「嫌いではないですよ。」かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦 ファイナル callさんの映画レビュー(感想・評価)
嫌いではないですよ。
原作漫画:未履修(完結してから読もうと思っている)
アニメ:視聴済
前作映画:視聴済
告RADIO:リスナー
と、いうコトでかぐや様のアニメが好きだったので、そのあといろいろ追いかけています。
【キャスト】
橋本環奈のかぐや様は(賛否両論ありますが)私はよいと思っています。真顔だと綺麗だし。
平野の会長は(金髪なので安っぽい不良のように見えますが…)まあ細かいコトは置いといて良いでしょう。
藤原書記やミコちゃんもなるったけ原作っぽくしようとするとああなるのもわかります。
石上君はなんか顔が濃いので…、長髪も相まって「今日から俺は」の柳のように見えました。
「あー、みんな死なねぇかなぁ」の時の表情と声が普通にイカれた狂人に見えるのです。
顔が薄い人をキャストにして、もっと根暗っぽくぶつぶつつぶやくように言えば石上ぽかったのに。
【ストーリーやキャラクター】
オリジナルストーリーですよね、これ。
原作と違うから、というのは特に良いとも悪いとも思いません。映画なので脚本や設定の修正は当然だと思っています。
しかし原作の良いところを無意味にぶち壊すのはいただけません。
伊井野さんはおまぬけな妄想っ子で出てきたかと思いきや、藤原のアホな子分に成り下がっています。あの子はもっと真面目方向に魅力的な子だよ!
藤原書記もただの狂言回しキャラではなく時々、鋭いところをドーンだYo!と突いてくれるキャラなのに、やはりただのアホな子になっています。
石上君だって成長したり考えたりしているし、そもそも天才的な能力持ちのコミュ障なのに、映画内ではただの会長に助けられるいじめられっ子です。
おいおいおい、かぐや様はもっと脇役を固めるキャラクター達も魅力的だぞ。
映画オリジナルでしょうが最後の展開はかなり良いです。なるほど原作がこういう締めになってもありでしょう。
【視聴中に思ったこと】
・恋愛は戦! …戦要素はもっと欲しいです。少なすぎます。
・早坂さんはいいキャストだと思います。しかし、もっと早坂っぽくキレっキレのつっこみを入れまくってほしかった。
・やっぱ橋本環奈はかわいいです。弓ひくシーンとか最高。
・石上君の体育祭のエピソードで尺取りすぎ、コメディ映画見に来たのに暗い気分になるシーンに尺取らないでほしい。
・演出や舞台装置はとても良い。頑張ったね。
・賛否両論、佐藤二朗さん。シリアスシーンに出てくると腹立ちますが、コメディ映画に箸休め的に出てくるのは個人的には好きです。
・あ、古賀葵さんだ。ここちゃんさんや「す」さんはどこだろうと探してしまいました。いなかった。残念。
・せっかくだから映画のどっかで春色リップやアオハルを流してほしかった。いやこれはただのヲタの要望です。
【映画の総評】
・恋愛頭脳戦ということで、アニメではことあるごとに心理戦・社会戦を繰り広げる初期のテイストが好きだったのですが、
この映画に関しては恋愛の駆け引きは見当たりません。お互いに素直になれない好き好き同士です。
単に思春期的に恥ずかしくて好きっていえないだけの若者同士の話になっています。天才を見せてください、頭脳戦を繰り広げてください。
・悪くはない。決して悪くはない。しかしかぐや様をもとにした映画ならもっといじり方があったのではないだろうか。
・誰を対象にこの映画を作ったの? 原作ファン? アニメファン?? 前作を初見で見た人??? それとも俳優や監督のファン????
それがわからないまま作ったんじゃないかということで終始、ネタの方向性が迷走している。
たぶん、平野&ハシカンのファンのために作ろうとして、たまたまかぐや様が題材だっただけなのではないだろうか。