「面白かった!続編希望ッッッ!!!」ショコラの魔法 Maru64(オジヤン)さんの映画レビュー(感想・評価)
面白かった!続編希望ッッッ!!!
私の自慢の推し「山口真帆」さんが主演との事で、新潟南、板橋、横浜の計3箇所で行われた舞台挨拶(もちろん全て山口真帆さん参加)とともに観させて頂きました。
ですが、ここではあくまでも映画の内容についてお話します。
まず驚いたのは舞台となった建物やセット、小道具のゴージャスさ!
建物の外観はまるで日本で無いかの様なバリバリの洋風で、作品の雰囲気を上手く演出しています。
(原作自体はもう少しオープンで現代日本的な建物も多い気はしますが、今回のストーリーの舞台は学園とショコラ・ノワールだけですのでこれで全く問題は無いでしょう。)
更に劇中のショコラ(チョコ)も、Toshi Yoroizukaオーナーシェフの鎧塚俊彦さんが実際に作られたものとの事、これが何とも美味そうで、何の前情報も無く食べたとしても何か魔法の力が得られそうな錯覚すら覚えます。
うーん、是非是非是非是非食べてみたい!
次に、役者さんの演技について。
まずはやはり主役・哀川ショコラ役の山口真帆さんを挙げますが、無機質とさえ表現出来そうな抑揚を抑えた演技が中々様になっていたと思います。
哀川ショコラは普通の人間では無く魔女ショコラノワールなので、下手に人間っぽい部分を出してしまうと違和感が生じると思います。
なので普段の演技は全く違和感が無く、「なるほど、哀川ショコラを三次元にするとこんな感じか、納得!」と言えるでしょう。
また、ラストに悪人に対し「黒き闇に堕ちていきなさい」と言い罰を与えるシーンに関して、原作では通常とあまり変わらず感情の起伏が殆ど認められない事が多いのですが、映画ではそうでは無く明らかに感情を爆発させた演技・演出になっています。
山口真帆さんはまだまだ若手ですが、現時点での彼女の役者としての持ち味は2つあり、「平常時のおっとりとした、見ていて癒やされる優しい表情・演技(ドラマ「DIVER-特殊潜入班 第2話」ではそれを逆手に取った役があてがわれたと思われます)」と「感情を爆発させた時の強烈なギャップ」が挙げられます。
前述のシーンでは後者を効果的に用いたと思われ、原作とは異なりますが悪人を罰するシーンとしてはこちらの方がより雰囲気が出ていたのではないかと思います。
極論してしまうと、山口真帆さんを哀川ショコラ役に抜擢したのは、この強烈なギャップが存在する実写版での「哀川ショコラ」を表現したかったからではないかとすら邪推してしまいます。
(ちなみに、実写で原作通りに感情の起伏を全く出さずにこのシーンを演ずるのは相当難しいのではないかと思います。恐らく、悪人に絶望感を感じさせるのに説得力のある演技には中々ならないのでは、と思います。)
あと、ショコラの紫色の髪のかつらに関してはやや作り物感は抜けませんが、非現実的な存在を演出し他の人物との明確な差別化を示すのには良いアイテムだったと思います。
かつらについては、山口真帆さんがインタビューで話していた様に結構扱いに苦労した様で、実はお恥ずかしい話紫色のフェルトで荒く似せたかつらを作って実際に被ったものとしては、確かに重くて凄く動き辛く、「なるほどこれに似た物を付けて何十日も撮影していたのか、凄いな!」と感心してしまいました。
他の役者さんに関しては、いわゆる悪役のお二方の演技がかなり凄く、欲に塗れて醜い行動に走った女子を上手く表現出来ていたと思います。
特に後者の桜田ひよりさん扮する仁科愛利のあのエゲツナサには思わず引いてしまいましたが、同時に作品のテーマの一つと思しき「身の丈を超えた醜い願いを無理矢理叶える事により破滅していく」と言うある種残酷ではあるが実は現実世界でも普遍的な法則の存在を強烈に感じ、作品の世界観に思わず引き込まれてしまいました。
岡田結実さん扮する飯田直と中島健さん扮する西尾猛は、いかにも思春期の素直になれない2人と言った感じで良いですよね。
ああー、私もこんな高校生活を送りたかったです(涙)
最後に流れるmzsrzさん+山口真帆さんの主題歌も良いですね~。
ああいうテンポ良く明るい目の曲は大好きなので、音源が手に入ったら是非リピートしたいです。
点数は続編に期待を込めての5点!!!
この作品自体が現在も連載中で一話完結型の作品であり、まだ登場していない凄い残酷な白き魔女ブランシェ、傀儡等のキャラの登場や、哀川ショコラが何故魔女になったのかの謎など、幾らでも続編を作れる余地があると思います。
また、今回は見せなかったのですが、原作で時折見せているショコラのカカオへの仄かな恋心を我らが山口真帆さんがどう演技するのかも期待できます。
それらを是非全て観てみたいです!