劇場公開日 2021年9月23日

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「タイトルがなんか違うかも。」マイ・ダディ はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0タイトルがなんか違うかも。

2021年10月4日
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鑑賞方法:映画館

映画初主演を務めるムロツヨシがいつものコメディ要素及び変顔を封印して娘を想う父親を好演しています。ストーリーはもちろん時間軸の使い方も良かったです。でもタイトルがなんかピンとこなくてちょっと残念。

牧師でシングルファーザーの父一男と中学生の娘ひかり。そのひかりが白血病で倒れたことをきっかけに二人の間に血縁関係が成立しないことが判明する。他界した妻江津子が抱えていた重大な秘密を思わぬ形で知り激しく動揺する一男。この先ひかりとどのように向き合っていけばいいのか。そして相手の男は誰なのか。待ったなしに再発する病。ムロツヨシと江津子を演じた奈緒のものすごく繊細な表情の変化にぐっときます。

オレンジの光の中、血の繋がりを越えて父と娘が本物の親子として大切な人が残してくれた命を守る決断をします。確かにありがちなんだけどやっぱり泣ける。ヒロの奥さんもありがとう。同じ年頃の娘を持つ親やもんね。何よりせめてもの罪滅ぼしだったのかもしれないけど。

典型的なクズ男HIROのなぜか笑える路上ライブは必見です。毎熊さんあのディティールは卑怯やわ。ナルシストな感じとかキーボードの弾き方とかめっちゃおもろかった。

本作から脱線しますが個人的に純愛映画はあまり好みでなく観ることも少ないんですけど、金井監督の「ちょき」はめっちゃくちゃ好きです。そろそろ円盤発売して下さい。ずっと待ってます。

はるたろう