「【”医は仁術ではなかったか!”医療の特許獲得と、国家医療研究補助費獲得問題を絡ませる展開に魅入られる。長寿連続ドラマを映画化する大変さと、ドラマと映画の製作方法の違いを少しだけ考えた作品でもある。】」科捜研の女 劇場版 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”医は仁術ではなかったか!”医療の特許獲得と、国家医療研究補助費獲得問題を絡ませる展開に魅入られる。長寿連続ドラマを映画化する大変さと、ドラマと映画の製作方法の違いを少しだけ考えた作品でもある。】
ー 「科捜研の女」の放送開始が1999年だそうである。主役の榊マリコを演じる沢口靖子さんは、ずっと主役だそうである。栄枯盛衰の激しいTVドラマで22年主役を演じられている事には、凄いと、素直に思う。(伝聞調になっているのは、私がTVドラマを見ないためである。何だか、申し訳ない・・。)ー
◆感想
1.序盤から、出演者する俳優さんの数が凄い。少々不安になるが、脚本が見事で、何ら違和感なく、且つ惑うことなく最後まで楽しく鑑賞した。
2.微生物学者の加賀野亘教授(佐々木蔵之介:この稀有な俳優さんの存在が、この映画を見応えあるモノにしている。)が、ダイエット菌を腸内から取り出し、実用に向けて研究を重ねる中、細菌研究者の謎の転落死が4件発生する。日本だけではなく、カナダ、ロンドンでも・・。
ー 掴みは、バッチリ。けれど、片岡礼子さんが、あっと言う間にスクリーンから消えてしまい、少し残念・・。ー
3.そして、登場する榊マリコ率いる科捜研メンバーの面々。
遺体に手を合わせから、テキパキと死因分析をしていく。
この過程が、凄く面白い。グイグイ、引き込まれる。
ー これが、この連続ドラマの面白さの胆なんだね!。納得の面白さである。
何だか、未知の医学知識を得たような気持ちになってしまう。ー
◇そんな中、気になる事が幾つか。
・数名の俳優さんの演技が、大仰である事。台詞も、説明調になっている部分が幾つかある事。
ー TVドラマと映画の違いを感じる。
例えば「ドライブ・マイ・カー」がTVで新作ドラマとして流れても、視聴率は取れない気がする。闇と静寂の中で観る映画と、家庭で観るTVドラマでは、演出方法が違うのだなあ・・、と思う。ー
4.榊マリコが父親(小野武彦)や、元夫の内閣府の偉いさん(渡辺いっけい)をガンガン使って、真相に踏み込んで行く姿。
ー 面白いなあ。使えるモノは、親でも元夫でも使え!だね。ー
<資料によると、歴代の出演者も数々登場したとある。田中健さんの役柄とか、そんな感じで描かれる。
ラストの捻りも、何となく予想は付いたのであるが、”成程、そう来ましたか!”という、観客にとっては、気持ちの良い着地点。で、メデタシメデタシ。
長寿番組とは、水戸黄門の印籠シーンではないが、”必殺技:科捜研の捜査方法、システム”があるから、視聴者の心を掴むのであろうなあ・・、と思いながら劇場を後にした。>
京都には15年くらい行ってないです。
まぁ京都が中心のドラマですから、全国行脚はないでしょうね。
普通被害者=死人は目立たないけど、片岡礼子は目立ってましたよね。役名も礼子だったし…