竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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サマーウォーズより更に人間味溢れるストーリー
すずとベル、現実の世界では冴えない高校生でも、Uの世界では夢も叶えられる。ただ、ネット社会の凄さ、怖さも描かれてる。現実ではSNSによる誹謗中傷もたくさんあるし事件にもなったし、そういうところはリアルだなぁって思いました。内容は少し重たいかもしれないが、映像は綺麗でベルの衣装もUの世界も美しいです。サマーウォーズの時もカラフルな世界観が好きでした。あとは、ベルの歌声に感動しました。細田守監督の作詞も最高です。私の胸に突き刺さって来ました。今まで細田守監督の映画では泣けなかったけど、今回は泣けました。竜とベルのダンスシーンは、まさにディズニー映画美女と野獣だとすぐに分かりますよ笑カミシンとルカちゃんの駅でのシーンは笑いを堪えるのが大変でした。男子って何で応援してるだけで俺のこと好きかもしれないって思えるのかな?笑笑
映像や音楽には満足も…
細田守監督の作品はもともと大好きなので、作画や映像美に関しては言うことありませんでした。
キャラクターデザインも好みは分かれそうではありますが、いままでの細田作品が嫌いじゃなければ特には気にならないと思います。
ストーリーの展開も、ネット世界が現実に繋がっていくことでハラハラさせられますが、そこはアニメ作品ならではのリアルさとファンタジー感が混在していて、エンターテイメントとして楽しむことはできました。
母親が行ってしまうことを泣きながら引き止める幼少期の主人公の姿。主人公がどこの誰かもわからない人のために一生懸命になっていることに気づくシーン。父親が主人公に向けたメールの場面では涙が出てしまいそうになりました。親世代の方々はうるっと来てしまうのではないでしょうか。
しかし、匿名アカウントが現実の誰なのか、田舎の女子高生でもネットを駆使すれば特定一歩手前までいけるような世の中で、現実の姿を明かすということの危険さについてはもう少し目を向けたほうがいいのかなと思ってしまいました。全世界に素顔が公開されて、その後は安全に暮らせる訳がないという、心配になる気持ちがかなり大きく残りました。世界的に大人気のVチューバーがいきなり顔出ししたようなものですよね。
作中でネットの怖さのようなものを描いていながらも、終盤での行動は正義のためとはいえ、さすがに危機感に欠けすぎではないかとどうしても感じてしまいます。
実際に映画館で観ているときには先の展開にハラハラしつつも、音楽の素晴らしさなどに感激して、ハッピーエンドになったとこに安心をしましたが、やはり心のどこかではその後の主人公の身を案じる気持ちが残ってしまいます。
まあ、ファンタジーなので大丈夫なのですが…
エンドロールで主題歌の作詞作曲がKingGnuの常田さんであったことには驚きました。多才ですねぇ。
見終わった後の満足度は高いですし、円盤化したら購入してゆっくり観たい気持ちもありますが、やはり上記の心配といいますか、そういう気持ちが残ってしまったので⭐︎4です。
個人的には好きだけど、ストーリーがもう一声欲しかった!
大まかなストーリーとしてはシンプルな設定ですが、仮想世界のキャラクターと現実の自分との相互関係みたいな物は今の世をうまく表現しているんではないかと思いました。
ただ、ストーリー展開に対してバックボーンの説明がかなり削ぎ落とされている感じはあるのでそこをどう感じとるかが楽しめる鍵ではないかと。
歌唱シーンや細田監督らしい絵の美しさは今作もしっかり表現されているのでその点は素晴らしかったです!
設定が近いサマーウォーズのような映画を想像して観に行くと正直物足りなさを感じてしまうと思うので、全然別のジャンルとして観に行く事をオススメします。
ツッコミどころを許容できないとモヤモヤするかも
終盤は特にですが、ツッコミどころが多くて若干盛り下がったというか、冷めた目で見てしまっている自分がいました。
そもそも竜と出会って、竜のことがもっと知りたいと言って捜索(ストーキング)してるのがどうしてなんだろう?って思いました。ストーキングまでする動機が理解できなかったというか、無いですよね?
途中の竜と主人公が踊るシーンもなんで踊ってるんだろう?とか思うのは無粋なんでしょうね。
虐待する父親が竜とクリオネ(障害があるのかわからない弟)にUにアクセス出来る環境を許容するのか?ネット自体アクセスできないように束縛するのでは?というそもそもの設定に疑問を感じてしまってからは一気に陳腐になったと言いますか…。そこからクライマックス〜結びだったのでなんだか尻すぼみで終わってしまったように思います。
映像の出来はとってもよく、最初の10分は最高にワクワクしたのでまあまあ見る価値はあるとおもいます。
思ってたのと違う
細田守監督の作品はどれも好きで上映する度に見に行っています。
今回のも予告を見てレビューはあまりよくありませんでしたが、とても気になったので見に行きました。
見てみると自分が思っていたのと違う感じでした、。
内容が所々難しく読み取れない部分がありました、
それとちゃんと解決してない場面がいくつかあってそこも気になりました。
Twitter上で美女と野獣と言われていたのが納得しました。
たしかにあまり納得?行かない部分はありましたが、とても絵の綺麗さには感動しました。そして歌がとても良かったです。
鳥肌が凄かったです。
目指すは「東洋のディズニー」か? 遂に開花した細田守の作家性🌹
電脳空間〈U〉の中では歌姫ベルとして華々しい活躍をするも、現実世界では冴えない毎日を送る女子高生のすず。
彼女と「竜」と呼ばれる存在との出会い、そしてその出会いを通して成長していく様を描いたファンタジー・アニメーション。
監督/原作/脚本は『時をかける少女』『サマーウォーズ』の、日本を代表するアニメ監督、細田守。
すずの幼馴染であるしのぶくんを演じるのは、『君の名は。』『翔んで埼玉』の成田凌。
すずのクラスメイトであるカヌー部部員、カミシンを演じるのは『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』といった細田守監督作品にも出演している染谷将太。
すずがコンプレックスを抱いているクラスのマドンナ的存在、ルカちゃんを演じるのは『オオカミ少女と黒王子』『ダイナー』の玉城ティナ。
すずの父親を演じるのは『渇き。』『バケモノの子』の、日本を代表する名優、役所広司。
〈U〉のお尋ね者である謎の存在、「竜」を演じるのは『るろうに剣心』シリーズや『何者』の佐藤健。
マスコットの様な見た目をしたYouTuber、ひとかわむい太郎&ぐっとこらえ丸を演じるのは、『バケモノの子』『亜人』の宮野真守。
1956年、日本アニメ史における最重要スタジオ、「東映動画」が設立される。
「アニメーションの神様」と言われる森康二を初めとして、大塚康生、高畑勲、宮崎駿、小田部羊一などのレジェンドを排出したこのスタジオは「東洋のディズニー」を目指して発足された。
この「東洋のディズニー」という言葉を実現するかの様な作品を、東映動画出身の細田守が創りあげた。
キャラクター・デザインは『アナと雪の女王』などのキャラクター・デザインで知られるジン・キム。
見た目だけでなく、すず/ベルの卑屈で殻に閉じこもる性格は『アナ雪』のエルサを思わせる。
ベルという名前、そして見にくい姿をした怪物とのロマンスという展開からは『美女と野獣』の影響が感じられる。
というか、竜の屋敷から逃げ出すベルがジャスティスに取り囲まれ、間一髪のところを竜が助けに来るという展開。そのまんま『美女と野獣』で観たんですけども…。
着飾った2人がダンスホールで踊るシーンも出て来たし、屋敷にガストン的なやつが押し入ってくるし、けっこう臆面もなく『美女と野獣』の展開をトレースしている。これディズニーの許可取ってんのかな?
