少年の君のレビュー・感想・評価
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とても思いそれも現実
学校の中で起きている「いじめ」というものをテーマにした作品。
ある生徒が自殺をした。
それは、いじめ受けている事によるものだった。
その生徒が亡くなった事によってクラスで優等生の子が今度は、いじめの対象とされてしまう。
それは、また過激なものでいじめというよりも暴力でしかないかもしれない。
そんな中街のチンピラだった男に助けられる。
それを機に段々と仲良くなっていく。
どこかシンデレラストーリーの様でもあるが、それはとても綺麗なものではなく、どこにでもあるいじめをもっと現実的に受け止めるべきだ!というメッセージだと思う。
誰かが救ってくれる?そんなものを期待していては、いつまでも変わらない。
けれども、自分が抵抗する事で全てが解決するとも限らない。
どうしたら救われるのか?
誰が本当に味方なのか?
この主人公たちのの様にお互いを思いやる関係は、素晴らしいと思った。
だからこそ誰かに手を差し出したいと思う。
それには、自分が抱える苦しみを相手に打ち明ける所から始めないといけないのかもしれない。
自分とは、関係ないと言い切れない問題に対してものすごく誠実に作られた作品だと感じました。
いじめの標的となっても、、
純粋な感情で人を好きになる少年、少女が 心に響きました。 暴力、犯罪に手を染める若者たち。 中国の受験戦争。 親からの愛情に飢えた少年、少年たちの訴えかける瞳。 体に見える傷と目に見えない心の傷あと。 スマホに残る動画、個人情報の流出。 貧困問題。 いじめをされていても誰も助けてはくれない 状況、傍観者たち。 尊い命が失われたけど、法律改正されて本当に 良かったと思いました。 親に愛されなかった、何処にも居場所の無かった過去の自分を思いました。 自分を見つめながら、静かに頬をつたう涙が 愛しいけど、悲しくてやりきれない思いで見ました。
【”私は苛められて居る、何故誰も助けてくれないの?””君は世界を守れ、俺は君を守る!”苛烈な受験戦争の中人間性を失わずに生きる少女と陰ながら支える不良少年の心の繋がりを描いた琴線に響く作品である。】
■母子家庭で進学校に通う高校3年生のチェン・ニェン(チョウ・ドンユイ)は、大学進学だけを夢見て勉強に励んでいた。 ある日、同級生の女子フーがクラスメイト、ウェイ達のいじめを苦に校舎から飛び降りてしまう。 その子を憐れんだチェン・ニェンは、彼女の遺体に上着を掛けて上げるが、ウエイ達激しいいじめの対象となってしまう。 ー 日本でもそうだが、中国、韓国の大学受験の過酷さは筆舌に尽くし難いと、現地で働く仲間に聞いたことが有る。 中国では今作でも名が出た北京大学や清華大学。韓国ではソウル大学である。 今作でも言及されているが、入学出来るかどうかで人生が大きく変わるそうである。 故に受験に失敗した若者の自殺率は(中国では未公表)日本を遥かに上回るらしい。 社会的な構造の不備であろう。 故にそのプレッシャーから苛めが続発していたそうである。- ◆感想<Caution! 内容に触れています。> ・チョウ・ドンユイ演じるチェン・ニェンが、級友で口を聞いた事もないフンが飛び降りした際に、誰も彼女の死体に近づかない中、彼女だけがフンの遺体に上着を掛けて上げるシーン。 ー ”こんな姿を見せたくはないでしょう・・。”という彼女の姿。善性溢れる彼女の性格が伺われる。だが、そんな彼女の姿を見て、苛めのリーダーである一見育ち佳きウェイの攻撃先はチェンに向かってしまう。- ・そんな中、母が借金取りに追われる中、一人で暮らすチェン・ニェンは、幼き時に母に捨てられ、不良少年になったシャオベイに助けられるのである。 