劇場公開日 2021年4月2日

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僕が跳びはねる理由のレビュー・感想・評価

全34件中、21~34件目を表示

4.0映像が豊かで美しい。

2021年4月17日
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鑑賞方法:映画館

東田直樹さんのことは今作で知りました。自閉症スペクトラムを抱える5人の若者と家族を通して、その繊細で鋭い感性の一端を少しだけ共有することができたように思います。しっかりとしたドキュメンタリー映画でした。 社会は「じっとしていられない」「コミュニケーションが苦手」というイメージでひと括りにして彼らの居場所を奪ってきてしまったのかもしれない。 私が小学生の頃なのでもう30年近く前になりますが、まさにいつも跳びはねているクラスメイトがいた。プリントを食べたり、椅子ごとひっくり返って頭を切ったり四六時中目が離せなかった。その頃は今ほど発達障害や自閉症という言葉に馴染みがなく彼は当然のように「障がい者」として“優しくしてあげなければならない存在”だった。なんて無知で失礼な考えなんだと今更ながら恥ずかしく思う。 知らないということは簡単で、知ろうとしないことは愚かだと改めて思い知らされました。障害か個性か。当事者でない私が軽々しく口にすることは難しい。 でも彼らは私たちとは違う感覚で世界を見ている。つまり私たちには見えていないものがきっと沢山見えている。一緒にいて学ぶことはきっと多いと思う。

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はるたろう

2.5自閉症の人たちの世界観を視覚や聴覚で表現する、そんな想像をしていた...

2021年4月8日
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鑑賞方法:映画館

自閉症の人たちの世界観を視覚や聴覚で表現する、そんな想像をしていたら違った。 本をベースにしたオーソドックスなドキュメンタリー。 最近では自閉症が題材にした作品が多いから、驚きとか発見的な事もなく、それぞれのストーリーとして淡々と観てしまった。

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パプリカ

4.0やりたくないと叫びたかった

2021年4月8日
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鑑賞方法:映画館

 自分は自閉症なのではないかと考えたことのある人は意外に多いのではないかと推測している。実は当方もそのひとりだ。「ライ麦畑でつかまえて」の主人公も自閉症の傾向を持っていると勝手に思っている。  他人とコミュニケーションを取るのが面倒くさい。あるいは怖い。世の中の人はみんな人でなしに見える。近寄ると身ぐるみ剥がれるのではないか。何かを強制されるのではないか。痛めつけられるのではないか。殺されるのではないか。  夏目漱石の草枕の有名な出だしは次の通りである。  山路を登りながら、こう考えた。  智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。  住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。  人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣にちらちらするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。  越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、寛容げて、束の間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降る。  もしかしたら夏目漱石も自閉症の傾向があったのかもしれない。言い過ぎかもしれないが、小説家の多くは自閉症の傾向があるのではないだろうか。でなければ小説を書く動機が理解できない。他人は信じられないが自分はもっと信じられない。何も信じられないから自分で何かを作り出す。漱石はそんなふうに言いたかったのだろう。極論すれば芸術家はみんな自閉症の傾向があるということになる。坂口安吾が檀一雄の家でライスカレーを百人前注文したのは有名な話だ。  本作品を観て自閉症の子供たちはすべて芸術家になりうる素質があると考えた。もうひとつ条件があるとすれば、映画「天使にラブソングⅡ」で紹介されたリルケの言葉とされる「もし朝、あなたが目が覚めて、あなたが詩を書くことしか考えられないなら、あなたは、すでに詩人だ」である。寝ることよりも食べることよりもセックスよりも優先することがあれば、既にその道の人である。  自閉症の傾向を持つ者として、その傾向を隠して生きていることに恥ずかしさを覚える。人に合わせ、世間に合わせ、自分をなくしてただ生きるために生きてきた。やりたくないこともたくさんしてきた。やりたくないと叫びたかった。もう遅いのだろうか。

