「違和感と不快感」アンテベラム まだまだぼのぼのさんの映画レビュー(感想・評価)
違和感と不快感
南北戦争時代の綿花プランテーションのような場面から始まる物語は、容赦なく白人による黒人奴隷たちへの理不尽な差別が描かれ、冒頭から目を覆たくなるような虐待が続きます。虐待されている黒人たちの一部も、どうやら状況が飲み込めていない様子ですが、観ている側も何が起きているのか、現実なのか夢なのか、現代なのか過去なのか、さっぱり分からない状態のまま進行する本作。
後半になり徐々に不自然さや違和感の理由が明らかになっていきますが、それにより更なる不快感を覚えることになるとは驚きでした。
序盤に用意された伏線が明らかになっていく面白さはありありますが、かなりダイレクトに黒人の人権に関する思想がテーマになっており、所謂ホラー映画ではないので、観る人は選ぶかもしれません。
「ゲットアウト」や「アス」ほどではありませんが、個人的には楽しく観れました。でももう一捻り欲しかったかなーという感じです。
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