現実世界では歌うことができなくなったすずが、電脳空間で姿を変えることで歌うことが出来る様になるという展開は、望む姿へ変身した代償として歌うことを封じられた『リトル・マーメイド』と鏡像の関係にある様にも感じられる。
ほとんどミュージカルといっても良いような、中村佳穂の歌唱力を全面に押し出した作風であり、ここもディズニーを意識していると言わざるを得ない。
このように書き出すと、まさに「東洋のディズニー」と呼ぶに相応しい、明るくて心の踊るプリンセスアニメかと思われるだろう…。
しかし、本作の内容はディズニー・アニメとは程遠い。よくぞこの内容でファミリー向け夏休みアニメとして売り出したな東宝っ!
これまでの細田守作品があまり好きになれなかったのは、あまりにも綺麗事が過ぎる世界観が鼻についたから。
ファミリー向けを狙っているからか、良い子ちゃんに収まってしまい作者本人の内面が全く見えてこない、いわゆる「パンツを履いたまま」の作品作り。
これでは真に人を感動させることなんて無理でしょ。と思っていたのだが…。
すずのお母さんが溺れている子供を助けるために荒れ狂う川に向かうというヒロイズムあふれる場面。
またいつもの通り綺麗事を描くのかと思いげんなりしたのだが、その失望は裏切られた。
死んだすずの母親に対して残酷な(しかし一理ある)コメントが寄せられ、それを観たすずが心を病んでしまうという展開。
このシーンを観た瞬間に、「遂に細田守がやってくれた!」と嬉しくなった。
『ぼくらのウォー・ゲーム』や『ONE PIECE/オマツリ男爵と秘密の島』、『時をかける少女』などの2000年代の細田守作品から感じられた、ナイフのような鋭さ。
これらに共通して描かれているのは、残酷なまでに主人公を追い詰める世界と、それに抗う姿。
作品の中では決して主人公は甘やかされない。キャラクターを突き放すような冷静さと、燃えるような情熱が共存するストーリー。
自身の立ち位置に満足しておらず、さらに上を目指したいというハングリー精神が画面から伝わってくるような熱意にあふれていた。
細田作品に久しく失われていたこの残酷さと情念。本作ではそれが戻ってきているように感じられた。
本作で執拗に描かれるのは、表現者に対するバッシング。
誹謗中傷にも近いコメントを見て傷つくすずに、親友のヒロちゃんは「賛否の意見が半々なのは良い作品の証拠」であると告げる。
このセリフには細田守の想いが込められているように感じられる。
というのも、前作『未来のミライ』はアカデミー賞にノミネートされるなど高い評価を受ける一方で、興行的にはそれほど振るわず、一般の観客からの酷評も少なくなかった。
この経験が本作に大きく影響を及ぼしたのではないか。
細田守に対する激しいバッシングは、作品に毒気を与えるに至った。
ポスト宮崎駿などとメディアにもてはやされたのも今は過去。
宮崎駿の愛弟子である庵野秀明は『シン・ゴジラ』により『エヴァ』だけのクリエイターではないことを世間に知らしめた。
宮崎駿の元で腕を磨いた片渕須直は『この世界の片隅に』で、アニメファン以外の人間にも広く受け入れられた。
サブカル好きにしか名を知られていなかった新海誠は『君の名は。』で一躍時の人に。今では最も注目されるアニメクリエイターとなった。
上記の3作品が発表された2016年。ここを境にアニメ界の潮流が変わった感じがする。
『バケモノの子』『未来のミライ』が賛否両論だったこともあり、細田守が持て囃された時代は完全に幕を閉じた。
この残酷な現実が、細田守の新作である本作に何らかの影響を与えたことは間違いないと思う。
相変わらずシナリオはめちゃくちゃ。
すずが想いを寄せる幼馴染の忍。彼は「竜」の正体をミスリードさせる為に存在するキャラクターなのだろう。
その意図はわかるのだが、はっきり言ってキャラが弱すぎ。全く魅力的なキャラクターに見えず、ほとんどただのモブ。
クライマックスの展開はあまりにも強引。あんなに都合よく少年達の家が見つかっていいのか?
