「これなんの施設?」プラットフォーム からあげクンさんの映画レビュー(感想・評価)
これなんの施設?
豪華な食事を載せたプラットフォームが上の階から下の階へと移動していく。
食べられるのは上の階の者の食べ残しのみ。
下の階へいけばいくほど、食べられる食料は減っていく。
設定だけ見ると「CUBE」や「saw」のようで面白そうだったが、観てみると多くのメタファーを含んだ映画で結構難しかった。
次の月はどの階層へ行くか分からないという設定はJ・ロールズのいう「無知のベール」によく似ていると思った。
自分の産まれや社会的地位、経済的状況が分からない「無知のベール」に包まれた時、我々は誰にとっても公平なルールを望もうとする。
上層なら好きなものを好きなだけ食べ、下の階へ唾を吐けるが、下層に行ってしまえば飢えて死ぬような世界か、どの層へ行っても腹は満たされないが、餓死しない程度の食事にありつける世界を望むか。
それにしても、333階の少女は何者なんだろう。
パンナコッタを食べていたので幻覚などではなく実在したとは思うが。。。
333階の下の真っ暗な空間は地獄を表していて、主人公は老人を殺し、人肉を食ったので地獄に残り、少女のみが上に送られることになったとか?
じゃあ逆に0階は天国なのか?
メッセージを0階にいる神に送って現状は変わるのか?
何となく、何も変わらないような気がする
この施設、なにがしたいのかわからなさ過ぎる。
更生どころかどんどん性格悪くなっていきそうだし、死人もかなり出てる。
何のメリットがあって作った??
普通にイカれサイコ野郎が「殺し合いが見たくて作った」施設とかの方が納得がいく。
しかも、333階の人っていつでも帰りのプラットフォームに乗って上に行けるじゃん。。。。パンナコッタが残っていたら話は変わってくるが。。。。
オチが曖昧すぎるせいで、結局、何が言いたかったのか分からない映画になってしまっているのが残念
良い点
施設の設定が斬新で面白そう
悪い点
話をまとめきれていないと感じた
大便が降ってくるシーンは流石に汚い