劇場公開日 2021年6月18日

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トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャングのレビュー・感想・評価

全20件を表示

4.5強烈な映像感覚と役者陣の怪演によって破格のボルテージが充満

2021年6月19日
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伝説のアウトローの生き様を描いた本作は、伝記物として捉えるにはかなり構成がいびつだ。そもそも冒頭の「この物語は全て真実ではない」という文字からしてタイトルとは相反するが、しかしどんな歴史も結局は体制側の論理で改竄されていくことを思えば、この映画の「フィクションの中にこそ真実がある」とのスタンスによってのみ、我々は主人公のリアルな精神状態へ迫ることができるのかもしれない。『マクベス』でも知られるジャスティン・カーゼル監督の美醜を混濁させた映像感覚は相変わらず。裏寂しい広大な荒野を真っ赤なドレス姿で疾走する情景を繰り返し用いつつ、時折、絶え間なき閃光やゾートロープに似た奇妙な絵作りで表現される映像も強烈だ。何より特筆すべきは凄まじい眼力を放つ子役と、ジョージ・マッケイの怪演ぶり。二人のリレーによって主人公の半生が、通常の伝記映画とはあまりにかけ離れた破格のボルテージで、ここに狂おしく完結した。

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牛津厚信

2.5ぜーんぜん共感できないよ!

2024年4月27日
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抑圧とか差別とか言ってるけど普通に悪いことして捕まってるだけじゃん。それで闘いとかいわれましてもねぇとしらけちゃう。もっと哲学があるのかと思ったけど、無学で悪魔のような女に育てられた無知な少年が周りと同じように生きるために人のものを盗んだり人の命を奪ったり、何か書き残したものが重要だと言いたそうだけど、結局は筋の通った哲学がないから同じ話をグズグズ繰り返すだけ。オーストラリア人には琴線に触れるお涙ちょうだい話なのかも知れないけど、まったくピンときませんでしたよ。異様な豪華キャストと少年時代のネッド役の子どもの目の輝きのなさには拍手を送りたい。

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三毛猫泣太郎

3.5【”人生はこんなものだ!”19世紀のオーストラリアで恐れられたネッド・ケリーの生涯を、自らの出自への苦悩や、怒り、イギリス植民地政策や腐った役人たちと戦う一人のパンクな男として描き出した作品。】

2022年11月6日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

ー ご存じの通り、ネッド・ケリーは19世紀、オーストラリアで弟たちと「ケリー・ギャング」を結成し、銀行強盗などを重ね、恐れられた男である。
  だが、今作では彼を、アイルランドからの移民としてイギリスの植民地政策や、腐った役人たち(今作で言えば、ニコラス・ホルト演じるフィッツパトリック警官やチャーリー・ハナム演じるオニール巡査だろう。)に対して、反発し、自らの出自への苦悩や、怒り、戦う一人のパンクな男として描いている。ー

■貧しい家庭に育ったネッド(ジョージ・マッケイ)は、母親によって山賊のハリー(ラッセル・クロウ)に売られてしまう。
ハリーの共犯として逮捕された彼は、出所後も不当な扱いを受ける。
自らの正義と愛のため、ネッドは仲間と共に“ケリー・ギャング”を結成し、国中に名を轟かすお尋ね者となるが…。

◆感想

・ネッド・ケリーは盗賊か、それとも反逆の英雄か? 感傷を削ぎ落とした物語はイギリスの植民地政策や、腐った役人たちの横暴と抑圧から逃れようともがく男として描いているように思える。

・ネッドは冒頭から、自らの人生をペンで記している。自らの歴史を自分の言葉で残すために。ペンは剣より強しというが・・。

<1940年代、画家シドニー・ノーランによって、それまでのイメージを大きく作り替えられたネッド・ケリー。
 今作は、そのイメージをベースにした、自らの出自への苦悩や、怒り、戦う一人のパンクな男として彼を描き出した作品である。>

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NOBU

2.5極悪人

2022年7月19日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

19世紀のオーストラリアで有名な悪人、ネッド・ケリーの生涯を描く。
同しようもない父親が亡くなり、これまた同しようもない母親に売られ、山賊となる。
どうして人気があるのか理解できなかった。