大体高知から東京まで、夜行バスで何時間かかるんだ?10時間以上かかると思うけど、よくあの少年たち無事だったなぁ…。
石黒賢お父さんの迫真の雄叫びからのヘタレ化にはちょっと笑った😅
ベルがジャスティスに尋問されるシーンとか、ログアウトすりゃあいいだけじゃないの?とか思ったし、ちょっと現実⇄〈U〉の移動に対するルールが決まって無さすぎる。
そもそも、ベルがあそこまで竜に関心を持つ理由が弱いし、竜が執拗にジャスティスに付け狙われることに対する理由付けも弱すぎる。
かなりご都合主義的なところが多く、無駄なキャラクターも多い。脚本がぐちゃぐちゃなのは間違いないと。
でもこの作品に限ってはそれでも良いと思う。
なぜって細田守のパッションが画面全体から伝わってきたから🔥
主人公ベルの見た目が、コンプレックスの元であるルカちゃんをベースにしているという設定が素晴らしい✨
彼女の卑屈な性格を端的に表しているし、自分とはかけ離れた姿になるという点では『美女と野獣』における呪いと共通している。
『美女と野獣』では醜い姿になることが「呪い」であった。これは非常にわかりやすい「呪い」の表現であるが、匿名性を良しとするネット社会における「呪い」とはそれとは全く反対のものなのではないか。
現代における「呪い」とは匿名性を隠れ蓑とし、本当の自分よりも大きなもの、優れたものであるかのように振る舞ってしまうことであると本作では説いている。
『美女と野獣』では、他者からの愛により呪いが解けるが、本作では自らを愛することにより呪いを解いている。等身大の自分を認めることが、呪いを解くということなのだ。
ベルというキャラクターの成り立ち、他人と比較してしまい卑屈になってしまうというすずの性格、父親とのモヤっとした不和etc…。
全体を流れる重苦しい雰囲気は全くファミリー向け夏休みアニメにそぐわない。
だが、ここまで思春期のモヤモヤをリアルに描き出すことができる作家がどれだけ存在しているのか。
細田守はこのような陰鬱な描写が恐ろしく上手いということを、本作で証明してみせた。
これまで細田守作品の家族描写がピンとこなかったのは、本来は陰を描くことに長けている作家が無理やり陽を描いていたからなのかも。
石黒賢お父さんの虐待シーンの生々しさは、本当に胸に迫るものがあった。短いシーンではあるが、『おおかみこども』の親子描写よりもよっぽど真に迫った表現だと思う。
もう明るい青春映画は新海誠に任せ、これからは青春の痛みや暗さを描いた作品を作るのが良いのではないか?
細田守の資質は絶対にそっちだよ。
今回で遂にその細田守の資質が開花したと思う。
手放しで褒めることは出来ないガバガバさではあるが、愛すべき映画である。
細田守の次回作にも期待が膨らむ!
深いテーマ
近いうちに実現できそうな「Uの世界」の中で人気の出る歌い手の物語と一見派手な世界の中でのストーリーが展開されるのかと思いきや、アバターでは無い現実の世界の、それぞれの人が抱える悩みや苦しみを捉えた深いテーマの作品です。
売れたアニメ監督は、映像がキレイになりシナリオがダメになるの典型
〇感想
率直に何を表現したかったのだろう…という感じ。
冒頭のシーン(圧巻!)を見たとき、序盤は、
Uで歌姫として成功していく話 + 現実世界とのギャップ
が描かれていくのかと思った。
実際にはその辺の過程はほぼ省略されていて
Uに登録 → いきなり歌い出す → 次の日から人気歌手に(体感5分)
余った時間は美女と野獣に使われた模様。
どんな人にだって好きなこと、こだわりたいことがある。
スズにとってはそれが歌。
嘔吐してしまうとしても歌をやめずにいるほど強い思いが歌にあるのだろうけど、
そこに至るまでの描写がほぼないので、彼女がどんな思いで歌っているのか、
なぜ人を魅了するほどの表現力があるのか想像できない。
憧れた歌手がいるとか、母親に教えてもらったとか、歌を好きになったきっかけが知りたいです。
母親が川で死ぬ描写するくらいなら、歌へのこだわりが見たかった。
助けられた子どもも伏線になってないみたいだし(登場してたっけ?)
なんか主軸であるはずの歌の扱いが軽いような。
〇いろいろつっこみたい
・声優使って
→意図的に使わないのだとしてもなぜ芸能人一択?
説明不足のシナリオを補うくらいの表現力はプロの声優さん持ってると思う
・ルカちゃんなんで仲良くもないスズにカミシンの恋愛相談をした?
→好きな人がシノブなら幼馴染ってことでわかるけど。
・シノブに手つながれて、のくだりいらない。
→シノブがベルに興味をもって、スズとベルの関係を疑って…ならまだなんとか。
見守ってただけとかオカンなの? 炎上も秒で解決。
・竜と出会い「あの人は誰?」
→リアル割るなって。そりゃケイ君もビビるよ。
・シノブ「素顔をさらして歌う」
→無責任になんてこと言ってんの?お前オカンじゃないの?
ネット社会に対するメッセージが素顔をさらそう、ってひねりなしかよ。
・雨の中ズッコケ
→イラッ。 傘買え。てかなんで一人で来た。そしてケイ君見つかるんかい。
親父はなんで左手で殴ろうとする?右なら正義マンとの関連も想像できたのに
水たまりの表現すごい。
・欠けたコップ、足欠損してるイッヌ
→母親絡みかなあ?もしくはみんな完璧じゃない的な暗喩?
〇その他
色々批判的な事書いてますが、オリジナル映画を作ってくれる監督さんは大好きなので応援してます。他のレビューにもある通り、映像・歌は本当によいです。映画館での視聴がお勧め。
自宅のテレビなどで見てしまうと良さを感じにくいかも。
その他AI、アバターキャラかわいかった。
ひとかわむい太郎とぐっとこらえ丸もいい感じ。
よくよく考えてみると発見がある映画
・ストーリーについて
人物の背景描写や感情の描写が少ないので、いまいち「何故その行動取った…?」と思われる場面が多い。それ故に没入感が低い。でも自己補完して「こんな感情なんかなぁ」と思いながら見ると結構面白いと思う。しかし如何せん時間が押してるせいで描写不足な場面が多かった。
また、作中におけるインターネットがかなり強調されたものになっていた。感動する場面ならば「感動した!!!!!!!!」と声高らかに叫び、批判する時は徹底的に攻撃を行う。出てくるキャラクターも個性極振りで、少々リアルさが無かった。
ただ、マクロ目線で見るなら、リアルなものである。確かに声の大きい人のニュースばかりネットにあふれてるしね。
