「おしゃれな画面と軽妙な脚本」ローズメイカー 奇跡のバラ コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
おしゃれな画面と軽妙な脚本
スクリーンから薔薇の香りがしてきそうな、鮮やかな色彩がよかった。
画面のどこかに、8割方薔薇が映っているのがおしゃれ。
薔薇作りだけが取り柄の主人公が、助手や前科者たち素人との凸凹5名で困難を乗り切るコメディであり、同時に「各々の居場所を作る」ファミリー話でもあります。
やっぱ誰でも「自分を認めてくれる」ことが力になるんですよね……
ってあたりを軽妙に、清涼感のあるさらりと嫌味ない見せ方もよく。
対比としてライバルのラマルゼル社の社長を配置したり、新種の薔薇作りが本作のメインテーマではないので、ラストのコンテスト結果はサラリと済ませていたりしたの上手い脚本だなあ、と感心しながら拝見しました。
難をいえば、信頼関係の構築が徐々に成立していくため、「わかりやすいきっかけ」がないってあたりか。
あと、手段を選ばない主人公の性格のせいで、物語に入りにくいかも。
窃盗はいかん。
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