「名作「CUBE」の様なエッジ効いてる感じでも、何処か似て非な感じもします。」プラットフォーム 松王○さんの映画レビュー(感想・評価)
名作「CUBE」の様なエッジ効いてる感じでも、何処か似て非な感じもします。
最近では珍しい感じのエッジの効いた作品で、あの名作「CUBE」を思い出す様な感じで興味があって鑑賞しました。
で、感想はと言うと、ちょっとややこしいw
確かにCUBEみたいな感じなシチュエーションソリッドホラーですが、ラストに近づくにつれ、独特な倫理観と世界観、宗教観が垣間見えてきますが、個人的には少しややこしくし過ぎかな。
この手の作品は「何故こうなった?」「何故こういう設定?」と言うのは正直言いっこ無しな訳ですがw、その分変にややこしくすると本来の趣旨と言うか、テーマ性がボケる所があったりするので、シンプルかつ深いと言うのが一番ベストに感じますが、それでもこの世界観は嫌いじゃない。でもカニバリズムに拒否反応の方と食べ物の食い散らかしが汚いのが許しがたい方には…無理でしょうねw
主人公のゴレンが目が覚めると壁に「48」と書かれている階層におり、そこにはもう一人の男性がいて、塔の様な建物には各階層の真ん中に最上階か最下層まで伸びる穴が空いていて、巨大な台座が定期的に降りてきて、そこには食事が乗せられていたが、上の階層者の残飯で、口に出来るのはそれしか無かった。
ゴレンの他に同じ階層にいた男性から、1カ月ごとに階層が入れ替わる事、そして食事を摂れるのは台座=プラットフォームが自分の階層にある間だけ、というルールを聞かされ、1ヶ月後、ゴレンが目を覚ますと、そこは以前より遥か下の「171階層」で、しかも彼はベッドに縛り付けられ身動きが取れなくなっていた…
1ヶ月ごとに入れ替わる階はランダムでどの階に行くのかは運次第。
下の階に行くほど食べ物を口にする事が出来なくなり、そうする事で生まれる様々なエゴや狂気が面白いんですが、台座に乗って皆を助けよう!とする所からややこしくなったw
もちろん真相を究明する為には必要な事ではあるけど、どうにもラスト辺りからざっくりになってるんですよね。
ハッピーエンドでもアンハッピーでも良いがどっちもつかずが一番ダメで、それでいて結局何が言いたかったのかがよく分かんないとなると“そういうもんだ”と言えばそういうもんだけど、それって不条理な世界観に甘えていると言う風にも感じられる。
この辺りで評価が分かれるかな。
ちょっと「CUBE」寄りに期待をし過ぎた感じはしますが、それでも最近では珍しいエッジの効いたソリッドな作品なので、個人的にはちょいと惜しい。
あくまでも個人的な一意見ではありますが、もっと唸るような設定が欲しかったかな。
でも、なんか凄い作品を観た様な感じで、後に評価が変わるかもですが、変な映画が好きな方には満足感はある作品ですw