ー 二人がぎこちない雰囲気の中、食事を摂るシーン。だが、二人は短き会話を交わす中で自分達は同じ境遇だと知るのである。ベッドで背を向けながら二人が流す涙。- ■そして、チェン・ニェンは苛めにより、髪をウェイ達に刈られてしまう。だが、その姿を見て、シャオベイも自らの髪を坊主頭にするのである。 ”少年の君”というタイトルはこのシーンから来ている。 ・チェン・ニェンは受験を前にしながら執拗に付きまとう(自分の苛めを、受験のために隠したい・・。)ウェイを階段から突き落としてしまう。 ー それを知って、チェン・ニェンの行為を全て自分が行ったと警察に言う、シャオベイの姿。- ■”ドブに住んでいても、星空を眺める者はいる。” ・そして、チェン・ニェンはシャオベイが全ての罪を被る中、受験をするのである。 ■涙溢れる、白眉シーン ・年月は過ぎ、チェン・ニェンは教師になっている。 そして、明らかに苛められて居ると思われる、女子生徒と一緒に帰宅するのである。 その少し離れた後ろから、シャオベイが二人を守る様に歩いている姿。 正に”君は世界を守れ、俺は君を守る!”を、チェン・ニェンの代わりに罪を償ったシャオベイが実践する姿に涙が溢れるシーンである。 <今作は、苛烈な受験戦争の中、人間性を失わずに生きた少女と、彼女を陰ながら支えた不良少年の心の繋がりを描いた作品である。 傑作であろう。> ■私事であるが、今でも年に2回ほど悪夢に襲われる。 内容は第一志望の大学受験の二次試験の際に残り30分を過ぎても回答用紙が真っ白であり、無茶苦茶焦る自分の姿である。 汗びっしょりで飛び起きる。完全なるトラウマである。 だが、そんなキツイ経験を10代にした事で、今や安寧なる生活を送っているのだな、と思うのである。 【そして、当たり前だが、自分が如何にキツクても、それを苛めという形で発散してはイケナイという事を今更ながらに思い出した作品である。】
痛々しさと信用できない感じと真実の不確かさと
いじめの壮絶な痛々しさで始まり,
仲間うちでターゲットがかわっていくことや勉強できるやつをじゃましたりすることなどを、たまたま重松清の小説を読んで知り恐ろしかったことを思い出し、これは見なくてと良い映画かな,とも思ったが、刑事もチンピラくんもカッコよく胡散臭く現実離れしていたのでおとぎ話としてみることにした。なんとも言えない後味。いやなかんじが残ると思ったら,中国映画なので、結局実話に基づいた話で、実際には本事件がきっかけでいじめに対する法整備が中央でも地方でも相次いでなされたと言う,国策宣伝映画に最後はなっており、街中の防犯カメラにもお墨付きと設置根拠が与えられたと言うオチつきだった。
子ども同然の若い二人が信ということを堅持してそれぞれに警察での取り締まりに臨むところがとてもよかった。
法は整備されても広い中国ほぼ閉ざされた学校という空間で、
日本と同様に、いじめられても傷つけられても暴力や勉強よを妨害されても、チェンの言う通り、誰が助けてくれるのか、いじめられてる方が疑われるのか、に尽きる。
それでも表面的であったとしてもいじめを防止じ犯罪として処する法律ができているなら日本より進歩している。
科挙のころから変わらない受験しシステム。勉強しないと良い人生おくれないのか。最低限の勉強教育は必要だが、そういう勉強じゃない方法で幸せになれる社会構成、多様性も必要だと思う。
教育も、真実も、そんなに信用できない。事実としての信実てはなく、この二人の信のような真実を生きたい。
映画としては閉じ込められた学校,社会、街、空間、立体的な街の撮り方も、演者も良かったけど最後プロパガンダ的であり5星にはならす。ら
主演の女の子の涙があまりにも自然体でそしてこんなに大粒の涙を幾度も...