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いやよセブン

3.0山賊王に、オレはなる‼️

2022年1月23日
PCから投稿

オーストラリア開拓者のアイルランドのドキュメンタリー風の暴れん坊の生涯です。
ゴム男ほど強くありません、特徴もありません。
叙事詩的ですが、何も問いかけるものはないようです。
ただ、そんな人がいた、オーストラリアは荒れていた、唯物論的映画です。
良く言えばハードボイルド、悪く言えば無味乾燥。
映像が素晴らしい、ただ、それだけ。

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アサシン5

4.0一人の若者の叫び

2021年7月17日
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鑑賞方法:試写会

19世紀、オーストラリア。伝説の義賊ネッド・ケリーの物語。絶望と孤独。愛情と支配。怒りと叫び。この生き方しか知らなかった。それしか術がなかった。そんな一人の若者の叫びが聞こえた。何もかも奪われ、それでも自分の物語だけは奪わせはしない。それは唯一の希望だったのかもしれない。観るものを体感的にも巻き込む映像の仕掛け、美しさにクラクラする。時代背景を整理してから、もう一度観直したい。

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キリンさん

1.5"母ちゃん"

2021年7月2日
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鑑賞方法:映画館

単純

興奮

ん?で、何をした人なの!?チンケな犯罪一家の破滅、権力と差別に立ち向かった反逆者としての説得力は皆無で、伝記映画として成り立っていないのでワ??

幼少期を描く場面が長い割にギャングを形成してからの演出描写が薄くて、単に世の中に対して自分たちの我儘が通用しないのを押し通しているだけにしか映らない。

ヒース・レジャーの方が面白いのか、ミック・ジャガーが演っていたのは興味深い、安易にPunkを語るな、おケツ丸出しは「ジョジョ・ラビット」の娘でびっくり、ラッセル・クロウの太りっ放し、ネッド・ケリーの弟がグランジみたいで格好良い。

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万年 東一

3.0家族は悲劇なのだ

2021年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ひとりの悪人の生涯を、サイコパスの母親との共依存の精神性を中心に描いた作品である。どこか大森立嗣監督の映画「MOTHER マザー」に似ている気がしたが、「マザー」が現代日本での物語なのに対して、こちらは19世紀のオーストラリアが舞台であり、社会はアメリカの開拓時代のような雰囲気である。つまり登場人物は無法者ばかりだ。必然的に物語の展開はまるで違ったものになる。
 ジョージ・マッケイが演じた主人公ネッド・ケリーは大して魅力的な人物ではなく、ラッセル・クロウが演じた山賊のハリー・パワーや、ニコラス・ホルトが演じた警官のフィッツパトリックのほうに人間的な奥深さを感じた。俳優の力量差もあるとは思うが、ネッドの人物像に由来するところも大きい。

 共依存の関係は、世界観を相手に委ねてしまう関係と言っていい。息子は母親に褒められるために場合によっては命を賭ける。本人は世界観を持たず、母親のものの見方がすべてだ。その母親は、他人との関係を支配するかされるか、優位に立つか劣位になってしまうかだけでしか捉えられず、イギリス人はこうだ、アイルランド人はこうだというステレオタイプの考え方しかできない。息子を学校に行かせてやるという金持ちの提案を断ってしまう。学問によって息子が広い視野と世界観を身につければ、自分を見捨てて去ってしまうことが解っているからだ。それならいっそのこと息子を売ったほうがいい。

 息子は母親と同じものの見方、つまり他人に対して優位になることしか考えることが出来ず、関係性を超えた本質を捉えることが出来ない。簡単に言うと洞察力が欠如しているのだ。人間関係で洞察力が欠如すると、誰も従わないしついて来ない。ただし商才があって金をばらまくことができれば別だ。十分な報酬を与えれば、時として暴力を振るっても、手下は離れない。しかしネッド・ケリーにはその才覚はなかった。つまりケリーギャングは、最初から末路が見えていたのである。主人公の行く末がほぼ見当がついてしまったから、鑑賞の途中から退屈な時間が続いてしまった。
 山賊のハリー・パワーにずっと付いていく生き方もあったと思う。母親との共依存の精神性を断ち切って、悪党のハリー・パワーの生き方を学び、その生き方を超えていく。そうすればネッド・ケリーはどうなっていただろうか。しかしそれはまた別の物語だ。

