アンテベラムのレビュー・感想・評価
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綿花の農場で奴隷として働く女性と人気作家。 境遇の異なる女性を一人...
綿花の農場で奴隷として働く女性と人気作家。
境遇の異なる女性を一人二役で演じたということだが・・・・・。
2つの物語がどこでつながるのかという視点で観ていたがそう来たか。
一人二役ではなく、同一人物だったわけね。
農場から脱出する際にスマホが出てきて、スマホ!?これは南北戦争当時の話ではなかったのか、と混乱。
確かに予測不能だ。
鑑賞動機:あらすじからみるに、もしや『キンドレッド』?10割
公開時に見逃してしまったが、あらすじくらいしか把握せずに鑑賞。何となくホラー寄りの作品と思い込んでいたが。
二つのパートがどう関連するのか、いくつかやり方あるんだろうが…一番考えていなかったやつだったので、素直に驚いておく。
講演を見ると二重の意味合いもあったのかと思う。シディベはちょっとだけなので、三重とまではいってないけれど。途中リゾの曲がかかっていたような。
またか…
レンタルして観ました。
見終わった後に製作陣見てなるほど…と。。
自分には合わないわけだと思いました。ジョーダン・ピール監督にゆかりのあるチームなんですね。黒人問題を盛り込むなんて、いかにもぽいなーなんて観てたけどやっぱりって感じ。ゲットアウトもアスも、リメイク版キャンディマンも全て自分には全く合いませんでした。何にも面白くなかったし、奇天烈でも無かったし、結局最後はドンぱち(格闘)するし。。ハントもそんなんじゃなかったかな。。もうイイぜ、流石にこのチームは。
〜劇終〜
第一章でトリックを見破ったのでご満悦。
提督の挨拶で(ん?南北戦争の戦況ってそうだっけ?)疑問を感じ、クラッカーという悪口で確信を持ち、燃え残った十字架でだめ押しし。とパーフェクトに正解できたので、まずご満悦です。
こんなセンシティブなテーマで、不謹慎と取られかねない大風呂敷のハッタリをかますとか、やっぱ、アメリカって良くも悪くもスゴいよな。
第二章現代編のデブの黒人女がかなりムカつく(映画の裏テーマがただの黒人擁護なら、あんなウザいキャラにする必然性がない)とか、無自覚なのか意図的なのか良く分からないまま全方向に喧嘩売ってる感じ、好き(笑)
ある種のフラストレーションは感じた
これ絶妙にあり得なくはない話ってところが怖い
そんで、現代社会にもまだその影は潜んでて。
それが顕密に組み上げられた結果、こうなったんだろうな。節々に怒りを感じるもんね。
緊張と緩和で出来てるのもうまいし。
終わり方がちょっと疑問
この映画は前情報も予告も見ずに
観るのがいちばんでしょうね
ガボレイ・シディベがまたいい役やってましたな。
ずっとこうでいてほしい。
あのバーのシーンとか良かった。
ジェナマローンは最近こういう役しか見ないが
それでも似合うしオーラあるからいいんだけどさ…
なんかもっとさ…いやこのままでいいのかな…
ネタバレ厳禁な作品ですね。
ネタバレ厳禁作品との事でしたので“南北戦争のお話らしい”程度の予備知識で観始めたのですが…。
”これはいったいなに?"
…???(・・?)
疑問ばかり浮かぶ展開とその真相には驚かされはしたんですが…そこからはいつも通りな感じでしたね。
面白かったんですが、ちょっと物足りないかなぁ。
あそこからもう一捻り、もしくはもっとスリリングな展開にしてくれたら、より面白くなったような気がします。
南北戦争 白人至上主義 不可思議なスリラー
傑作です!!
面白かった!!