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耶馬英彦

4.0【知ることの大切さ】

2021年4月7日
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この東田直樹原作の「自閉症の僕が跳びはねる理由」を翻訳したのは、映画化もされたSF大作の「クラウド・アトラス」を書いたデイビッド・ミッチェルだ。 自身も自閉症の息子を持ち、さまざまなことで悩んでいる時に、この原作に出会い、自閉症について多くの事を知り、感銘を受けて翻訳を手がけ、その後、NHKスペシャルが、この原作が世界中で読まれるようになった事を紹介し、デイビッド・ミッチェルの東田直樹との邂逅までをドキュメンタリーで伝えていた。 デイビッド・ミッチェルは、日本で8年ほど過ごした経験があり、日本語が堪能だ。 作品の中で紹介させる自閉症スペクトラムの子供が描いた、観察力とデフォルメの鋭い人物の絵や、屈託のない笑顔、アルファベットボードで綴られる、簡潔で説得力のある文章。 どれも感激する。 また、先進国は、まだ良い方で、発展途上国は、自閉症についてほとんど理解されていないどころか、悪魔の仕業のような言われ方をすることもあり、今後の国連の活動は、民主化と同時に、そうした理解も得られるように進んでいけば良いなと思ったりもする。 体躯的な障がいの場合、パラリンピックなど意義深いものがある一方、自閉症の場合はどうなのだろうと、自分の知識のカバレッジの少なさを改めて認識したりもする。 これは、ドキュメンタリーだけれども、もし、物語としてご覧になられたいという方は、「旅立つ息子へ」も上映中なので、足を運んでみたらいかがでしょうか。 ※ 実は、この上映初日に映画館に足を運んだのだが、その時に配られた鑑賞者向けのフライヤーに自閉症を解説した文章があって、もし、これを読んで興味を持たれた方は、ご覧になったらどうかと思ったので、以下に紹介させてください。 「自閉症とは…? 自閉症とは発達障害のひとつ。原因は特定されておらず、生まれつきの中枢神経機能の障害であると考えられている。 「対人関係の構築が難しく集団に馴染めない」「強いこだわりがあり変化を嫌う」という二大特徴があるが、これが本人の生活に支障を及ぼしていなければ障害とは呼ばない。 反対に、それによって本人が苦しみ生活にもさまざまな不自由がある場合には、医療や福祉のサポートが必要になる。 精神科の分野における自閉症の歴史はまだ80年に満たないため、その概念は近年でも大きく変化している。 広汎性発達障害、高機能自閉症、アスペルガー症候群などの用語も生まれては消え、現在では「自閉症スペクトラム」(スペクトラム=集合体)という名称を使うのが一般的。 「自閉症スペクトラム」は、障害者と見なす必要のない人まで含むと、全人口の10%を占めるとも言われる。 もしも、それだけの人数がいるとなれば、これを「障害」と考えるのは無理があるだろう。 現在では、「症状」を「個性」と受け止め、発達障害を持つ人社会のマイノリティとして支援する流れも生まれている。」 ※※ まず、環境活動家でトランプに批判の矛先を向けていたグレタ・トゥンベリさんを、日本でもアスペルガー症候群で、短縮系のアスペとか呼んで卑下していたクソバカがいたが、この呼称でさえ時代遅れになっていたに驚いたし、ここに記載されてあるように発達障害の人が約10%ほどいると考えられているとしたら、それを行動抑制や人間性の問題だとか安易に片付けないで、受け入れるということを社会として考えるべきではないだろうか。 アスペと呼んでいた人間が、実は自閉症スペクトラムである可能性だってあるのだと考えたら、クソバカという表現もよろしくはないですね。

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ワンコ

4.0驚きと感心と。

2021年4月5日
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知的

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キチ

4.0自閉症者が著作の自閉症の本

2021年4月4日
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ドキュメンタリーだったのか〜と鑑賞し始めてから知る。 文字を選んで文章にし自分の意志を伝える箇所が感動した。 原作も読んでみたい。

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Oyster Boy

2.5分からないことだらけ

2021年4月4日
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鑑賞方法:映画館

自閉症の“問題”は世間の関心が非常に高いようで、東田直樹氏の本は図書館の予約順番待ちで借りられず、予習できないまま鑑賞した。 何はともあれ、この世界について教えてくれたことは素晴らしい。 “問題”視すること自体が、問題でありうることを教えられたのだから。 「すぐに言葉が出てこない」という点では、自分も遅くて苦労している方なので、“人ごと”ではないのだということも分かった。 ただ、残念作である。 中途半端な形であっちこっち話に話が飛んだかと思うと、また戻ってくるという、ドキュメンタリーの典型的な悪いパターンに陥っている。話が薄いのだ。 内容的にも、東田氏の本の断片と、自閉症の子供の親のインタビューを中心に構成されているので、基礎知識に欠ける自分には全体像が分からない。 「自閉症スペクトラム」と呼ばれる中で、本作はどの部分を対象としているのか? 「分かる人に分かれば良い」ということなのか? 出てきた子供たちが、東田氏の本の内容から遠い場合、そもそも何のドキュメンタリーなのかということにもなるだろう。 テーマを深めることよりは、世界中を回ることに尺を割いている。 欧米、インド、アフリカ、東アジア。地域バランスをみれば、意図は明らかだ。 日本人の著作から出発したので、“世界中の自閉症の人を映す”ことの方が、英国人監督にとって優先事項であるようだ。 しかし、人種や国に、何の関係があるのだろうか? 例えば、“途上国ではより偏見がひどい”ことを示すほど、各地域の事情が詳細に描かれるわけではない。 「文字盤」を使って、じっくり時間をかけてコミュニケーションをとる方法が有効であることは分かった。 言語理解そのものに、問題のある人ばかりではないようだ。 だとすれば、自閉症の人が自身で直接表現したもの、例えば東田氏のような“文章”が、なぜもっと引用されないのだろうか。少なくとも「高機能自閉症」の人なら書けるはずである。 本物の専門家なら、この映画を観て参考になるとは思えない。 「角川シネマ有楽町」のアンケートで、「もう一度観たいと思うか」という項目があったが、自分の答えは「いいえ」である。 むしろこの映画を第一歩として、東田氏の本の方を早く読んで、本作の意味を確認したい。

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Imperator

3.0古い。当事者性がない。監督が自閉症のことがわかってない。予告編は誇...

