レッド・スネイクのレビュー・感想・評価
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女性の強さと友情の物語
実話ベースながら、自分を捕らえ親を殺したISグループへ、ザラが復讐を果たす道筋が順調すぎるうえに、ドラマチックに演出されすぎている印象。
わかりやすいので感情移入はしやすいものの、リアリティが薄れてしまっていたように感じました。
本作の主眼はISの非道ぶりを知らせることと、ISと果敢に戦った女性戦士たちを讃えることのようでした。
戦闘シーンはさほど多くはなく、ISの描写と、仲間たちとの絆を描くシーンの割合が多い。
心の傷を癒しつつ強く生きる女性の姿を観る分には楽しめますが、ミリタリーアクションを期待していくと少々拍子抜けかも。
ヤジディの悲惨さを再確認させられた
イラクの少数派ヤジディ教徒の村で暮らしていたザラ(ディラン・グウィン)は、ISの襲撃により父親を殺され、弟とは生き別れとなり、自身は奴隷としてISの英国人に売られてしまう。クルド人を支援している連合軍には女性だけで構成される特殊部隊があり、ISは女性に殺されると天国に行かれないと信じていることから、この女性特殊部隊を恐れていた。ザラはISから逃げ出し、自分も兵士になる事を選びレッド・スネイクというニックネームを付け弟を救うため戦っていくという話。
事実に基づく話らしく、ヤジディ教徒は他の宗教への改宗も出来ないらしいので、これからも困難が続くのだろうと悲しくなった。
クルド人国家建設も悲願なんだろうけど、出来たとしてもイスラム国家ではヤジディ教徒が救われるかはわからないだろう。
未来の展望が持てない悲しい話だった。
我々は火から生まれ火に帰る
は、クルド人に伝わる格言。"We Came From Fire" は、クルド人兵士を追いかけた写真家、ジョーイ・ローレンスの写真集のタイトル。クルド人の女性部隊は今も実在。アメリカ軍との連携は2014年からの5年間。
全世界を敵に回すISが仇役。村を襲われ、ISの性奴隷にされたヤジディ教徒の娘が、クルド人女性兵部隊でレッドスネークのコードネームを名乗って戦います。
政治的な話は、あくまでも「女性部隊」に焦点を当てながら、兵士の出自や会話の中に散りばめられています。
戦闘シーンには多少手抜き感あり、ってのは有ります。あざとさも有りますが、イラクとISのリアルを世界に伝えると言う観点からは、評価したい映画でした。
難民とは、即ち自国民。彼等を守るのが使命だと言う女性達がアサルトライフルを手にして戦う姿の凛々しさに感銘。
尚、実際、米軍はクルド人を見捨てて撤退を始めますが、オバマは8,000人を残して撤退を保留。対IS戦争も火力を落とします。トランプに変わり全面撤退。同時にISに対する空爆を強化し壊滅に追い込み、クルド人迫害を行わない様、トルコを訪問して圧力を掛けました。個人的には、トランプ時代の戦略が最善だと思いますけど。
大統領が変わり、戦争メジャーは再びISを陰から支援し、「都合の良い悪役」として再強化し利用するつもりの様です。
バイデン民主、マジ無能。
と言うか、クソ。
「バカだな」w
ISに拉致、身売りされた19歳の女性が、クルド人を支援する連合軍の女性だけの舞台に入り闘う話で、どの部分がかはわからないけれど、事実を基にしているとのこと。
今も迫害されているヤジディ教徒の村が2014年に襲撃されて、弟と共に攫われ、英国人の指揮官に買い取られ…当然の様に自身達のの都合が良い様に曲解し、洗脳し、アッラーの名のもとにほざいてと権力者の好き勝手に振る舞うIS。
いや~ホントこんなのインチキ新興宗教と何ら変わらなくて気持ち悪いし胸クソ悪い。
英国人指揮官のキャラの安っぽいし、3人が志願してからコードネームを貰うまでも呆気ないし、山場にしても結構サラッとし過ぎていて、物足りなかったのは否めないながら、ストーリーや蛇旅団メンバーの機微は面白かった。
ところで、ザラのコードネームに託けて、三蛇調教コントみたいな邦題だけど、言うほど大活躍がある訳でもなくレッド・スネークカモ~ンとはならず。なんなら主人公は個人という感じでもない印象だったけど…。
途中途中で、緊張感が欠けるのが少し残念だが
ISと闘う女だけの戦士のチームの物語。
オープニングから始まる村をいきなり襲撃するISと、囚われたり殺害されたりする村人達を描くシーンは、緊張感たっぷりで監禁されてからのそれからは、どうなるのか?とハラハラさせられるのだが、シーン変わって女達だけの戦士達のシュチエーショーンになると、日常を描いたリしてぐっと緊張感が無くなってしまうのがちょいと残念。
その後も、プールみたいなところではしゃぐシーンなど必要無いと思われるエピソードが挟まれてるのも少し気になる。
無事難民キャンプに戻ることができた主人公が、いきなり女戦士になりその後、活躍する展開は当然分かるのだが、途中はしょり過ぎで盛り上がりにこれまたかける。