 本作品は共依存の家族が広い視野を獲得することなく終わる悲劇を描く。家族第一主義のアメリカ映画には珍しいが、製作者側は、たとえ悲劇であろうと家族が大事なのだという世界観で製作したのかもしれない。ところが鑑賞する側は家族は悲劇だと受け取る。現に殺人事件の過半数は親族間で起きているではないか。つまり家族は悲劇なのだ。

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耶馬英彦

4.0短く評価/観て下さい

2021年6月28日
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真実ではなく
真実を知り
真実は真実

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ハロン

4.5オーストラリアの開拓史における伝説的義賊ネッド・ケリーの映画はこれ...

2021年6月27日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

オーストラリアの開拓史における伝説的義賊ネッド・ケリーの映画はこれまでにたくさんあるらしい。しかし、私は今回が初めて。
1917のジョージ・マッケイが主役であったが、幼少期のネッドを演じた子役    が根っからのワルにはとても見えず、子沢山のアイルランド人家族の長男の苦悩、母親エレンに対する複雑な思いを考えるとすごく胸が痛くなった。
妹のメアリーも警官に盗られ、警官に対する怨みは筆舌に尽くしがたいものであったことは想像に難くない。
母親に売られた先の山賊(アオラレの主役ラッセル・クロウ)には父親替わりの強い男としての畏敬の念を感じただろう。私も感じた! 彼の反逆者としてのイニシェーションを授けた男だったんだと思う。だから、母親を恨んではいないのだろう。一家を支えていたのは明らかに肝っ玉母さんだった。刑務所で親子が抱きあうシーンがある。ネッドは母親の釈放を最後に要求したが、認められなかった。
母親の親戚スジも悪党が多く、それゆえ、警察にマークされ、何度も投獄されて、投獄されればされるほど強くなる支配者に対する憎悪。兄弟はじめ、彼についてくる若者がなんと多かったことか。
軍艦からヒントを得た鉄の甲冑は特攻兵器を想像してしまい、悲壮な気持ちににさせられる。軍隊から蜂の巣にされるシーンの壮絶さ。
もともと流刑地として始まったオーストラリアの黒歴史だと思うのだが、ネッド・ケリーは民族の多様化の進むオーストラリアにあって、イギリス系国民の英雄に祭りあげられているような気もする。昨年観たナイチンゲールもおもいきり酷い場面が非常に多かったが、オーストラリアという国は恥ずかしい部分を上手に隠すことに長けている気がする。

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カールⅢ世

4.0バイオレンス伝記映画の傑作!

2021年6月25日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

興奮

チラシを手に取った時から楽しみにしていた作品。

主人公は実在の人物らしいがチラシ以外全く予備知識無しに観たら、これが驚きの面白さ!

最初に「この作品は事実とは異なる」的な字幕が出るが、正直、何が事実で何がフィクションなのかはサッパリ分からない。

でも大半の伝記映画ヒストリー映画にはフィクションも混ざっているし、それが150年も前の人物で過去に何度も映画やドラマになったなら新作が製作されるたびに枝葉が増えて行ってもおかしくはない。

そういう意味では、重要な事実はそのまま描きつつ、いかに緊張感や共感を得られる演出をするか、というのも重要になって来る訳で、非常に良く出来た実録ギャング映画と言えるだろう。

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死亡遊戯

4.0【違和感、そして、トゥルー・ヒストリーの意味と、もう一つのメッセージ】

2021年6月24日
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この映画の突き付ける違和感は何だろうか。

