劇場公開日 2022年9月30日

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「淡々と報道素材を時系列に繋ぐ編集」プリンセス・ダイアナ コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5淡々と報道素材を時系列に繋ぐ編集

2022年10月2日
PCから投稿

真面目なドキュメンタリー。

下手に関係者のコメントや、ナレーションを入れず、淡々と当時の報道素材を時系列に繋いでいるスタイルで、何があったかを把握するにはよい編集でした。

エリザベス女王の死後、チャールズ三世が国王になるのに反対する意見が根強いことの詳細を確認しに行ったようなものなので、私には目的にぴったりでして。

画面の中のかわいいウィリアム王子や、ヘンリー王子が、今やあんなだもんなぁ……と、時の流れの無情を感じつつ。

パパラッチの異常な追いかけぶりだけが死に直結したみたいな描き方には、少し疑問が。
パパラッチのせいに加えて、マスコミを利用した王室や皇太子夫妻にも非はあるし、運転手の飲酒が事故の原因で、シートベルトの未着装が死ぬほどの傷を負った理由だったはずだが、そのあたりには触れず。
あと、事故の原因を作った奴だけでなく、救助を一切手伝わず、撮影だけして売るために現場から逃げたパパラッチも逮捕された、ということの説明はされていなかった。

情感に訴えかける演出がないし、当時のフィルムやビデオで構成しているから画像は粗いしで、物足りなく感じる人も多そう。

日本語版エンドロールは、懐かしのZARD。
いや、たしかにボーカルの坂井さんは事故死したけども。
私もZARD好きだけど。
この手の洋画に日本人の歌が流れると、一気に映画が色褪せて感じる、この現象に何か名前はないのだろうか?

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コージィ日本犬