「【バズる】」スプリー ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【バズる】
考えさせられるけど、きっと好感度は低めの作品だと思う。
ちょっと前だったら、へずまりゅう、っていうYouTuberが逮捕されていたし、ファストフード店の厨房で悪戯をネットに投稿して賠償させられたり、クビになってる輩がいて、やれやれという感じなのだけれど、放っておいたら、こんなカートみたいなのが、いつか、特にアメリカなんかには出てきてもおかしくないかもしれない。
過度に規制をしようとすると表現の自由を制限することにもなりかねない反面、プラットフォーマーの真意は、広告収入が減ることを懸念してのことなので、そもそも噛み合わないで、議論が「バズっ」ている状態なのかもしれない。
アップルは、多分次のiOS14.5で、無断でユーザーを追跡するアプリを却下することになりそうなのだけれども、Facebookのザッカーバーグは、中小企業の広告や営業活動に悪影響があると反対姿勢を示していて、この男は、個人情報と中小企業の利益のどっちが大切なのか(基本は自分の利益が一番なのだろうけれど)と驚いてしまう。
カートも基本、バズってしまえば、後は楽して稼いで、安穏と暮らせるみたいな発想なのだから、SNSというのは、人々の労働意欲を著しく削いでいるのだろうなと思う。
案外、白人至上主義者で、連邦議会議事堂に押し入った連中は、そんな奴らの集まりなのかもしれない。
カートに最初に殺られる男が、バズる条件のひとつに白人であることを挙げていたけど、ちょっと納得してしまった。
ドイツのメルケル首相は、東ドイツ出身で、表現や言論の自由が制限されていた自らの体験を振り返って、たとえプラットフォーマーの自主規制であっても、様々な制限には懸念を示しているが、どこか落とし所がないものかと考えてしまう。
今日(4月23日)、25日からの緊急事態宣言の発出が決まったみたいだけれど、外で飲んで騒いでる奴を見ると、なかにはバズってやろうとSNSにアップしてるのがいるのかもしれないし、
でも、よく考えたら、SNSがない時代でも、とにかく場を乱して、騒いだり大声をあげたり、強がってみたり、目立とうとする奴はいたから、まあ、そんな連中が今はネット民に暖簾を変えて存在してるのかもしれない。
兎にも角にも、やれやれだ。
こんにちは
今作を見てやや、疲れた気分になってしまったNOBUです・・。やれやれ・・。
何だか、ジム・ジャームッシュ作品が観たくなってしまいました。
どれにしようかなあ・・。
では、又。