しかしながらラストに近ずくにつれての戦いは、緊張感たっぷり。
決して悪くは無いのだが2年前に公開されたババールの涙には劣り、少し残念なところもあると思うのは期待し過ぎてたということなのか。
でも少しオマケで★4つ。
女性が兵士になる~知られざる民族紛争
「レッド・スネイク」は、女性戦闘員のコード名です。
映倫区分は、PG-12なので、小学生以下のお子様が視聴する際、保護者の助言・指導が
必要となります。
過激な描写もあるので、子供向け映画ではないことは確かです。
クルディスタン地域に住むクルド人とイスラム教の過激派組織のISとの対立を
描いた映画です。
クルディスタン地域の旗とISの旗が象徴的に使用されているので、知らない人
はネットで確認すると良いでしょう。
クルディスタン地域の旗の中央に描かれているマークは、ヤジディ教のシンボル
マークです。
ヤジディ教は、クルド人の一部が信じている宗教です。
ヤジディ教は、信者が他宗教への改宗を禁じ、他宗教の信者からヤジディ教に
入信することも禁じ、ヤジディ教徒の子供しか、信者として認められません。
イスラム教徒は、ヤジディ教を邪教と見なし、憎悪し、迫害しています。
イスラム教の過激派組織のISは、2014年10月、奴隷制を復活し、ヤジディ教徒の
住民を拘束し、奴隷とし、人身売買を行っています。
イスラム教徒は、女性に殺されると、天国に行けないと信じています。
「蛇の旅団」が叫びながら、イスラム教の過激派組織のISを攻撃する理由は、
女性たちの声を聞いただけでも、イスラム教の過激派組織のISの人々は怖がるからです。
フランス人女性が、イスラム教の過激派組織のISと戦うためにシリアにやってくる
のかも理解することが難しいです。
フランスは、アルジェリア、シリア、レバノンというイスラム教国家を植民地と
して支配していた国々から移民を受け入れたことで、イスラム信者が多いです。
フランスでは信仰の自由と同様に宗教批判の自由が尊重されるので、
週刊風刺新聞「シャルリー・エブド」は、ムハンマドの風刺画を掲載しました。
フランスのキリスト教とイスラム教の信者が対立しました。
2015年1月7日、イスラム過激派テロリストが、週刊風刺新聞「シャルリー・エブド」
の本社に、乱入し、編集長、風刺漫画家、コラムニスト、警察官ら合わせて12人を
殺害しました。
この映画の監督のカロリーヌ・フレストは、ライターとして、この週刊風刺新聞
「シャルリー・エブド」に寄稿しており、この事件で殺された人々の同僚です。
「蛇の旅団」のような組織が存在するのかというと、2013年に結成されたクルド女性
防衛隊(YPJ)が存在しています。
クルド女性防衛隊(YPJ)は、政府に頼ることなく、自らの手で、自らの住む地域を
守っています。
クルド女性防衛隊(YPJ)の司令官は、オランド仏大統領により、パリのエリゼ宮へ
招待され、会談に出席しています。
日本では、クルド女性防衛隊(YPJ)は知られてはいませんが、フランスでは有名です。
フランス人女性が、クルド女性防衛隊(YPJ)に志願したとしても不思議はありません。
このような複雑な情勢を理解することができる映画です。
戦争がもたらす大きな傷
実話に基づいた作品との事だがISとそれに苦しむ人々たちの現状を知るいいきっかけとなった。
異宗教を理由にやりたい放題のIS。その過激行動の一つに女性を奴隷とし人身売買を行っている。
ただ彼らは女性に殺される事を酷く恐れる。それは女性に殺されると天国にいけないとか。
僕の価値観から言えば自分らのやってる事を考えたら到底天国に行けるとは思えないが…同じ人間でも考えが異なり、信じるものが異なればこうも大きく違う価値観が生まれる事を改めて感じさせてくれる。
主人公のザラ(コードネーム、レッドスネイク)は奴隷にされ人身売買の苦しい経験を経て生き別れた弟を探し出すために特殊部隊に入隊する。
散々女性を軽視した行動をとってきたISが女性特殊部隊に返り討ちされる姿は映画作品として観ていてとてもスカッとする。
戦闘シーンも迫力があり映画作品としてもとても見応えがあり楽しませてもらった。
特殊部隊の一部の隊員は戦死してしまったが、最後はザラと弟は一緒になる事ができストーリーとしても見易く楽しめた。
戦争はただ単に人が亡くな、被弾などして体を傷つけるといった傷だけではなく、色んな傷大きなをもたらし苦しめる。この作品では女性が受ける、そして一生を背負う大きな傷を描いてくれている。戦争はもちろん体験しない事に越したことはない。ただ戦争の悲惨さを知る必要は誰しもが知る必要はある。少なからずこの作品を通して戦争の悲惨さの一部を知る事はできるだろう。
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