「四半世紀」プリンセス・ダイアナ 藤崎修次さんの映画レビュー(感想・評価)
四半世紀
全世界に生中継された結婚式をリアルタイムで見た世代とそうでない世代とでは全く違う感想になると思う。
この世のモノとは思えないほどの絶世の美女でありながら、はにかみ気味の笑顔がぎこちなくて、どこか庶民的な雰囲気を内包した正にリアル・シンデレラのようなプリンセスの誕生にイギリス国民でもないのにワクワクしながら見ていたことを覚えている。
でも、若い世代にとってはスキャンダラスな後半生と衝撃的な死から受ける悲劇のヒロインではあっても、所詮、一昔前の遠い別世界の住人なんだろうな。
正直、内容は当時の報道をベースに時系列でなぞっただけで、薄っぺらい。
でも、ダイアナのことを知らない世代も増えてきた今制作されるドキュメンタリーとしては極々無難なまとめ方なのかな。
全体的な印象としてはチャールズや王室を一方的に悪者に仕立てる流れかと思いきや、パパラッチを焚き付けた世論の過剰な関心も彼女を追い詰める一因だったのでは? という自戒を込めた内容で、これまでのダイアナ関連モノには無くて新鮮だった。
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