映像はとにかく最高、音楽最高。これだけで見る価値あるんじゃね?と思えるぐらい。
あと最初に出てくる子とAI達が可愛い。
・仮想世界Uについて
理系人間としてはこの世界の設定が非常に気になる。「竜」という、いわゆる害悪プレイヤーを放置し、「必要なものはこの世界にあるので…」とだけ残して何も対処しないのはヤバくない?と思う。
それこそサマーウォーズにおいては相手がインターネットウイルスであったために運営も応援するぐらいしかできなかったのではあるが、今回は人間相手である。BANなり警告なりあっても良いのでは?と思った。
一つの説として「AIが管理を行っている世界」という設定であればどうだろうか。もしAIが管理を行うのであれば、正常な管理動作を可能にしつつ、そこにある種の「わがままさ」を導入することが可能と考えられる。例えば、「絶対にBANは行わない」など。
もしここの管理が会社などの組織なら、利益を出さねばいけないし、社会理念を守らなければいけない。となるとこういった害悪プレイヤーは対処して然るべきである。だって不利益にしかならないし。でもそれをしないという事は、ここの管理者は組織ではないと考えるのが自然である。となると一部の人間によって管理されてると考えるべきだが、少ない人数で管理を行うにはあまりに世界が膨大すぎる。となれば自分たちの理想を反映したAIに管理を任せるのが一番あり得る設定なんじゃないだろうか。
・廃墟エリアについて
よく仮想世界を舞台にした物語で出てくる「廃墟系エリア」であるが、それは①そうデザインされたエリアと②データの破損が発生したエリア の二種が大多数と思われる。では今作における廃墟エリアはどれに相当するかと言えば①である。②の説もあり得るが(データ破損らしき演出から)管理AIらしきAI達、そして「城」という特殊エリアの存在から、元々そうデザインされたエリアだと考えるのが妥当である。
作中においてAI達が「ご主人様」と言っている場面と、隠しエリアと思われる城エリアの存在から、いわゆるクエスト報酬的な存在なんだろうか。「この城を見つけ出せた場合はその人物に所有権が移行する」みたいな。
・ヒロちゃんについて
「あーよくあるわこの超ハイスペック系毒舌メガネ女子~~~~」の真骨頂。一番好きなキャラ。
何が面白いかと言うと、主人公をサポートする立場で相手を気遣う心の優しさを持つ反面、劇中の悪態をつく大衆のように「性格の悪い」属性を付与されていることなんですよ。まさに「インターネット住人」…というか2ch的人物の属性で作られたキャラなんですね。「高い技術力と優しさを持ちつつも、相手を傷つける事を厭わない側面を持つ」という。でもなんやかんや善の行動をするあたり、いい人なんでしょうね。
・ラストのリアル姿→アバター姿について
「いやそのままの姿で歌わんのかい!」と思った。でもよく考えてみると、これこそが監督の伝えたいメッセージなんじゃないかなと思う。そうなんですよ、リアルも大事だけどバーチャルな世界も切って離せない、自分の個性なんですよね。結局どっちも大事なんだよなぁって。
なんかこんなメッセージどこかで聞いたな……「レディー・プレイヤー」だわ
・告白シーンについて
なんだろう、無駄にリアルな描写やめてもらっていですか???
動きこそ強調されているが、抱えている感情はまさにそのものだった。一番好きなシーンかもしれない。
・全体的通して
「レディープレイヤー」と「美女と野獣」を混ぜてベースにして、それに思春期の成長物語を作った感じ。モブキャラがいい味出している。
・疑問点
①Asが人の潜在能力を無理やり引き出すのはわかったけど、そうなるともっと才能人だらけでは
→やっぱこの二人は最強クラスに潜在能力優れてたんじゃね?知らんけど
②ジャスティンくんのアンベイルビームについて
→あまりにチートが過ぎない?なんであんなシロモノこの世界にあるの?あれなのかな「必要なものは全て揃っている」ってこの事なのかなと。きっと正義力診断テスト的なものでSSSランクを出すと貰える武装なんじゃないかな。
シナリオ、キャラクターは最悪、音楽と映像は最高なチグハグ映画
中村佳穂さんの歌を含めて劇中の音楽はどれも素晴らしかった。
また、ベルのライブシーンなど美しさで曲を際立たせている。
見ていて引き込まれたし、音楽は映画内だけに留まらず、CDなどを買ってでも聞く価値があると言える。
ただし、シナリオだけは最悪としか言い表せなかった。
ツッコミどころの多い展開、感情移入しづらい主人公たちの行動原理。
映画的、ファンタジーな展開にも限度があると思ってしまう。
何より、キャラクター全てがシナリオの操り人形で終わっている。
自然に生きている感じが一切なく、「こういう展開にしたい」「こういう絵面にしたい」というのがありきで駒のようにキャラクターたちが動かされていて見るに耐えなかった。
故にキャラクターたちは常にブレており、行動や心理、内面の造形が揺らいでいる。
それは終盤になるに向けて、雑さを帯びてくる。
ネット上で鈴に素顔を晒すことを勧めたあたりから特に描写が気になった。
今時は田舎育ちでもネットで素顔を晒す危険性くらいは判っているだろう。
しかもフォロー大勢のアカウントの持ち主が素顔を晒すのだ。
なのに誰もこの後、鈴がネットで叩かれる、住所や個人情報を特定されるとか考えてない。
虐待から救うためというのも素顔を晒す行動も映画としては見せ場で、それ自体は良い。
だが、ちゃんと周りがちゃんと危険性を提示し一旦、止めてから鈴はそれを振り切って素顔を晒すべきだった。もしくは周りが例え叩かれても晒されたりしても守ってやる、支えてやるとか言ってあげて欲しい。
親切で鈴を思っている友人や合唱団の大人たちのはずなのに、「鈴にこうしてほしい」という気持ちばかりが見えて、劇中を通して、気遣いができる、フォローができる友人や大人たちを描いていたはずなのに、いきなりこの描写で、雑で身勝手なキャラクターに変わってしまう。
誰一人として、素顔を晒すかどうかの選択が迫られる中で「鈴を大事にしたい」「守ってあげたい」が伝わっていこない。
ずっと鈴をプロデュースしてきたヒロちゃんも「折角築き上げたベルの秘密がー」とか言って素顔を晒すことを止めていたが、正直理由がそれだけかとガッカリした。
ネットに詳しくてプロデューサーもしていたなら鈴が顔を晒すことで起きる危険性は想像できるはず。しかも彼女は劇中で、母親を失った鈴に気を遣い、自ら母親の話題を口にした時は申し訳なさそうにするなどの配慮ができる人物としても描かれていた。