主演の女の子の涙があまりにも自然体でそしてこんなに大粒の涙を幾度も流せる演技ができる女優がどれぐらいいるだろうか? 脱帽しました。 酷いいじめ問題を軸に描かれている作品ですが、観て良かったです。 最初から最後まで主演2人の素晴らしい演技に感動しました。 何度も言いますが泣きの演技が天才的です。
感動なんて言葉は使いたくない。
香港/中国映画 一流大学を目指す主人公の少女は 家庭と学校で大きな問題を抱えている。 少女はとにかく泣く、泣いて泣いて泣きまくる。 ある日、少女は街の不良と出会い交流をする。 不良と心触れ合った時、初めて笑顔を見せる。 映し出された風景には誰にも邪魔されない二人の世界。 それも束の間の幸せ、、、。再び少女は泣いて泣いて泣く。 ある事件のあと、二人が表情に見せた信頼感。 この辺りからコチラが泣く、幾度も涙が流れる。 そして物語は意外な方向に進み、意外な結末へと進む。 しかし完全に終わるまでの長尺感は残念。 感動なんて言葉にするほど簡単なものか? 心で感じたものは、それだけじゃない。 その気持ちを引きずりながら映画を終えた。 隣国の映画はここまで来たか、凄いと感じた。 ※
絶賛されるほどでは…
受験やいじめはあくまで純愛のスパイス。クラスメイト以外は基本みな善人、教師も警察もきちんと機能している。そこがまず違和感。肝心の恋愛要素も純愛かといえばそうでもなく強いていえば中国風の純愛というべきか?主人公は徹底して不幸でそれが純愛を引き立てるが、物語構成もイマイチでなんか二次創作でよくありそうと思ってしまった
主演2人の存在感
「サンザシの樹の下で」の主演:チョウ・ドンユィが、その後活躍したのかなと気になって調べて見て、鑑賞。
悲劇的で重いストーリーというのは、意味なく描いても悪趣味になるだけなので、扱うのが難しいんじゃないかと思う。
それをアイドルグループメンバーとシンデレラガールが演じるということで、深みの無い悪趣味な作品になったしまうんじゃないかという先入観を持っていた。
現に実際見てみれば、いじめという大きな社会課題を描いてはいるものの、内容の主軸はラブストーリーになっていて、特に何かしらの問いかけを感じることはできなかった。
しかし、この主演2人の存在感が素晴らしく、演出がことごとくハマっていて、作品に深みを与えていた。
特に作中少しずついじめがエスカレートしていったり、少しずつ男の子に想いを寄せていく過程においてチョウ・ドンユィが見せている泣き顔や笑顔の演じ分けが本当に素晴らしかった。
「サンザシの樹の下で」で見せた力は健在で、その存在と表情を追っていくだけで、心から応援したくなり、周囲の人間に本気で苛立ち、映画にのめり込むことができ、また鑑賞後にも彼女の細かい表情を思い出しては作品に与えられた深みを感じる。
これはイー・ヤンチェンシーについても、印象に残る表情をいくつも残していて、演技力のポテンシャルを感じた。
結果として、非常に感動的なラブストーリーとして非常に質が高いと感じるに至った。
あと、強いて言うほどのことでもないが、ラストのナレーションだけ要らなかった。
刺さる作品
これって実話ベースだったの? 世界がこんなに過酷で救いがない状況を生み出す事実に。。 彼らの純粋な愛に。。 二人のStoryに愛に、笑顔に涙。 涙があふれる。。 途中で本当に何これ!と思った。 見るべき作品。 考えさせられる。 純粋だからこそ、周りに救いの手を差し伸べてくれる人が、 その時にいればよかったのに。。
孤独な2人の行く末は
感動しました。 主人公を演じたチョウ・ドンユィさんが素晴らしい。 相手役の男の子を演じたイー・ヤンチェンシー君も凄かった! ドキドキ、ヒリヒリする映画でしたが最後がハッピーエンドで良かった。 中国の映画は日本の映画を越えてきてます。 オススメです。
まさに純愛
