ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウトのレビュー・感想・評価
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クリスマスにピッタリ(皮肉)
クリスマスシーズンに見合った、中身の薄い、何となくいい感じで締めくくられる作品。
父が娘への愛情表現を見直す場面は描かれず、
母の慇懃無礼な言動がフォローされることはなく、
姉のガキどもが悪意あるイタズラをする根源は最終盤で明かされるだけで、
そもそも主人公が部外者のアビー
という、家族愛の物語としての一貫性が全く無い。
主人公はかわいいけど、物語として存在意義はまるで無い。
一方でアビーとハーパーのラブコメとして観るにしても、そもそも2人がほぼ一緒にいないし、
ハーパーの視点は完全に抜け落ちているので、応援するなら別れる方向に向かってになる。
エンディングで全然「良かったね」とならないので、ラブコメとしてもイマイチ。
単なるコメディとして観るにしても、面白いシーンはあるものの「フフッ」程度。
頻度は少ない。
終始ジメジメした感情に囚われたアビーとジェーンがかわいそうなので、ほがらかに笑えるシーンはそんなに無い。
撮影時、本作はコロナ禍の上映になるとはもちろん予測出来ずに作られた...
時代にあった映画
新たなホリデー映画
毎年クリスマスに…
すべての差別のまえに美醜があったりする
アビーはクリスマス休暇をハーパー一家のもとで過ごすのだが・・・。
レズビアンのかっぷるの話から、カミングアウトにもいろいろあるという展開をしていく。要は体裁や世間体を気にして仮面をかぶりつづけていた一家が、カミングアウトをきっかけに溶解し深い絆で結ばれるというコメディ。
awkwardなシチュエーションが多いけれど、きれいな大団円におさまった。
穿った見方をすると、だいたい議員ならば、娘のマイノリティを歓迎するんじゃなかろうか。長女の旦那は黒人なわけだし。次女がレズビアンだったら「でかした」てことになって、三女に「おまえもなんかマイノリティないか?」になっても不思議じゃない──とか思ったりしたw。
よくLGBTsに対するさべつはいかんという声をきくんだが、そんな発言やコラムや主張をみるたびに、誰がLGBTsをさべつしているのだろう?と不思議に思う。これは一般的な日本人がLGBTsの遍在を感じたり、そもそも対峙する機会が少ないからだが、実質、該当者がじぶんでなく身近でもなければ、永遠にLGBTsは絵空事のままである。
そのことに良いも悪いもない。
また根本的ににんげんの社会では、差別のまえに見ばえがくる。とりわけエンタメでは、見ばえを備えているなら、差別がどっかへ消え失せる。クリステンスチュワートとマッケンジーデイヴィスのかっぷるにどんな問題があると思いますか?
さらに日本のエンタメではさかんにブスという言葉が使われ、ブスの役回りも定石なわけだが、LGBTs差別とちがって美醜差別にはおとがめなしである。差別を助長するキャラクタライズを積極的にやる日本のエンタメに接しているとLGBTs差別反対の主張はけっこうアホくさい。
というわけでクリステンスチュワートがかっこいい映画だった。なに着てもきまるし。髪のずぼらな染め方がいい。くわしく知らないが、根に元髪の色が見えている「ずぼらな染め髪」がいい。とりわけぜんぶ片方へもってくるツーブロック(でいいのか知らないが)がクリステンスチュワート以上に似合うひとはいないと思った。
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