鈴に顔を晒させるという展開にもっていきたいためか。
それとも時間がないから、さっさと展開を進めたいと思ったのかは分からないが。
いきなりネットに詳しくない、気遣いや配慮がない友人になって、ガッカリした。
他にも気になる点はある。
最後、鈴一人で虐待父親とその子達の所に行かせるところ。
暴力振るってる場面を見てるなら友達も合唱団の大人たちも一緒に行ってあげろよ。
鈴のために校舎に駆けつけたりと優しくて思いやりがある癖に変に薄情だな、と思った。
同監督の作品であるサマーウォーズ、おおかみこどもの雨と雪、バケモノの子、未来のミライ。
これらでは大人がある程度、大人としての役割や責務を負っていた。
自分の子を守る、育てる、大人としてできる限りのサポートをする等。
例えば、サマーウォーズ。(以下ネタバレにもなるので見ていない人には注意していただきたい)
この作品でも子供であるカズマがラブマシーンと戦ったり、子供である健二が問題解決をしたりと子供が立ち向かう場面が多い。
だが、それを大人はただぼーっと見ていた訳ではない。
できる限りのサポートをし、人工衛星が落ちてくる中でも健二を一人残すようなことはせず、側で励まし、人工衛星が落ちてきた中では子供や家族を守るように覆いかぶさったりと、細かい部分で大人は他者を守ることをしっかりとしていた。
それに対し、今作はどうか。
今作の大人たちは子供を見守るというより、見捨てている。
鈴の父や合唱団の大人たちも良いことを言っているように見えて、虐待するような暴力的で、犯罪に王手をかけているような男の元へ、女子学生を送り出している。
子供を見守るという行為を履き違えているようにしか見えない。
なんだか鈴が一人で、助けに行った方が絵面がいいから、とか。
そういう理由でキャラクターたちを動かしているようにしか見えない。
加えて、最終の虐待父親との対峙。
諦めず対峙してくる鈴の顔を見て腰を抜かす。
いくら映画的な処理でも鈴が退かないからって虐待父親が腰抜かす訳がない。
子供が逃げたら外まで追いかけてきて、しかも初対面の鈴をいきなり顔を引っ掻いたり、肩を乱暴に揺さぶる男。
それが突然、気迫か何かにおされたように腰を抜かす。
悪役キャラの性格や態度の描写までものがぶれ始める。
ちゃんと、このキャラクターたちのバックボーンや環境、性格や態度などを考えて造形しているのかと疑問をもってしまった。
そして、最後の最後。
助けられた少年たち、顔から血が出ている鈴を見てそれぞれの第一声が気になった。
少年たちは虐待されてきた分、自分や他人の痛みに敏感のような立ち振る舞いをしていた。
父親から乱暴されそうになっても、互いに庇いあったり心配したり、守りあったりしていたりと。
のだが鈴が血を流しているのに対し、「大丈夫?」でも「ありがとう」でもない。
自分達の言いたいことだけを言う。
ここでもキャラクター描写が崩れて、終わりまでガッカリした。
2時間じゃ足りない?
正直、各キャラの背景が薄いので、特にだけど龍が誰なんだろ?という興味があまり沸かない
そして50億人から1人を探さなきゃ!ってシーンも尺の都合なのか、すぐ見つかる
その見つけた龍に会うために東京に向かい、これも尺の都合なのかすぐ見つかる笑
カヌーと吹奏楽の告白シーンに5分くらいかけるなら、龍を探すシーンを5分増やして欲しい
全体的に薄っぺらいし、盛り上がりに欠けるんよね
ただ作中で使用されてる歌に関しては物凄く濃厚
むしろPVみたいな感じなので、ストーリー3で、PV5の評価で中間の4
結果として満足なんだけど、中身がうーんって感じ
細田守として見ちゃいけないと思う
ただただ合わない思考に倫理観。オマージュの定義とは
今回内容については酷評です。酷評というか、あまりに"自分と合わない"といった個人点では星1.5、ただ一般目線で見ると、素晴らしい映像と曲、スタッフの頑張りでエンタメとして星3以上はつけざるを得ないかなと。中村佳穂さんの歌声、圧巻でした。素晴らしいです!
以下は個人の感想です。
まず大枠ですが、なんでここ最近の作品、どれも1番のビジュアル的盛り上げどころを上映時間の7割くらいのとこに持ってきて、そのまま尻すぼみで終わらせちゃうんでしょうね。盛り上がりー!>ちょっとホロリEP>スタッフロール!でいいと思うのですが。
その点、新海監督なんかは恥ずかしげもなく青春真っ盛りに終盤に向かって盛り上げてくれて、多少の内容なんか目を瞑れるほど作品に浸らせてくれます。大人感……?謎です。
問題の脚本。細田監督の作品は全て視聴済みですが、今作はとにかくキャラの思考や倫理観で現実と剥離があって、全くノリ切れません。
ファンタジーならファンタジーで良いのです。ディズニーなんかまともに考えたら正直サイコキャラばかりですしね。でも私は大好きですし、バケモノの子も好きです。
あれらはちゃんと「ここはそういう世界である」と認識させてくれるのですが、未来のミライと特に今作、話の根幹があまりに"現実"に寄せてくるため、私たちの世界の思考で見ざるをえません。その上でのあまりのモヤモヤ感……
・結局VRも見た目と才能なの…?竜は醜いの?そもそもバケモノアバターいっぱいいるし
・24時間テレビのような取ってつけた障害犬
・自治厨は普通は真っ先に炎上する
・何なんですか?その唐突なチートアイテム
・校内SNSのあまりの現実離れ
・ヒロインがあなたは誰?あなたは誰?って、そもそもそれをバラしたくない!っていうのがこの話の根幹なはずなのに…
・というかSNSで誰?誰?!とか来る知らん人は即ブロしか選択肢がない
・DV父親動画とか真っ先に炎上すべき案件。50億SNSとは
・周りが正体知ってる描写、伏線も無ければその意味もない。え、もしかして声一緒…?もう一人の自分とは…
・視聴者のミスリードのためだけの幼なじみ。行くだけでほんとに何もしないおばさま's
・暴力大人に女の子一人で行かせる上にアシストも一切無しの周り
・腰抜かす父親。。大好き……???
毎分首捻る箇所、話のためだけのキャラだらけで、あまりに多すぎて書き切れませんが、ファンタジーならファンタジーに浸らせて欲しいのです。社会派ならしっかり下調べや心情を練って、社会派をして欲しいのです。。かなしい。
そしてこれは個人的に私が好きすぎるため一番ですが、美女と野獣オマージュ、これは…アリなんでしょうか…?
