レミニセンスのレビュー・感想・評価
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記憶の海に幻の女を探すハードボイルド
水没都市や記憶の再現屋など設定はSFだけど、中身はストレートな50年代風のハードボイルドでした。主人公が、ある日突然消えた愛する女を自分や他人のビジュアル化された記憶の断片から探すと言う展開がとても面白いです。人の記憶をビデオのように再現すると言うアイデアを一発ものにせず、色々な形で工夫して観せているのに感心しました。監督・脚本のリサ・ジョイ、なかなかいい腕前ですね。役者では、探偵役のヒュー・ジャックマンのやさぐれ具合もいいけど、ファム・ファタルがレベッカ・ファーガソン!…もう言うこと無しです。
日本版の予告に騙された…
ノーラン監督作品としての先入観を持たずに観ると面白い
レベッカファーガソンの歌声が素敵
深みがない
ニックの心情をただ追いかけて
インセプションのような展開を期待していたため、正直なところ微妙だな。。。と中盤までは思ってました。でも最終的には非常に満足しました。
色々と言われていますが、細かいことは気にせず、ただニックの気持ちになって物語を辿ってほしいと思います。
水没する街、昼夜が逆転した生活、蔓延る犯罪やドラッグなど、暗い雰囲気が漂う中にみえる光がどれほどニックにとって尊いものであったか、そこに共感できるかどうかです。
予告や前情報から期待していたものとは確かに違うため評価は3.5としましたが、確実に誰かの心には残る映画だと思います。
過去に囚われる男って。。。
テネットよりすき!!
これは、究極のラブストーリーだ‼️❓
ノーラン(弟)の作品ではない!
がっかりメロドラマ SF風味を添えて
ディカプリオと渡辺謙出るの?
兄ノーランが作ってなかった?
なんてツッコミを入れたくなる地雷臭しかない広告を観て、もう期待値は爆下がり。怖いもの観たさで観賞。
しかし、結果として、それを上回るがっかり感で終わった。
まず、日本版の告知はほぼ嘘。記憶に潜入などしない。reminiscenceには追憶といった意味しかなく、その意味では本作を正しく表している。劇中では、被験者の記憶を読み出し可視化する装置をレミニセンスと呼称して、それを観ることで話が進行していく。映画化もされた漫画の「秘密」が近い発想であり、インセプションとは全く異なる。
だが、潜入という言葉やジョナサン・ノーランの名前を出して、インセプションを彷彿とさせる広告は、明らかにミスリードを誘う悪意が感じられる。自分は、広告を観た段階でこの地雷臭に気がついていたが、騙されたと思う観客も多いとは思う。
絵作りは、どこかで観たようなシーンの連続で単調。水没した街並みも、さして綺麗とは言えず、あまり印象に残らない。可もなく不可もなくというところ。
水上を走る列車は、千と千尋からのオマージュらしいが、何の為のオマージュなのか意味がわからない。
脚本は、記憶を再体験させることを生業とする主人公が、失踪した恋人探していたら黒い過去が明らかになり、さらに調べたら人助けの為に死んでました、というオチ。最後、主人公は原因になった悪党を廃人にしたり、親玉を警察につきだして、本人も機械を使って幸せだった頃の記憶に溺れて廃人ハッピーエンド。
全体通して、どこかで聞いた様なエピソードが続き、全く面白みがない上にテンポもわるい。
途中、こじつけたようなアクションシーンが入り唐突に同僚が悪党たちを皆殺しにして主人公を助ける。一応、検察と仕事するような全うな会社だと思っていたのに意味がわからない。SFだから派手なアクション必要だよね!って安直な発想があったことが容易に想像できる。
主人公は、基本的に頭が悪く、戦闘スキルもなく、仕事の最中でも他の業務そっちのけで恋人を探すほどの馬鹿なので簡単に敵に捕まったり、観ていてイライラする。
敵も、ドラッグを取引してるアジア系のギャングとか、汚職警官とか、金持ち地主のボンボンとか既視感の塊。捕まえたりしても、全然カタルシスがない。
もう少しSF感があるかと思ったが、レミニセンスの装置シーン以外、そんな要素はなく、むしろ木の小舟で海渡ったり、西部劇宜しく二丁拳銃乱発したりと、センスが古臭い。
演技としても、ヒュー・ジャックマンを始めとして皆頑張っているとは思うが、脚本がわるいのか演出が悪いのか、どうしても印象に残らない。ローガンは良かったのに。。。
結局、脚本、演出から絵作りまで、全体的に思慮が足りない。ただ、記憶を可視化できたら、という子供でも考えるアイデア頼りの駄作。
駄作フリークスにはうってつけの一作。
そこに愛はあるんか?
悲しみが美しい記憶を作る!
さながらプルーストの「失われた時を求めて」のようなニュアンスがある映画でした。人間は失いたくないものを記憶して執着しがちです。しかしとらわれすぎるとそれが害毒を及ぼします。この作品はそれでも最後に幸せな記憶の中で主人公は一生を終えます。観ている時にはそれほど感じなかったのですが、後からずしりと感動がやってきて、しばし回想の波に打たれました。まさに廃墟となりゆく世界での大人の純愛のなのでしょう。ヒロインの女性は数奇な運命に翻弄されますが、その美しさは睡蓮のように美しい。若干ベッキーに似たところもありますが(笑)。主人公は言います。「過去は記憶のビーズのネックレスだ」と。少々違和感がありますが、それでも名言だと思います。他にも珠玉の名言がたくさんありますが、もうひとつ気に入ったのがあります。「寂しさは悲しみの一部である。悲しみは幸せを感じるためにある」。言い得て妙です。主人公はメイを永遠に追いかけていきますが、きっと相棒の女性の方が本当はより近いソウルメイトだったのかもしれません。いずれにしても、記憶が犯罪の証拠になるため、その記憶のデータを隠滅するために事件は起こります。その不思議な設定の余韻がいつまでも残る傑作でした
ブレードランナーに次ぐSF芸術映画
似てる映画としてみんなインセプションばかり挙げるが、コンセプトとして一番近いのは寧ろ傑作SF映画の「ブレードランナー」。
といっても似ているのはサイバーパンク的なところじゃなくて、荒廃した近未来SFをモデルにした美術品的映画という点。
因みにインセプションは「SF映像美術作品」じゃなくて「SF映像技術作品」。
だから注目すべきは水没都市の荒廃感や妙に古臭いデザインのSF機器、そしてそれらとは対照的に美しく描かれる記憶映像とか。
設定重視の映画に思えるかもしれないが、設定はそれら映像を表現するための道具でしかない。
その証拠に、本当は主観視点の筈の記憶映像が何故か第三者視点になってる。
ストーリーは王道的恋愛ミステリー。
衝撃を受けるほどの展開は無いが、変に奇をてらう事もない分、ストーリーやキャラの心情も飲み込みやすく、また映像美を盛り上げるのに最適なストーリーになってもいる。
この辺が、奇をてらったせいで話がいまいち面白くないブレードランナーよりは良い点だと思う。
総論として、SF美術作品としてはオンリーワンだったブレードランナーには及ばないものの、総合的なSF芸術映画としては同等かそれ以上の名作だったと思う。
さすが、ヒュー様
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