「すごい衝撃だ」アンテベラム barbie barbieさんの映画レビュー(感想・評価)
すごい衝撃だ
最初何の映画か分からなくて ポスターの絵柄から見てホラー映画か
と思い どうせ三流映画だろ みたいな気分であまり期待感は
持たなかったです
最初の画面から 綿花プランテーションの地主の屋敷だ と直ぐにわかったから
ははあこれは19世紀アメリカの南部なのかと思い込んだね(笑)
地主の立派な屋敷から裏へ回り使用人の住宅 そして南軍兵士の出で立ち
更に裏へ回り 綿花摘み取り奴隷たちの住みかと長回しのカメラで
綿花プランテーションだとわかった
え?南北戦争時代の話か これがホラー映画に?
奥の方で黒人の男と女が引き裂かれて女が逃げるシーン
この時代白人は黒人を人間だと思ってないから
どんな仕打ちを受けるのか目に見えてきたから
やだなあと思ったらやっぱり・・・・・・の展開
黒人に対するあらゆる人間性の否定が次々描かれて
段々と苦痛になってきましたね
これがなかなか終わらない(笑)延々とやってる
口答えするとその場で射殺される黒人の運命・・・・・
そのうちひそひそ話で何やら脱走計画があるらしいとわかる
後から連れ来られた黒人女性は来てすぐ「わたしには無理」と言って
首を吊ってしまう
最初の場面で煉瓦造りの建物からやたら白い煙が上がっていたが
それは後で 人間を焼く焼却炉だと解る
口答えした男性が"その小屋"の清掃を命じられるが
男性は狂ったように泣き叫ぶ なぜなら"その小屋"は
自分の妻が殺され焼かれた場所だからだ
妻が身につけていたペンダントからそうだと判る
なんて言う映画だ
彼らが脱走に成功するまでは辛いシーンが延々と続く
これでもかこれでもかと
"19世紀"の辛いシーンが続く
此処まで描くなら最後には必ず救いのシーンが
有るんだろうなと思いながら
途中からあれっ? と思ったのは綿花摘み取りの奴隷たちが
空を見上げると なんと飛行機が飛んでる ???
やっと判るのは脱走実行のとき 携帯音がなってから
さすがにこれは混乱しましたね
現代なのかと 気に入らない活躍している黒人を拉致して
『南北戦争時代保存の秘密の場所』に監禁し奴隷として酷使する
白人優位の思想 人種差別主義者たちの悍ましい映画だった
仕返しされた白人番頭の最後の言葉 「後から続くぞ」
確かに現代でもしっかり残っている
ラストシーン 馬に乗って雄叫び上げながら突き進む彼女の
実に清々しいこと これで救われました