古今あらゆる作品で、名作のオマージュはあります。キャラ、相関、構図、モチーフ、セリフ、展開etc。そんなことは承知で、パクリだとかそういうことを言うつもりは毛頭ありません。
ただ、これを全てやってしまうのはさすがにチキンレースを振り切っています。しかも"BELLE"の名前を使って。
それも必要な要素であったなら私も何も言いません。
本当にディズニーから連れてきたキャラデザ、ベルの名前、ベルのローブ、エントランス、小さい使用人たち、窓際の部屋、唐突なタキシードに舞踏会、信じてもらえないベル、ガストン、閉じ込められるベル、救助、乗せられてしまう暴徒達、燃える城、そして、バラ。
はたして、この中に脚本に必須な要素何個ありましたか…?触れられたくないはずのバラ、意味ありましたか…
その上で、なんとこの映画のビジュアル的見せ場の半分近くが、ただただモチーフを流用しただけのカットなんですよ。
正直、正気か?と笑ってしまったくらいなんですがどうなんでしょうか。ただただ「利用している」としか感じられませんでした。憤慨というか、あーあーあー……って感じですが。
それをやってもオリジナル部分に説得力があればまだ良かったのですが、上記の通りふわっふわなもので、パクリとかでなく、ただただ「あぁ、美女と野獣のアレンジしたかっただけなんだな」と。これは二次創作ですね。二次創作に原作のスタッフ連れてくるのはどうなんでしょう。
とにかくオマージュ要素に意識が行きすぎて、周りが全然頭に入ってきません。
そもそも美女と野獣って「内面で惹かれ合う恋愛」が主題で必須なわけですが、今作って「共依存や他人への興味から始まる自身の救い」なんですよね。
おいおい、そんだけ使っといてそこ外すんか、と。じゃあもう全オマージュ要素いらんくない?と。実際不要だった……。
さんざ酷評していますが、この作品に星4以上をつけられている方もいて、そういう人もいるだろうなと私でも思える程には部分部分で素晴らしい点も認識しています。
ただなんというか、内容、制作、全ての点で今作は私と倫理観が合いませんでした。
細田監督、一体どうしてしまったのか……。脚本も絶対であるなら、せめてファンタジーをやって欲しいという気持ちでいっぱいです。
※オマージュ部分すごかった!って意見も見かけます。この点に関してそういう方への「そんなレベルじゃ無いでしょお!」的な批判はあまりなく、あぁ、価値観倫理観のが自分とは別軸だったんだな。って感じです。
内容が軽くて薄い
薄い。内容が薄すぎてびっくりしました。映像もキャラも歌も良い感じなのに、ここまで駄作なのは凄いです。高級食材を使っても料理人が駄目だと全て駄目になりますね…
キャラクターの中身が主人公以外薄くて、説明不足が否めません。主人公の恋愛の相手役が竜と思いきや別にいるし、登場人物たちがとっちらかってしまってもったいない。一途に1人を追いかけて助ける純愛が観たかったのに。予告と違う。
また、それまでのエピソードでほぼ触れられて来なかったキャラクターたちがいきなり集合して一致団結するんですが、正直そのノリについていけず…置いてきぼり感は否めませんでした。
最後、竜のお父さんがなぜあんなに怯えたのか謎すぎます。児童虐待って何の力もない主人公が会いに行ったくらいじゃ解決しません。私自身児童虐待の当事者です。ただの引き延ばし、自己満足としか思えず…ご都合主義な感じが否めませんでした。
好評価つけてる人は何を基準に好評価にしているのか理解に苦しみます。
映像美良し。内容もう少し…
話題作なので早速観に。
面白い、面白いんだけど、、
最初の盛り上がりに比べてラストの伏線回収がイマイチだなぁと。
最後どうなったの!?が中途半端
美女と野獣へのオマージュの割に、しのぶくんとも良い感じで、なんなんだろ?
世界中と繋がっているのに、運命的に出会った2人がたまたま日本人同士とかある??
歌の盛り上がりでみんなの心が一つになったところは泣けてきた。
合唱サークルのお母さん達や、友達のアバターもかわいかったし、すずを応援するところも良かった。
最も納得いかないのが、「大田区と川崎市の境目」というだけで、なんで出会えるの!?と納得いかず…。
しかもあんなどこにでもあるタワマンでが窓から見えただけで、なんて多摩川駅にいけちゃうのー?
あと、今すぐいかないと殺される勢いだったのに、夜行バスと新幹線で、一体何時間後に到着??
そして具体的にどうやって虐待を解決したのか一ミリも説明なし。
あれだけ、「助けるって口だけの奴らばかり」と、虐待を止めることの難しさを語ってたのにー。
あとどうでも良い細部では、あんな手すりのない橋を毎日通学してて、たまに転んだりして、危なくないのかしら?
全体的に映像と音楽が綺麗で良かったです
ラストの伏線回収がもう少し…
セリフに込められたストーリー展開が良かった。
この映画を見て初めてレビュー投稿します。
映像、歌、脚本、どれも非常に満足度の高い映画でした。
サントラも待ち遠しいです。
私は2回観に行って
セリフの中から読み取れる内容の多さに凄く興味が惹かれました。
セリフから前後の経緯を読み取ったり考察していた方は
ストーリーを楽しめ、結末もそこまでモヤっとしていないのではないでしょうか。
批判レビューの中で多かったストーリー内容の疑問について、
個人的な考察も含めていますがこういう事を伝えたかったのではないか、
そんな内容を記載しました。もう一度考察を兼ねて観に行きませんか。
・竜が嫌われいた理由がわからなかった。
アカウントを使用した格闘試合で(勝敗がついても)アカウント使用不可に
なるまで攻撃することから嫌われていました。
・竜がコンサート会場(球場)に来たのは何故
ベルの曲が好きで聞きに来ようとしていた。
自警団に絡まれても強行突破で入ってきたのではないでしょうか。
(ジャスティスの竜の炙り出し作成後、ベルがユーザーに
囲まれていた際の「ベルが歌えば竜が来る、前もそうだった」ぽいセリフから)
(鈴に対して、「大好きだよ」と伝えていたことから)
・竜と自警団がコンサート会場で戦いだしたのは何故
ジャスティスがコンサートに来た格闘試合で悪評が上がっていた竜を
悪として周囲に知らしめ、公式からは警察組織が不要といわれた自警団を
ユーザーの力を借りて正当化しようとしていたからではないでしょうか。
・忍の発言は無責任ではないか。
鈴が兄弟を助けたい、だが兄弟からはベルと認識されておらず、
他の助けようとした大人や若しくは面白がって視聴していた連中と同様と思われていた。
"鈴が鈴の母親と同じように他人(兄弟)を本気で助けようとしている"なら、
Uzの世界で「連絡を取った時のカメラで顔を見せた鈴」として歌うことで
信じて貰うしかなかったと思ったからではないでしょうか。
