ローズメイカー 奇跡のバラのレビュー・感想・評価
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【”夢を諦めてはいけない・・。美の無い人生は、空しい・・。”潰れる寸前の薔薇園を守る育種家の元に現れた、”園芸ど素人トリオ”が惹き起こした事。】
ー 薔薇園の主エヴを演じたカトリーヌ・フロの、コメディエンヌ演技は初めて観た・・。ー
・当初、倉庫荒らしだったという入れ墨だらけのフレッドを、胡散臭げに見ていたエヴ。ビニールハウス内に温風を吹き込んでしまうおっちょこちょいで、気弱なナデージュや、50歳と言う年齢もあり、CDI(正従業員)になることを求めるサミールの序盤の姿。
ー 序盤はコメディタッチで物語は進む。
”薔薇栽培の大企業に忍び込んじゃ、駄目でしょ!”とクスリと笑いながら鑑賞。そして、且つては数々の薔薇の賞を獲得してきたエヴの薔薇園の経営が傾いた理由も少し分かる。
エブは、利益より新しい魅力あふれる薔薇を生み出すためには、妥協をしない人物なのだ。ー
・霰のために、ビニールハウスが駄目になっても、踏ん張るエヴ。そして、その過程でフレッドの嗅覚の鋭さに気付き、嫌がるフレッドの嗅覚をテストするシーン。独特な表現ながら、的確に匂いを嗅ぎ分けるフレッド。エヴに褒められ、照れ臭そうだが、嬉しそうなフレッド。
ー フレッドが自分を捨てた、両親に対し別れの薔薇の花束を渡すシーン。彼が、漸く自分の存在価値に気付き、独り立ちする決意を示したシーンである。ー
◆薔薇栽培の大企業から盗み出したオールドローズの名花、”ライオン”の交配に失敗し、大企業に農園を譲り渡そうとしたときに、気弱なナデージュが見つけた奇跡の花。
<薔薇って、こんなに種類があるんだ!と驚き、薔薇の交配シーンも見ていて面白い作品。
何よりも、エヴと”園芸ど素人トリオ、特にフレッド”との信頼度合いの変化や、フレッドが調香師として、新たな世界に踏み出して行く姿が、とても気持ちの良い気分にさせてくれる作品である。>
◆コロナ禍で、行きつけのフラワーショップも、様々なイベントが中止になり、大変だそうである。
こんな時こそ、家に中に美しき花を花瓶にさして、心に豊かさを持ちたいモノである。
美は人生を豊かに
主人公のエヴは15年前に亡くなった父のバラ農園を引き継ぎ個人経営でバラ農園を営む。
しかし業績は悪く閉園か同業の企業の売却の道が近づいてる状況である。
そんな中あえて従業員を増やし好転に賭ける事にする。人件費も安く収めたい事情もあってか、社会復帰プログラムに参加中の訳ありの3人を雇う事となる。
そのうちの一人フレッドは過去に強盗等の前科持ちである。その能力をエヴは買って農園買収
を目論むライバル企業が抱える特許のバラを盗み交配し新種開発により大逆転を狙うストーリーである。
この作品の良いところはとにかく見易い。事がとんとん運ぶ点もその一つだが、バラ及びバラ農園細かい描写を追った作品というより、バラが持つ美しさとエヴやフレッド達がストーリーが進むにつれて1つのチームとなる人間が持つ美しさを同時に描かれている。この美しい描写がなにより見易く心が温かい気持ちにさせられる。
ストーリーは単純。どん底付近にいる者達が一つになる事で得られる典型的なサクセスストーリー。ただこの作品はそれがバラの美しさもゆっくり感じながら見られるので気にならない。
最後はパリに旅立つフレッドに対して花言葉で見送るエヴの描写はとてもお洒落で素敵である。最後までこの作品の美しさを堪能させてもらった。
「美のない人生は寂しい」とエヴの言葉があった。まさにそれを感じられる作品である。
美しさには色んな美しさがある。色んな美しさを人生に取り入れながら人生を豊かにしたい。そんな事を改めて感じさせてくれる作品であった。
必要とされるってすごく大切なこと
人生に大輪のバラを
「ローズメイカー奇跡のバラ」試写会に行ってきました!
道玄坂、円山町のユーロライブ、周りはラブホ街でびっくり。昼間で良かった。
一階はカフェで、猥雑な街の中でここだけオシャレな空間でした。
さて映画は何の予備知識もなく観て、初っ端からバラの美しい映像にやられる。
話は中々入ってこないものの、寂れた農園の小屋や、主人公の多少雑多な部屋などもフランス映画らしく、ものすごくお洒落で絵になる。
肝心のストーリーは、率直に言ってめちゃくちゃ良かった!!
年齢も性格も性別も違うバラバラな人たちが、頑固な職人気質の園芸家エヴの元で安月給なのに(笑)、懸命に働き、そして美しい花を咲かせる…!
美しいバラを咲かせることと人生の美しさが重なり、友情、絆、家族のような温かな繋がりに涙涙涙
あまりネタバレ書かない方が良いので自粛しますが
メインキャストはどの人も迫真の演技が素晴らしい!
エヴの頑固さ、エゴ、それでいて清濁合わせ飲む豪胆さに、すべてを包み込むような寛容な包容力。
ヴェラの不安そうな線の細さと毅然としたところ。
フレッドの前科者らしい迫力なのに、優しい眼差し。
現実的なおっさんくさいサミールに、臆病者なのに芯の強いナデージャ。
彼らの絆と努力が報われるサクセス感の心地良さ。
あなたの人生を生きなさい、というエヴのはな向けの言葉が、見る人すべての心に刺さるはず
温かい気持ちで前向きになれました!
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