冒頭の、「この物語は全ては真実ではない」というテロップもそうだ。

僕は、この作品は「全体を通して」、もっと大きなテーマを突き付けているのではないのか、もっと詳しく言うと、きっと原作も含めて、このオーストラリアという国の抱える、そして、これからも抱え続けるであろう、平等や民主主義に対するジレンマを表しているのではないかと思う。

ネッド・ケリーの駆け抜けるような短い生涯。
支配や差別、貧困に立ち向かう迸(ほとばし)るようなパワー。
そして、愛情深さ。

ネッドは、オーストラリアでは義賊として人気が高い。
貧しい人に施しをしたり、彼らを代表して権力に抗ったからというのが、その理由だ。

彼は、 ”as game as Ned Kelly(ネッド・ケリーのように勇敢に)”とオーストラリアでは讃えられる対象なのだ。”game”は、勇猛果敢にという意味だ。

義賊としては、日本の石川五右衛門や、アメリカのビリー・ザ・キッドも人気があると思うが、どこか、それとは異なる、オーストラリアのシンボル的なところがあるのだ。

冒頭部分で語られるように、ネッドの父親の祖先はイギリス人流刑者だ。
高校の世界史でイギリスの産業革命を勉強すると、農地のエンクロージャー(囲い込み)によって農地を追われた農民が都市部で労働者となり、イギリスの産業革命を支えたと習ったのを覚えている人も多いのではないか。
しかし、実際は、工場で労働者の職にありつけた人は決して多くはなく、相当数が犯罪者になっていた。
そして、イギリスは、アメリカの独立に伴い、流刑地に困り、オーストラリアを新たな流刑地に定める。
こうして、送られてきたなかに、ネッドの父親の祖先がいたのだ。

母親はアイルランド系だ。
アイルランドは長い間、実質的にイギリスの支配下にあり、豊かな農地はイギリスが抑え、もともといたアイルランド人は痩せた土地でジャガイモを主食にして生をつないでいた。
しかし、19世紀、そのジャガイモに疫病が広がると、当時800万人いたとされるアイルランド人口のうち、100万人が餓死、100万人が移民として国を後にしたと言われている。
多くはアメリカを目指したが、一部はオーストラリアにも移り住んだのだ。

因みに、この時、アメリカに移民した家族の中に、アメリカ元大統領ケネディの祖先がいた。

ネッドの祖先は、はるか遠い昔から、イギリスの苛烈な支配や差別に苦しめられていたのだ。

そして、その圧力や支配、搾取、差別、暴力や不条理に抗おうとするネッド。
作品で、淡々と描かれる、こうした場面は、僕の目を釘付けにし、時間はあっというに感じる。

ただ、この作品にはネッドの義賊としての一面は描かれない。

なぜだろうか。

ネッドの死刑には、反対する人々から8000もの多くの嘆願書が寄せられたと言われている。

最後の場面、人々に囲まれながら、アメリカのトマス・ジェファーソンを引き合いに出しなが、自分達の歴史について話す場面がある。

1880年、ネッド・ケリーの死刑から、僅か20年後の1901年、オーストラリアは、イギリス連邦の一部としてだが、イギリスから独立する。

そして、1850年ごろに活発化した、金鉱の発見によるゴールドラッシュに伴う原住民アボリジニーの土地収奪、非白人労働者の流入と、抑圧と苛烈な差別は、つい数十年前まで、オーストラリアでは白豪主義として続いていたのだ。

そう、オーストラリアは、イギリスへの継続的な従属を受け入れながら、そして、過去の暗い歴史や、差別に蓋をして独立したのだ。
イギリスの支配や何かに抗って独立を勝ち取ったわけではないのだ。
そう、この国にトマス・ジェファーソンはいなかったのだ。

この作品は、僕は、ネッドのような苛烈に抑圧された人々がいて、それに抗うように多くが命を落としたという事実がある一方、こうした後ろめたさに蓋をするように、ネッドは祭り上げられた存在になっているのではないのかと疑問を呈しているのではないかと思うのだ。

ネッドは、自分達や友人、家族の自由のために、苛烈な支配や差別、不条理と戦ったのだ。

その短い迸るような青春。

そして、偶像化されたイメージ。

この作品には、こうしたものを異なるものとして理解し、自分達の歴史を見つめ直そうというメッセージが込められているように感じる。

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ワンコ

3.5抗え!シーヴの息子達!!

