「恐ろしい“変態一本釣り”」SNS 少女たちの10日間 うにたん♪(コロナが当たり前の世界)さんの映画レビュー(感想・評価)
恐ろしい“変態一本釣り”
かわいらしい娘たちと釣り上げられた奴等たち
画面に写った奴等がヤラセじゃなければ…とんでもない変態たちだ。
撮ってる方もルールを作ってアフターケアもするのは良いが、起こり得る可能性から何が起こるのか?は想定できてるはず。
案の定、変態がゾロゾロと現れ局部を露出し「気持ちが悪い」の連呼なのだが、形式では12~13才の女の子と思って集まってくるので、油断しまくっている。
彼女ができないと愚痴を言うヤツに正論でネットでなくリアルで作るべきと伝えるといきなり電話が切れたりする。
いきなり◯慰を始めるクズもいる。
子どもと思って強い拒否がなければ、服を脱ぐ事を強要し、もっと酷いことを要求しだす。
警察に通報すると言うと変態なりの言い訳を始める。
顔見知りまで登場し、なりすましでなければヤバい子ども関係のイベントに関わっている奴まで出てくる。
観てるこちらとしてはたちどころに案件として「カモン!ポリスメン」なのだが、“釣ってる”のでそのまま継続
子どもたちは何故こんな連中と話すのか?思春期の複雑な感覚で親に話せない、親と揉めているとかになるとこんなよく分からないネットに答えを求めるのか?イヤな世の中だ。
しかしながら集めた女の子も粒ぞろいで、ゾロゾロと変態が釣れる。そう言う奴等を調べたらガチ小児性愛の人間は数%で意外に少ない事に驚いた。
作られた意図はともかく、小中高校くらいでネットに触ってる子どもには見せて良いと思う。
ネットにはなんでも転がっている。
素晴らしい善意も、底抜けの悪意も。
ストーリーが進む毎に変態のステージが桁違いに上がり、「◯◯出来ないのは君が胸を見せてくれないから」などと宣うのだ。対応している女の子も泣き出す子も出てくる。
こんなド変態に遭遇しまくると、子どもの相談に真摯に向き合って誠実に対応するレアな大人が少ないが現れると感動的だ
別の意味で子どももスタッフも救われてる。
観てるこっちも「まともな人がいる」と驚いてしまう(笑)
そして終盤、手作りカフェでの変態の友釣りが始まると何処まで本物なのか恐くなる。
カフェに呼び出して与太話を聞いてる最中にいきなり親から電話がきて、変態の顔色が変わる。
特にトリを務める人物は格別で自宅に直撃で問い詰めるも下らない言い訳に終始し逃げ去ってしまう。
ラストにチェコ警察が映像データ通信データを通じて得た情報で捜査を開始したとあった。
ネットを触る子どもに否が応でも教えておかねばならない事実であると思う。
彼らの知らない知識を得られる場であるが、それは彼等より遥かに知識に長けた人間と相対すると言うことだ。善意の人なら良いがそうでなければ…。
よく教えておいても手口が巧妙で恐ろしい事になると言うのを教えておきたいのに、難しい問題だ。
安易にこの作品を見せて済むものでもない。何しろモザイクモリモリだ。
むしろアホな奴だと自分から飛び込んでしまうかもしれない。
子どもの危うさは今更の話だが、変態たちの言い訳は腹が立った。
ネットにいる変態の実態に迫る興味深いドキュメンタリーだった。