序盤から思いっきり引き込まれ、見入ってしまった。
不可思議な違和感は、最後まで観ると意味が分かります。
『ゲット・アウト』も良かったけど、コッチの方が上だと思う。
ホラー要素がいい。
「過去は決して死なない、過ぎ去りさえしないのだ」
「未解決の過去は、現在に害をなす」
心に刺さる言葉も。
リー将軍の銅像を巡り死者も出た、2017年のアメリカ南部シャーロッツヴィルの騒動を、思い出しました。
南北戦争の知識があった方が楽しめると思います。
知らない方は簡単に調べてから観るのがオススメです。
納得の構成
本作はホラー映画としてではなく、人種差別をテーマとした社会派ミステリーとして鑑賞するべきだろう。ジョーダン・ピール製作の作品は毎度人々に巣食う差別意識を徹底的にまで洗い出した内容の物だが、それを改めて具体的に表したのが本作なのだろうか。
まず、本作はネタバレ厳禁である。それを知ってからと知る前では、明らかに衝撃度が変わってしまうから注意が必要だ。
「ゲット・アウト」や「US/アス」の様に、複雑な物語の構成で最後に衝撃を与えるような作品とも違い、映画としての基本的な部分を省略することで観客が感じることの出来る衝撃を用意している。少々日常シーンの尺が長く、こちらが期待した様な急展開が中々描かれないのがもどかしいが、油断をしていると最後の最後で大きな衝撃を喰らうことになる。
設定としてはあり得ない事かも知れないが、平和ボケした我々日本人とは程遠い生活を送っている人々がいるのは事実だ。これまでも多くの人々が様々な形で迫害を受けている。本作で描かれる強者と弱者の扱いの違いや圧力は、それらのほんのごく僅かな部分に過ぎないだろう。そんな事を考えさせられる様な稀な作品だ。
実はKKKみたいな連中を喜ばせているんじゃないかと
1800年代、南北戦争の頃、奴隷にされる人々が...と思いきや、現代でも黒人が直面する苦難を見せて、意地の悪い伏線を沢山張りつつ、アメリカなんて所詮こんな国なんだなぁと思わせつつ、人種差別への嫌悪を滲ませる。
エレベーターに現れる少女など、何やら時空を超えたシャイニング的ホラー展開か?と思わせたりして観客を戸惑わせるが、こういうのは良くない。実は戸惑わせているだけで映画を薄っぺらくしている。もうちょっとストレートな脚本で勝負して欲しかった。
苦々しい人種差別をエンターテイメントに絡ませてみせても、ブルーレイを買ってまた観たい!とは思わない。実はKKKみたいな連中を喜ばせているんじゃないかとも思えてくる。
終盤のカタストロフィ感にスッキリさせられるが、最後の長い長いスローモーションは意味不明だし、最後に何も語るものが無いのをごまかしたように見えてしまった。
傑作。
アメリカの歴史の闇を描きながら、
今、現在もこの作品同様のことが起きていそうな
ところがとても怖くなっている。
ストーリーにはあまり触れないようにしておきます。
驚くようなことがあるので、とにかく観てほしいと思います。
まるで、実際に起こった事件を目撃しているような
気持ちになります。
奇想天外
白人至上主義かつ南軍マニアが奴隷制度を現代に再現し黒人を誘拐してプランテーションでこきつかう──という話。
社会派な内容なのにめくるめく興奮のホラー/スリラーになっている。いちおうレビューしてみるがこの映画の妙味を表現できるとは思わない。
映画は19世紀(南北戦争のころ)の気配ではじまり、てっきりそんなつもりで見ていると、ちがうのは時間じゃなくて場所だということがわかる。その奇想天外のプロット。鑑賞中じぶんの胸がどきどき言っているのがじぶんでわかった。
(これを見ながら)映画は言いたいことを娯楽にトランスフォームするひつようがあること。それができるあたまのいいひとがつくるもの。──だと(いつもながら)思った。
たとえばゲットアウトは黒人差別をカリカチュアしていた。透明人間はDVに着眼していた。プロミシングヤングウーマンは女性蔑視を警告していた。でもエンタメになっていた。社会派でございますよ──てな皮相はまったくなかった。本作も白人の優越を皮肉しながらかんぜんにエンタメしていた。撮影もVivid。すごい映画だった。
が、この映画、海外評価は低い。
わたしは本作に感動したが、いつもはIMDBやRottenTomatoesの値に準ずる評価をする。IMDBやTomatoesの値とじぶんの評価が乖離していることはめずらしい。
それゆえ、なぜこの映画が海外(IMDBやTomatoes)で低評価なのか、Tomatoesの批評家たちの言い分からさぐってみた。
映画にはあらゆる公民権映画のなかでもっとも苛烈といってもいい黒人蔑視描写が出てくる。
そのプランテーションで黒人は(白人の許可なければ)しゃべってもいけないしどんなことにも隷属させられ焼き印を入れられ慰安をさせられ脱走がばれると射殺される。
その過剰な加虐描写が悪趣味だと言っている批評家は多かった。
たしかにゲットアウトの洗練された皮肉にくらべると露悪的だった。
批評は主演のJanelle Monáeの演技が褒められていたこと以外はバラバラで、正直なぜこれが酷評されているのか、その最大要因はよくわからなかった。だから予測になってしまうがおそらくBLM(ブラックライヴズマター)と被ったことで黒人を虐める映画に一種の「疲れ」があらわれた結果ではなかろうか──と思う。
日々BLMのムーヴメントに晒されている環境(アメリカ圏)では過剰な黒人いじめ描写に疲弊するのはとうぜんだろう。畢竟BLMを知らない極東のアジア人のわたしにはいい映画だった──というわけ。
監督はこれが長編一作目。Gerard BushとChristopher Renzという黒人と白人の異色コンビ監督だった。この二人は今後、アスターやピール、ワネル、ミッチェルのようなすごいホラー/スリラーをつくると思う。
シャマランも過去の人
半分ぐらいまで、差別の非道さに目を奪われながらも、心底では何がなんだかわからなかった。
それ以後の怒涛の展開はキレキレで圧巻。
シベンジアクションの小気味よさは「ゲットアウト」に勝るとも劣らない。
結局サイコーでした。
この二人はこれから映画界席巻するでしょうね!
現代と過去の黒人女性の視点が交差し、リンクする新感覚スリラー!!