2021年6月23日
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悲しい

怖い

興奮

オーストラリアにて、イギリスのろくでもない警官から虐げられてきた一家で育ったネッド。荒んだ人生をあゆんだ末に、奴等に復讐するためのギャング軍団を結成するが・・・といった物語。

豪華キャストで送られるハードドラマ。
主演はマローボーンや1917でも活躍したジョージ・マッケイ氏ですね。今回も狂気じみた演技はお見事でした。

ケリー一家の壮絶な人生。。母親のネッドに対する行いや考えはとても賛同できるものではないが、彼女の言う「良き母親」の姿・・・メアリーはどう思っただろうか?

ある意味この物語の核心なのかも、なんて思ってしまった。

また、同じ志をもつ仲間を集めて、という流れは非常に好みだし、そこまでの展開も狂おしく目が離せなかったのだけど・・・

肝心の山場のシーンはほぼ直視できず。。

頑張って薄目をあけてみれば、そりゃあもう壮絶な。ある意味トラウマにもなりそうなほどの絶望感とマッケイ氏の咆哮は、今年暫定No.1にもなれる可能性があったが・・・

まぁそれもあの手法があってこそなのかもしれませんが。ワタクシは観れないんですよ。。

凄い良作だっただけにある意味かなり残念だったかも。

でも、さすがの実力派揃い!!、最初から最後まで終始とても面白かった。どうにかして山場もちゃんと観たいな~(笑)

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MAR

2.0美しく迫力ある映像美、それだけ。

2021年6月23日
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鑑賞方法:映画館

ネッド・ケリーは本作の予告編を
見るまで全く知りませんでした。
故に興味津々で鑑賞です。

うーむ、うーむ。
どんな作品にしたかったのかなー?
ネッド・ケリーの何をどのように
描きたかったんだろう?淡々と
進んでいくのです。すごく沢山の
エピソードが横並びでアクセントもなく。
監督自身の意思がが見えないというか。
そしてネッド・ケリーは何故その道を
歩まざるを得なかったのだろう?
動機が今一つみえてこないのです。
背景も同じく。

観終わっての感想は、
「はー、こういう事があったのね」
くらいなんですね。
何故感情が動かされないのだろうか?
ネッドに対しての感情すら生まれません。
そーいう味付けならは致し方ないのですが、
そんなはずはないと思うのです。
どういう風に何を描きたいのか?が
不明確なのか?明確だけど、全ての事柄が
描きたい事に帰着できてないからか?

終始なんだかなぁって冷めて見てました。
なんかね、導火線に火がついても火薬に
届くまでに火が消えるんです。
パンクなようでそれは音楽のみ。
親への愛と言うより毒親なだけ?
急に出てくるアイリッシュの自我。
警察との関係がなんだか馴れ合い。
結構あっさり葛藤が終結していく。
ラストを迎えるきっかけが間抜け。
そもそもオープニングの独白の
回収は?わからなかった。

素晴らしいロケーションや映像も
荒廃した土地でしかないし、、、
勿体ない。

ネッド・ケリーをよく知ってるで
あろうオーストラリアの方々には
刺さる内容なのかもしれませんが、
僕はダメでした。

演者さん達は熱演でした。ネッド役の
方は体作りもすばらしかったです。
ただ、僕は楽しめなかったです。
残念。

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バリカタ

3.5パンク映画

2021年6月23日
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ネッド・ケリーをこちらの映画で初めて知りました。
伝記なのに全て真実じゃないという冒頭から始まり、終始鬱屈した映像が流れる。
イギリス人に虐げられたアイルランド人の反抗心がパンクです。
1880年あたりなのに、なんとなく現代風な衣装がいい感じです。

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Oyster Boy

3.5作家主義 × 熱演 = パンクな伝記映画!