配信を切断し、竜のアカウントにはSNSや身元の紐づけがされてなかったこと、
Uzの世界でも居場所が分からなく、連絡が取れない状況でありましたし。
・なぜ合唱隊の大人(2人)は東京に鈴を1人で行かせたか
鈴本人の意思で押し通したようなセリフが送り出した合唱隊の大人からありました。
・DV親父はなぜ怯えたのかわからなかった。
兄弟の父親は城に放火して竜を炙り出していた最中で、竜を応援する配信中に
在宅で仕事中とセリフがあった為、ジャスティスであったとのではないでしょうか。
Uz上でアンベイルした鈴を目の当たりにし、ベル本人が来たとなればそりゃ
Uzの有名人でありますし、今後の事考えても怯えると思います。
ベルへの尋問シーンでアンベイルしようとしていた姿と兄弟を守ろうとした鈴を
殴ろうとしていた姿が鏡写しであったことからも示唆しているのではないでしょうか。
・兄弟が父親に立ち向かい救われたのかわからない結末だった。
高知に戻った時に「鈴が2人(兄弟)を守る姿をみた」と忍が言っていました。
それまで兄弟を守る姿を忍は見ていなかったので、高知に戻るまでの数時間に
拡散された動画、東京に行く前の通報、兄弟の証言で救われたんじゃないでしょうか。
ヒロは生配信の録画を取っていましたし、鈴が東京に行って戻ってくるまでの間に
できることとして虐待していた事実を拡散していたと思います。
ストーリーが残念すぎる
映像だけならとても良かったです。
自分は映画はストーリーに重きを置くタイプなので、最低評価です。
理解に苦しむ点
・すずの母親が他人の子供を命がけで救出。助けに行くなら行くで、もう一つライフジャケット持ってなかったのか?危険なことがわかってるにも関わらず準備が悪すぎるのでは…。
・なぜ父と不仲なのか?母親が亡くなった悲しみからなのか?(これが理解できないのは自分の経験値が少なく理解できないだけか)
・突然ライブに乱入してくる竜。まず、ライブ会場どんなセキュリティしてんだよ?ライブ観客を気にせずいきなり戦闘開始。アザもマントの柄にしか見えず、説明がないとわからない。
・主人公以外のキャラが薄すぎる。いる意味なし。
・途中からいきなり美女と野獣感。なぜ嫌われ者の竜が立派な城に住めているのか?説明不足すぎる。
・竜の正体…みなさん書かれてますが、誰やねん。伏線が薄すぎるし、ライブに乱入してきたりとハッキングが得意なのかと思えばそうでもなさそう。
正体が分かり助けに行く主人公…こんな大問題、普通の感覚の人間であれば大人がついていくはずなのに誰もついていかない(笑)まず、正体を知ろうと思う動機も理解できない。
助けに行って、タイミングよく土砂降りの中外にいるこども。
虐待オヤジも他人の子のことは殴れないらしいが、それで改心したのか?そんなわけないだろと言いたい。ハッピーエンドだとは思えない。
・そもそもUの謳い文句、現実はやり直せないけどUならやり直せる とゆうキャッチコピーもグッと来ない。
結論。起承転結もクソもない。色々な要素を盛り込みすぎて見てる側が迷子になる。
初めから終わりまで共感できることがなく、問題も何も解決してないように感じました。
本当に残念です。ツッコミ出したらキリがありませんが、引っ掛かる点が多すぎて話に入り込めませんでした。もっと設定を練って欲しかったです。
次に期待しますね…!
絵は綺麗、歌もよいがオチが・・・
CG技術の向上によって、アバター世界の表現が増えている
サマーウォーズより進化している点として
主人公のアバターデザインが人型になり演技、演出がよくなっている。
ディズニーのように目が大きく表現されて感情が分かりやすいる工夫をしている。
現実の問題を解決するために非現実世界で冒険することはわかりやすかった。
しかし、現実のオチは話のスジに無理があった。
途中までは美女と野獣のストーリラインをなぞっている。
ディズニーでは主人公の少女が父を救うため勇気をだして野獣とコミュニケーションをとっていた。
野獣と共感するためにアバターで武装してることを書くのかと思ったが、
現実では武装がなくても動かなくてはならない問題があることに展開になった。
現実のほうでは、周りの幼馴染や大人がいまいち物語の中に入っていると感じなかった。
出番カットしすぎたか?
CG映像は総じて綺麗だし、最後のオチ以外は楽しめました。
ミニマルな世界の自己再生のはなし
先日、みんな大好き(僕も好き)『サマーウォーズ』が金曜ロードショーで公開されてて、久々に視聴しました。ババアのコネと数学の才能とおばあちゃん譲りの花札で世界を救う映画で一番ドラマとして心に残ったのは侘助おじさんの葛藤でした。愛に飢えた少年のまま成長したラブマシーンa.k.a侘助は『サマーウォーズ』では誰に手を差し伸べられるわけでもなく、彼自身の歩み寄りで家族という集団に取り込まれていきました。
そこから12年。改めてインターネットの世界を描いた本作では、世界の存亡など関係なく、コミュニケーションを巡るミニマルな物語に終始していたのがよかったです。
主人公すずは幼い頃に母を亡くしたトラウマから歌うことができず自分の殻に閉じこもっている少女。作品全体を通してすずの視点で物語は進んでいきます。そこではお父さんとの不全な会話や、親友との気の置けない会話、ネットリンチ、「応援する」、嫉妬する/嫉妬される、「好き」、根拠のない憶測・・・などなど、様々なコミュニケーションが図られます。ここの肝は出てくる多くのキャラクターが描き込みが足りない、「他者」として現出することにあると考えます。私のことを気にかけるイケメン幼馴染、タイミングのいい相談を持ちかけてくる美人ブラスバンドリーダー、素っ気ない会話をやり取りする父親、彼ら彼女らはその裏で何を考えていたのかは想像や憶測に頼ることになり、物語が進むにつれてそれらは次第に明かされます。現実の人間関係と同じく他者というのは理解するのが難しいです。それは翻って、周りに心を閉ざすすずも周囲の人から見たら理解しづらい他者だと容易に想像がつきます。この周囲の人たちとの繋がりを横軸に、「自分を見捨てて」他者を助けにいった母との葛藤が縦軸として存在し、その延長としての竜への関心が物語を引っ張ります。
クライマックスのライブシーン、これまで他者の心配に対して「何でもない」と心を開かなかった少女は信頼を勝ち取るため竜に対して、そのものズバリな自己開示を以って応えます。同時にここは(歌うという)コミュニケーションをネットでしか行えなかった彼女が、現実の世界でのコミュニケーションに向かい合うというシーンでもあり、大変エモーションを刺激します。(但し、それを誘導するしのぶくんの強引さには抵抗を感じます。責任とれんのかテメエ。)