2021年4月4日
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古い。当事者性がない。監督が自閉症のことがわかってない。予告編は誇大広告。感覚の再編成なんかされていない。

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えみり

2.5自閉症の人たちの映像は価値があるが…

2021年4月4日
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原作は未読。でもこの本でではなく、後に出版された別の本がバカ売れしたときのことは覚えている。きっかけはNHKスペシャルで東田直樹さんが取り上げられたから。自閉症の当事者が本を書くってことがすごいなと思っていたが、映画を観るとその凄さを本当にはわかっていなかったと感じた。 本作は東田直樹さんの著作を元にした自閉症の人たちのドキュメンタリー。彼らには世界がどう見えて、どう感じているのかを伝えるものになっている。 全体を見て細部を見るではなく、細部から入ってきて全体を想像するという感じ方は腑に落ちる説明だったし、それを映像で見せようとする気概も伝わる。でもなぜだか少し退屈に思えてしまった。こういうことなんですよって伝えることは必要だと思うが、ドキュメンタリー映画としてはどうなんだろう。 それこそNHKスペシャルの方が教育的な価値があって、興味深いものを作っていたんじゃないか。なんてことを考えてしまった。

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kenshuchu

4.0世界観が伝わる

2021年4月3日
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知的

難しい

教育関係者や興味ある人にはオススメ。 日本の男の子が心の中、考え方、世界の見えかたを文字にしてくれた。 彼らの世界が少し垣間見れた気がする。 親御さんたちの愛あるが故の苦悩が少しでも解放されればと思う。

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すらにゃむ

3.5ドキュメンタリーだったんですね。

2021年4月3日
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日本人の子供が書いた本が、大活躍ですね。 文字盤すごいです。 英文が消えるのが、早かった。

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かん

3.5自閉症の人達を少し知れるかも。

2021年4月3日
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これが全てではないと思うし人間なんて十人十色だと思うけど少しはわかったかも…。記憶が点で甦るとか、一部から全体が見えるとか…親の気持ちも誰もがかかえる心配事だと思うし。どれも普通なんだ。

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peanuts

3.5【"混沌と差別の世界から、皆と同じ普通の世界へ。"自閉症スペクトラムに対する偏見に満ちた考えを、根底から変える画期的ドキュメンタリー作品。】

2021年4月3日
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悲しい

知的

幸せ

- 自閉症者の東田直樹さんが今作品の原作エッセー「自閉症の僕が跳びはねる理由」を執筆したのが、13歳であった事に驚く。そして、そのエッセーは30ヵ国以上で出版され、多くの国の自閉症を持つ子を育てる親たちの支えになってと言う・・。- ■感想 ・インド、アメリカ、イギリス・・・で、自閉症の子を持つ親の姿と彼らの悩みが語られる。が、彼らを救った「自閉症の僕がとび跳ねる理由」が果たした役割。 ー アメリカで、最初にこのエッセーを翻訳し「The Reason I Junp」と言うタイトルで出版したデイヴィッド・ミッチェルが思わず流した涙の意味。ー ・自閉症者は、対人関係の構築が苦手で、急に叫んだり、暴れたりする事や、強い拘りを持ち変化を嫌う性質が引き起こす様々な問題のため、多くの国で差別に会って来た。 劇中では、悪魔に取付かれた‥と解釈されてきた国もある事が語られる。 ・モノローグで流れる、自閉症者の想いの数々。  ・見かけで判断しないで・・  ・僕は”普通”と違う・・  ・話そうとするのだけれど、言葉が出て来ない・・ ・だが、劇中描かれているように、文字盤を使っての”普通人”と彼らとの遣り取りを見ていると、表現方法に問題があるだけで、普通の知的レベルを持った人達である事が、良く分かる。 インドの少女のように、一切話せなくても、絵の個展を開いたり・・。 彼らは、”普通人”なのである・・。 <自閉症者に対してだけでなく、世界から、言われなき偏見が一刻も早く無くなりますように・・。  そのためには、私達自身の考え方を変える必要があるのだ・・、と言う事を学んだ貴重なドキュメンタリー作品である。>

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NOBU

3.0彼らの世界へ

2021年4月2日
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鑑賞方法:映画館

難しい

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J24