タイムスリップして過去に戻りたいと言う人もいるかもしれないが、アフリカ系アメリカ人においては少し違ってくる。
アメリカ映画において、タイムスリップ映画といえば、主役は白人が相場となってくる。それは黒人を主人公にしてしまうと、エンターテイメントとして消費できない人種問題が関わってきてしまうからだ。
マーティン・ローレンス主演のコメディ映画『ブラック・ナイト』の場合は、14世紀のヨーロッパにタイムスリップするという設定。人種差別という点では、あやふやに描かれていた部分もあったが、比較的近年のアメリカとなれば話は別。
『ブラック・ナイト』のようにぶっ飛んだ設定だったり、30年ぐらいのスパンであれば、良くも悪くもあまり変わってないかもしれないが、50年以上前となってくると、「公民権運動」「奴隷制度」などの問題が色濃く反映されてきてしまい、事情がかなり変わってくる。
今作で描かれるのは、対照的な2人の黒人女性の物語。
現代の人種問題について研究する社会学者ヴェロニカと150年前の南北戦争前の南部奴隷農場に囚われているエデン。
どちらも歌手であり、映画『ハリエット』においても南北戦争時代を生きた女性を演じたジャネール・モネイが1人2役を演じ、この2人のキャラクターの意識がリンクする部分が今作の見所である。
そこには、ある事実やギミックが隠されているのだが、「白人至上主義者」というのは、現代においても表に出さないだけで、心に潜む潜在的な概念として根付いてしまっている者もいれば、保守的な場所では、差別的態度をあからさまに表に出す者もいる。
「奴隷制度」が当たり前とされていた頃は、それが堂々と行われていた時代。白人の中にも「支配欲」「所有欲」といったものを黒人奴隷に対して見出していたこともあり、差別を行っていた白人の概念を狂わせてしまったことを思えば、「時代」が作り出してしまったものであり、その潜在的概念が自然に受け継がれてしまった現代人もいることを、対照的な時代に生きる黒人女性の視点から描くことに今作の意義があるのだ。
BLMが騒がれる昨今、映画やドラマとしても様々なアプローチがされてきた。
プロデューサーのショーン・マッキトリックは『ゲット・アウト』も手掛けただけに、今回も共通するテーマも感じる部分があるのだが、人種差別問題を誇張されたホラーやサスペンスに置き換えることで、より問題点が浮き彫りになる。
描かれているテーマとしては、決してエンタメ映画として軽く観るジャンルではないが、ストレートに人種問題映画としてしまうと、社会問題色が強調され、敷居が高くなってしまう。
『クィーン&スリム』やアカデミーを受賞した『ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償』であっても、日本では劇場公開されない。日本がそういった人種問題が身近ではないこともあるのだろうが、これは他国でも同じ。
幅広い層に、改めて人種問題について考えてもらうには、こういったハイブリッドな作品にする必要があるということだ。
結末を知ったうえで、もう一度観ると、さらにこの作品の深さを感じることができるため、2度鑑賞することをおすすめしたい。
社会風刺
予備知識なくふらりと映画館に入ったおかげでトリックを堪能することができたが、これは反芻したくなるような唸るような巧妙さとはまた違う、一度きりの瞬間芸の面白さだ。内容は社会風刺と受け取れた。人種や性別の垣根は未だ根深く脈々と続いているものなのだということが分かった気がする。
【"忌まわしき過去、思想は、決して死なない。"構成の妙に唸らされた作品。KKK思想が無くならない現代アメリカに強烈な怒りと警鐘を鳴らす作品でもある。】
"アンテベラム:アメリカ南北戦争以前を示す言葉”
ー 南軍の旗が掲げられた綿花農場で、自由に話すことを禁じられ強制労働をするエデン(ジャネール・モネイ)達の姿を見て、「ハリエット」や「それも夜は明ける」を想起したのは、私だけではないであろう。ー
<Caution !内容にやや、触れています。>
・男性優位社会における黒人女性の地位について、舌鋒鋭く語る現代作家ヴェロニカ(ジャネール・モネイ)の姿とエデンの姿の対比。この時点で、私は見事にミスリードされていた。
・構成と脚本のトリックに、もしや?と気が付いたのは、現代パートで南軍の高圧的な兵士を演じた俳優が居た時点である。
・そして、驚きの後半の展開。目が離せない。グイグイと物語に引き込まれていく。
<ジェラルド・ブッシュとクリストファー・レンツ共同監督の見事な二つの世界を一気に一つの世界に収斂させる手腕には、脱帽した作品。
そして、見る側は、”南北戦争から150年経っても、世界は何も変わっていないのではないか!”という想いに駆られるのである。>
<2021年12月12日 刈谷日劇にて鑑賞>
現実にあり得なくない、と思わせるリアリティがマジで怖い
ネタバレ厳禁のトリックありきの映画でありながら、決してトリック頼みではない、筋がしっかりとした良質のサスペンス
冒頭の古きアメリカ南部のシーンのリアリティが、この映画の成功のカギだと思う
謎が解けた瞬間に鳥肌がたった
何より怖いのは、今現在、アメリカのどこかで同じことが行われていても不思議ではない、と観賞後に思えたこと
そう思わせるほど、良くできた映画でした
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