「観たかったのはコレじゃない感の考察」THE FIRST SLAM DUNK @花/王様のねこさんの映画レビュー(感想・評価)
観たかったのはコレじゃない感の考察
スラムダンクはアニメ世代でした。
旧声優の印象が強く、アニメを見返していたので劇場チケット販売の4時間前に声優が総入れ替わりしますとの情報に耳を疑いました。
とはいえ、年月の経ってしまった作品なので、声優交代も仕方ないと思っていました。
映画の良かったところ
●オープニングがかっこいい
●リアルなバスケの試合を観戦しているような感覚
●キャラクターの視線やパス回しなどの動き
映画の残念だったところ
●漫画、アニメありきで構成されたストーリーだった
●リョウタ視点だから桜木花道がただのDQN
●細切れにされる試合(各駅無限列車みたい)
●盛り上がるシーンで無音だけど、キャラクターに感情入する描写が希薄すぎて無心になる
●山王戦なのに、山王がどれほど強いチームか分からない
●湘北高校の強さも試合中に成長していることも描かれない
●魚住が登場しなかった
●どうしても旧声優の声が脳内再生される
●単純に映画としては、面白くない
こうして書いてみると、⭐︎3では無いのでは?!と思ってきたが、映画館で観たかった作品なので評価はそのままで。
ただ、映画という作品に落とし込むには題材として難しい。
スラムダンクの何が素晴らしい作品だと言われる所以かと考えたら、純粋にバスケに向き合う作品だったということ。
主人公が桜木花道だったことで、バスケットについて初心者目線でルールやテクニックを知ることができた。
努力に勝る技術の向上はない!とひたむきに練習する姿に感動して、バスケを始めた人も多くいた。
私もレイアップシュートを猛練習した思い出がある。
漫画から実際の競技に触れ、バスケットボールの魅力に気づいたからこそ、漫画でのキャラクターの成長や目標に邁進する姿に興奮を覚えたのだと思う。
今回の映画はスラムダンクでなくても良かった。
と、映画を観た後の友人が語った。
スポーツアニメを最先端のCG技術で表現したいなら他作品でも良かった。
知名度の高い、人気のある作品であるからこそ、CG技術を駆使したアニメが完成したのではあると思うが、私達が観たかったのはCGアニメではなくてスラムダンクだった。
映画を観た後に漫画を購入したくなる人がたくさんいるだろう。
映画を通してスラムダンクという作品を知るきっかけになったと思う。
ぜひ、漫画を読んでいただきたい。
Mさん
映画をきっかけに原作の漫画を読みたい!と思う若い世代の方や再熱している30代以降の方も多くいると聞きます。やはり愛される作品なんですよね。