どこの国にもイジメはあるけれど、チェンニェンの通う学校のイジメはなんとも酷い。みていてとても辛い。ひとりの少女が学校で自殺したのに学校は何故もっと対処しないのか。新たなイジメの対象になったチェンニェンは偶然ケンカで殴られているシャオベイを助ける。そんなことから2人は会うようになるが、最初にシャオベイのバイクの後ろに乗るときはしがみついていないのに、話が進むにつれて距離は縮まり、自然とチェンニェンはシャオベイの腰に手を回ししがみつき、背中にもたれて安心した表情になる。そんな2人がとても微笑ましく見えた。
ある事件がおき、2人はお互いを思いやりある結論を出した。それでいいの?何やらしっくりこない結論。チェンニェンを見守ってきた刑事に諭されて真実が明らかになる。チェンニェンには試練だが、2人の将来を考えればもちろん正しいこと。
冒頭とラストの場面から、罪を償った後、しっかりやり直し、学校の先生になった様子。がんばったねチェンニェン!シャオベイとはどうなったのか気になるところ。きっと一緒にいると信じたい。
髪を切られてしまったチェンニェンを坊主にするシーン、シャオベイも自ら坊主にする様子、シャオベイの思いやりを感じてなんとも切ない。
いゃ〜中国にもこんなにすごい映画があるんだ〜!主演の2人も素晴らしい。
中国もこうなったか。
人民は適当に生きてる感覚だった中国だけど、こうなってるのね。 机の上にどかんと積んである本。どっかのドキュメンタリーで観たとおりで、あれが進学校の普通なんだろうね。 あとは、チンピラの感じも警察の感じも今風でよかった。 女の子の後ろ姿の場面での演技が秀逸。よかったです。
最高以外の言葉がない。
劇場で観終わって茫然としてしまった。帰りみち雨が降っていて、傘をさして閉じる事を忘れるくらい良かった。主人公の陈念がはらはらと涙を流すたびに私も泣いてしまった。 小北の「你保护世界,我保护你」「你往前走,我一定在你后面」の言葉にギュッとなりました。私たちも生きていきましょう。以上!
少年のような君と俺は、同じ世界に生きる。
「ソウルメイト」を観て、この監督は高い頂きを知る演出家・・・そう思いました。 3年後の2019年作品は「少年の君」 2019年(香港/中国)監督:テレク・ツァン 「少年の君」は更に高い頂きへと登った・・そう感じます。 主演のチョウ・ドンユイは出演時30歳近い年齢。 なのに15歳に見えてしまいます(驚き!!) 進学高校の「イジメ」の標的にされる高三の少女チェン・ニェン(チョウ・ドンユイ) 熾烈なイジメに屈しないチェンは、偶然知り合ったストリート・チルドレンの少年・シャオベイ (イー・ヤンチェンシー)にボデイガードを依頼する。 対価は「シャオベイに借りひとつ」 (たったひと言ノートに書く・・・それだけ) 物語は138分かけて複雑で美しく残酷な「詩・映像・音楽・演技」で、 チェンとシャオベイの「運命だった」というしかない物語を描きます。 あらすじ(ストーリー)を語ることは無意味に思えるのです。 なぜなら「イジメ」を発端にして、 貧困であり、 犯罪であり、 社会であり、 愛であり、 信じるに足ること・・・であり、 社会組織に抗うことで警察権力との闘いが生じて、 (2人は屈服したのかのように見える!) しかしその結果として、 頑ななまでに少年は、少女を「守ること」 を、貫きます。 チェンを演じるチョウ・ドンユイ。 「13億人の妹」と呼ばれるそうです。 この映画では少女以下の性を感じさせない無臭の硬い果実。 「ソウルメイト」の主役の安生の女臭さとは真逆。 しかし運命に闘いを挑み屈服しない強さを、か細いか弱い姿で表現した。 シャオベイを演じるイー・ヤンチェンシーは、アイドルグループに所属。 不思議な頼もしさと複雑さを感じさせる少年でした。 中国政府に目を付けられない内容の映画ですが、 社会の病巣を暴き出すことに、 違いはないです。 過去鑑賞 ラストシーンにホッと息を吐きました。
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