「社会派ポリスアクションかと思っていたら、ホラー映画だった?!そして泣ける・・・」ボディカメラ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
社会派ポリスアクションかと思っていたら、ホラー映画だった?!そして泣ける・・・
途中から作品のジャンルが変わっていくのはよくあること。最初に登場する白人警官ギャニングも、無抵抗な黒人の殺害のニュースによって町の人から敬遠されたり、主人公レネ・ロミートも一般人を殴った事件により8ヵ月の停職をくらっていた。そんなBLMに関するポリスアクションだった序盤。ギャニングが殺される事件が発生し、第一発見者となったレネにはドラレコ映像から不可解なモノが見えてしまった。
このレネ巡査を演じるのが歌手でもあるメアリー・J・ブランジ、かっこいい!幼い息子を亡くしたことで自暴自棄にもなり、暴力事件を起こしてしまった。ようやく復帰したと思ったら、いきなりの同僚警官怪死事件。やがて次々と変死事件が起こることに・・・。
現場に残されたのは被害者の血と散乱した歯。殴られて頬まで突き抜けた感じの死体特殊メイクが凄かった。まさしくホラー、スプラッターファン向け。検死官も「見たことない」と言わしめる造型なのだ。
やがてビデオ映像からレネが世話になった病院の看護師じゃないかと疑い、ナンバープレートのない緑色のバンを探し当てる。そしてその看護師が自分と同じく聴覚障害の14歳の息子デマルコを亡くしていたことを知る・・・。
社会派サスペンス、ホラーと楽しませてもらった後に、最後は再び警察の汚職という問題提起。クライマックスでは手をつけられないが、あとはまかせた!って感じ。『ブラック・アンド・ブルー』でも重要アイテムだった警官のボディカメラ。汚職や重大事件にに絡んでいるボディカメラ映像USBをよく隠し持っていたものだという不自然さはあるが、どうでもよくなってくる。まぁ、タイトルなんだし・・・。そしてラストでは意外と泣けるかも!