「カッコイイ映画!」THE FIRST SLAM DUNK みかんさんの映画レビュー(感想・評価)
カッコイイ映画!
子供の頃から好きな漫画で、山王戦なんてつい最近も読み直して丸暗記してるのに、それでも、アニメの力ってすごい。躍動感ある映像と音楽にすっかり魅入ってしまった。
特に無音のシーンは、漫画でも一切台詞や音のない表現で凄かったけど、アニメではまさに圧巻…!
96年に連載終了ということは、27年後の今、当時10代だった漫画読者も親世代になっていて、だから、花道達よりも、リョータの母の方に感情移入するんだろうなぁと思った。だからこそ母のシーンが丁寧に描かれてたのかと。
父が亡くなり程なくして兄が亡くなりというハードな過去を、殊更に台詞で説明するでなく、演出で魅せるところがまた泣ける…。
7番が良いって小声で呟き、お面を被り、そしてバスケ雑誌にお面を被った自分を投影させる、幼いリョータのシーンに震えた…。すごい表現だった。
山王戦とリョータの過去が交互に展開するので、最初はちょっと、それぞれのシーンに集中できないのが嫌だったけど、だんだん引き込まれていった。
彩ちゃーんって目をハートにして、デレデレしてた、漫画の初期のリョータと違って、悲しみを抱えた不器用な真っすぐさが、切なくもカッコ良い。
子供の頃は流川楓が好きだったので、今回、映画では沢北にやられて、あんまり見せ場なかったのが残念…。
しかしやはり流川のパスで花道がゴールするところはグッときた!
面白い漫画だったのに、そこにさらにオリジナルストーリー付け加えて、バスケ漫画としてだけではなく、成長物語、親子の愛の物語としても、深みが出て、すごかった。
アニメ的には動きがカクカクして不自然さも感じたけど、それ以上に音楽も含めた映像の演出が素晴らしく、また波の映像とかとても美しく、素晴らしかった