ここからは覚醒したすずぼんのコミュニケーション攻撃のつるべうち。まずはお父ちゃんとしっかり向かい合います。(個人的にここが一番催涙効果高かった)そして幼い竜の兄弟と雨の中道路でばったり遭遇し、石黒賢と対決します。ここではっきり石黒賢を見つめるすずの瞳を見ていると、中盤ジャスティンとの対話の中で言っていた「あなたは人を抑えつけようとしているだけ(うろ覚え)」というセリフが思い起こされます。強くなったね、すず。
ここで雨に打たれている兄弟は親からの愛を十分に享受できなかったラブマシーン2号3号であり、社会からこぼれ落ちそうな彼らを主体的に拾い上げようとする本作は『サマーウォーズ』から更に進んだアンサーと言えよう。
言及するまでもないかもしれないが、主演中村佳穂の圧倒的なパフォーマンスは素晴らしいの一言二言。冴えない陰キャがネットから現実へ向き合うミニマルな話に華と説得力を添えている。また、ネットと現実のコミュニケーションがシームレスに共存した世界というのも現代的であると思う。
大変好意的に書いたが粗を探せばゴマンと出てくる作品でもある。言及したい部分としては高知からの旅路を女性ひとりで行かせる危険性、虐待された少年に「これからは僕も戦うよ」と言わせ、大人たちは何かするわけでもない描写。
前者はお父さんに車で送って欲しかった。「車で送って行こうか?」と語りかけた前半のセリフは伏線になるし、そのまま良い父/悪い父の対比として描くこともできる。「ただいま」「夕飯どうする」に繋げたかった気持ちもわからんではないが。
後者の描写の問題点は「助ける助ける助ける」と言って助けてくれなかった「大人たち」は結局何もせず、すずの愛(母性とも言い換えられる)を以って立ち直った子どもが自分でなんとかしていく自己責任に落とし込んでしまうことにあると思います。既存の社会制度によるアプローチをきちんと描いて欲しかった。
最後にUの世界の描き込みについて。ビジュアルは素晴らしいんだけど、恐ろしく整合性のないSNSで都度ツッコミを入れたくなった。まあこの世界観には細田監督もそんなに興味ないんだろうなあ。あくまで舞台装置であって、そこから匿名のネットリンチ、衆愚性、新しいコミュニケーションを描きたかったのだと想像。CGと動き回るカメラのネット空間と手書きでフィックスのカメラの現実社会の描き分けは好き。
途中で帰るか本気で悩んだ
見終わったあと近くの席から「これってサマーウォーズの監督だよね?」という声が聞こえた。
いやほんとに確かめたくなる気持ちがよくわかる。
とにかく内容が薄くて、ツッコミどころが多い。
全然主人公に共感できない、話に没入できない。
いらいらしたので細かく突っ込みたいと思います。
仮想現実で歌ってみたら人気出た。どうしよう。まあここまではわかりました。
その後、親友との会話で「お金は全部チャリティーに寄付するから安心して♪」というのがありましたが、まずここがリアルじゃない。
お金がたくさん入るっていう過程を描けず。
このセリフ一言で面倒を片付けた感があってここら辺から不穏な空気が自分の中で漂ってきました。「安心して♪」イラッときました。
ネットの声を読み上げる演出もダサすぎます。(ニュースかよ
その後主人公のLIVE中、竜が登場。なぜかみんなから嫌われていて、自警団に追われてます。
まずこの嫌われてる理由もよくわかりませんでした。
強いから恐れられてるし、嫌われてるのかと思ったらそんなに強くないし、キャラがブレブレ。
戦闘シーンも普通で特に「竜が残虐な戦い方をしてる」と思わせるようなシーンもなく。ただモブのセリフで説明してます。
なにも描いてないのに、モブがあいつは危険だ!と終始言っていて全く意味がわかりませんでした。
痣もマントに付いてるしなんか説得力がないんですよね。
その後なぜか主人公が竜の正体を探ろうとし始めます。(ただのネトスト)
好きな同級生もいるし、竜もいるしで主人公の動機というか熱が分散してて非常に見づらいし共感しづらいんですよね。
仮想現実世界に入ったと思ったら、「城を探してるの」と言ってただけで、いとも簡単に竜の棲家を見つけてしまうのも意味がわかりませんでした。
(世界中の人や自警団?が探してる危険人物じゃなかった?)
まあ当然「出て行け!」となるんですが、その後急に美女と野獣ダンスをし始めてなんだこれは…となりました。
もうここで本気で帰ろうかと思いました。
その後もツッコミ所しかなく
・無責任に主人公へ顔出ししろ!という幼馴染。
・竜をDVから救う!と言って飛び出す主人公に誰も付いて行かない友人達。
・危険なDV男がいる所に主人公を一人で行かせるコーラスのババア達。車で送ってるからもしやと思ったらあんたらもか、大人である意味はなんだ?
・危険なところに1人向かう娘に親切な子だね。がんばれ👍的なことをLINEで言うだけの親父。
・街で待ち合わせしてたかのように、ばっちり会う主人公と竜。もうここまでご都合展開だと興醒めもいいとこ。
・奇声を上げ続ける竜のオヤジ。(ガキ使のハイテンションベストテン?) 自宅の前で少女殴ろうとするし…
全体的に人物がリアルじゃないんですよ。キャラクターがキャラ的。人物ではなくて物語の部品として存在してるだけ。
・顔に傷が付いた娘を見て一言、晩飯どうする?
いや親父はなぜそんな落ち着いているんだ。冷たすぎない?
・その後ろでおかえり〜!!とか言ってる同級生とコーラスのババア達。白々しい。
ここまできたかと思って笑いました。感動の押し売りです。
結果途中で帰ってれば良かったです。本当にガッカリを通り越して心配になるレベルの出来でした。
演出が良いだけに残念
ぼんやりとした作品だった。
ミスリードを誘ったわりに、中盤でちらりと見せたぽっと出の少年が竜の正体だと知らされる。
そのため本来そこを担うべき中心人物の一人である幼馴染の少年に弱い役が与えられ、正直こいついるかな? と、疑問に思った。
主人公が歌姫であるためいっぱい歌う。そこがこの作品の持ち味だし然るべきなのだが、いかんせん尺を取られる。
散りばめられた登場人物のいくらかは残った短い尺に満足することが出来ておらず、映画を見て三時間しか経っていないのに思い返しにくいキャラが多い。それにパッと浮かんだアイディアに大した肉付けをせず、突貫工事的で見え透いた継ぎはぎもいくつか目についた。
梯子を外すなら最後までやりきるべきで、消化不良では満足できない。時には思い切って大事なところも削る決断をして欲しい。
この作品を手放しでほめることは出来ない。
とはいえ、演出はさすがの一言でそこはお金を払ってみる価値はあると思う。
細田ファンの一人として次回作に期待する。
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