2021年6月20日
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俺はモニター艦!シーヴの息子だ!自分の歴史を語れ、お前が俺の未来。タイトルに沿う形で綴られるパンキッシュでロックな伝記映画で正直心地よい鑑賞体験からは程遠く、見る人を選ぶ作品ではあると思う。けど、それは裏を返せば、作品としてしっかりと熱量とクセがあるということ。同監督『アサシン・クリード』と違って、しっかりと打ち出された強迫観念的作家主義(≒ 確固たる世界観と迷いなき語り口)にタジタジ。例えば、ネッド・ケリーのカリスマ性のように本作にも賛否両論あったとしても引き込まれるものがあった。
Such is Life. ジョージ・マッケイがすごい……。今までどちらかと言えば真面目なイメージのあった彼が、史上最もパンクなネッド・ケリーに大変身豹変!何をしでかすか分からず、手の付けられない狂犬のような、というよりまさしく狂犬そのもので、思わず緊張が走る瞬間も多々あった。筋骨隆々バッキバキになった彼が反骨精神に基づいた理由のあるキッレキレな大暴れで皆を率いていく様は圧巻。脇を囲む豪華キャストもそれぞれの流石の演技だった。彼らが本作のアートに尖ったキャッチーさみたいな中毒性をより強固なものにしていたことは疑う余地なし。人生こんなもんさ。

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とぽとぽ

3.5警官のクソ野郎

2021年6月19日
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悲しい

興奮

イギリス植民地下のオーストラリアで虐げられて暮らすアイルランド人の貧しい小農夫の子として産まれたネッド・ケリーの話。

知らなくても観ているうち理解は出来るだろうけれど、あらすじを頭に入れておいた方が面白さは増すと思われる序盤。

飲んだくれて役立たずな父親と、生きる為には何でも有りな母親とというところから、父親らしさを見せる親父と、知らずにハマっていく自分と、と展開していく。

全編通して主人公とその周辺に漂う鬱屈としていたり、やさぐれていたりする空気感と、半分以上は結果が判っていそうなのに信じてそこに抗う迫害と不正と抵抗と悟りの物語がとても熱く胸クソ悪く面白かった。

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Bacchus

3.5見た目の華やかさと、異色な空気を醸し出すネッドケリーに目が離せない。

2021年6月19日
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鑑賞方法:映画館

ネッドケリーという存在を知らないまま観たが、華やかな出立ち向こう見ずで破天荒、その存在感だけで前半は楽しんで観れた。
男同士の距離の近さも半端じゃない、世の中は母の存在と男同士の関係だけで成り立っているかと思うほど、男女の色気は表現されない。
荒削りで恋愛よりも濃厚な男同士の関係に、母以外の女が入る隙はないようだった。

余談だけど、ヒューグラントの隣にいた少年が!!と思ったのは私だけじゃないだろう。

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パプリカ

2.0新たなネッド・ケリー

2021年6月19日
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鑑賞方法:映画館

興奮

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J24

3.0エキセントリックでホモソーシャルなアウトロー

2021年5月8日
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鑑賞方法:試写会

知的

萌える

19世紀後半のオーストラリアに実在したアウトロー、ネッド・ケリーの伝記映画は、過去にミック・ジャガーやヒース・レジャー主演で映画化されたものも含め、これまでに11作品も作られているらしい。
義賊として知られているらしいネッドだが、本作ではその描写は全くと言っていいほど皆無。英雄視されていたアウトローのビリー・ザ・キッド像を『ヤングガン』が粉々にしたように、劣悪な環境に育った少年期から、女装したギャング団として過激に暴れ出す青年期をエキセントリックにかつホモソーシャルに描く。
ケリーが常に“男らしさ”を求められる一方で、原作でも描かれていた母親エレンの愛憎に満ちた関係を、映画版ではより強調していると思う(特にラスト)。その反動からか、ネッドの妻メアリーが蚊帳の外状態になってしまっている感は否めず。
ジャン・バルジャンを追い続けるジャヴェール警部のように、ビリー・ザ・キッドと対峙するパット・ギャレットのように、ホモソーシャルチックにネッドに付きまとう警官役のニコラス・ホルトが一番のもうけ役。

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regency