渋滞にハマり、イライラした中で、信号が青に変わっても、なかなか発進しない車の後ろに着き、クラクションを鳴らして、追い越した。しかし、その運転の仕方が気に入らないと、その車の男は、レイチェルの車を危険極まりない運転であおり始める。何とか巻いたレイチェルの前に、再びその男が現れ、今度は、彼女のスマホを男に盗まれたことで、家族にも危機が迫り、更なる窮地へと追い込まれていく。
アオラレの表題通り、かなり派手なカー・アクションもふんだんに盛り込まれている。関係ないドライバーや車も巻き込んでのハラハラするクラッシュに継ぐクラッシュには、息を呑む。撃たれてもなかなか倒れない男の強靭さには、ホラー的な怖ささえ感じさせる。
本作は、とにかくラッセル・クロウのぶっ飛んだ恐怖を叩きつけてくる怪演振りが見ものである。『グラディエーター』の筋肉マッチョな姿はどこに行ったかと思える、堕落した中年太りの殺人鬼を演じている。また、被害者のレイチェル役には、カレン・ビストリアスが務めているが、イライラと気の強さが巻き起こしたこの悲劇は、可愛そうだが、寄り添うことはできなかった。
自分も運転中に熱くなることもあるので、あおられない様に気を付けたい。
ラッセルクロウ
若き頃の姿はなく、ただただ頭のおかしい役にピッタリな体型と、凄みは流石。
かなりバイオレンスな内容で、実体験みたいな感覚に陥る←ラッセルのね。
怖いねん、ラッセルクロウ。中身なく申し訳ないです。
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