竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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絵が美しい、楽曲が素敵、それだけでおなかいっぱい
レビューを見たら、思ったほど評価が高くないのでびっくりしています。
上演数日は熱心なファンが見るので高めの評価になる傾向があると思うのですが、4を超えていないのでショックです。
緻密で精彩な背景は実写や写真以上の質感で新海さんとは違う意味でリアルを超えていますし、歌もテーマをそのまま歌い上げていて、流れるようなメロディーラインと相まって感極まるシーンが何度もありました。もう、満腹です。
色々なテーマを欲張って取り上げているのに明確な解決策の提示に至っていないし、説明不足で想像するしかない設定も沢山あるけれど、それを差引しても秀作だと思います。
これからの世界を作る若者へ、バーチャルもリアルも、こうあって欲しいと思う姿を提示した監督なりのエールなんだと思いました。
まだ見ていないかた、まよっているかたは、是非、一見してください。それだけの価値はあります。
感情移入が出来なさすぎる。
何度上映中、席を立って帰ろうと思ったか…
それほど、つまらない映画だった。
まず主人公に全く感情移入が出来ない。
昔は明るかったが、母親が事故で亡くなってから塞ぎ込んでしまって、好きな歌も歌えなくなってしまった、というありふれた設定の主人公。
それが仮想世界の方では歌える為、そこで人気者になってー、、、的な展開。
別にそれだけならいいんだけど、ただね、行き過ぎた陰キャは酷くイラつくし、声優の大根演技も合わさってムカムカする…
ひどいのはそれだけじゃない。
ストーリー展開がめちゃくちゃ過ぎて、え、何でそうなったん??なんでそういう反応なん??いきなり過ぎない??ってなるんよなー
なんにせよ、ひでー映画。
時間と金の無駄だった。
語りすぎないところは好き
図らずも、幼い頃に母親を亡くした少女の音楽を通した成長譚、という映画を2本続けて観ることに。(2週前に観たのは「いとみち」)
肌触りはまったく異なる2本の映画だが、描いているテーマは驚くほど似ている。
まあ好みということなら、「いとみち」の方が圧倒的に好きだけど、この映画も悪くなかった。
共に説明過多を極力控え、さりげないシーンや観客の人生経験で補え、と言わんばかりの演出は好きなのだけど、細田さんは細かなシーンの連続性や世界観の説明は端折って映像美で押し切ろうとする傾向があるので、そこのところはもう少し丁寧に描いてくれれば、とは思う。
ただ、この映画で一番好きなシークエンスは、最初は腹黒少女なのか?と思わせたルカが実は性格美少女で、そのルカと鈴の会話からカミシンが絡んでくる駅のシーンで、このあたりのコミカルだがそれぞれのキャラが伝わる演出はいつもながら上手い、と思う。
細田さん、SFやファンタジーを排した世界観で1本創ってみたら、すごく良いものになりそうな気がする。
鈴(中村佳穂)の歌はさすが。
さすがなのだが、これだけ曲数が多いと、まったく違う曲調の曲も聴いてみたかった。
また、「美女と野獣」をやりたかったのは良いとしても、ちょっとやり過ぎでは?
ベルのキャラクターデザインをディズニーのクリエイターが手掛けているので、ベルの造形がディズニーっぽくなっているのがよけいにやり過ぎ感を増している。
まあ、いろいろ文句を付けたくなるのもいつもの細田さんなら、それでも伝わるモノはちゃんと伝わるのも細田さんの映画、というわけで、なんだかんだ言っても「良い映画だった」という結論なのです(^-^*)
音楽、歌、映像
間違いなく音楽、歌、映像は一級品です。
特に中村佳穂さんの歌はほんと素晴らしく、ただ圧倒されますし、Uのビジュアルもどんだけ時間かけたんだろうという出来です。
ストーリーについて世間では厳しい評価の方が多いようですが、自分はそんなに低くありません。
確かにツッコミどこは多々ありますが、テンポは全体的にいいと思います。説明不足や唐突感で違和感を感じることはありますが音楽、歌、映像の力で粗が一定カバーされるというか・・・。
まあ、時をかける少女やサマーウォーズレベルであるにこした事はないんですが、それと比較するのは酷というもの。それにこの映画の雰囲気は嫌いじゃないんですよね。
とにかくそれぐらい音楽、歌、映像の力があるというか、特に中村佳穂さんの歌はインパクトがありました。
それを聞きに行くだけでも映画館に行く価値があると思います。このへんの価値感によってこの映画の評価は大きく変わると思います。
この映画はミュージカル映画とまではいきませんが、そういったジャンルが好きな方とかは特にささる映画ではないかと思います。
いずれにしろ行って損する映画ではないと自分は思います。
なお、この映画は音響にこだわった、設備が整った映画館で観たほうがいいですよ。
歌を存分に楽しめます。
とにかく美しい
神経質な人は乗れない
息をのむアニメーションと陳腐なストーリー
アニメーションは素晴らしい。仮想世界〈U〉の映像は息をのむくらいの圧倒的な美しさ。ベルが竜を助けるために歌うラスト近くのシーンでは、数十万と集まったアバターのハートが一つ一つ光り、画面を覆い尽くす。そこにベルの透明な歌声が響くから涙がこぼれそうになる。
ここからは、不満な点というか悪口になります。😹
今さら仮想空間? 古くは『マトリックス』ちょっと前では『レディ・プレイヤー1』で映像化されているけれども新味出せるのかな? その危惧通りどこかで見聞きしたような設定を寄せ集めた世界観。50億のアカウントとは恐れ入ります。
イケてる幼なじみと内気な少女。定番というか陳腐すぎない? それにソバカスって『キャンディ・キャンディ』の残像が監督の頭にこびりついているのかな?
音と映像を中心に90分くらいにまとめれば、印象が違うと思う。というか、歌と映像はそのままで、もっといいシナリオで見てみたいな。
様々なアニメのオマージュと社会テーマに溢れた細田作品の一つの集大成
すでにネットの世界は仮想現実ではなくもう一つの現実世界となってしまった。
現実では自分を偽って過ごしているがネットの中ではありのままの自分になれる。リアルな感情が溢れているのは実はネット上でそのような世界で生きている現在はとても息苦しい。しかし細田監督はそこを肯定的に描いている。
主人公は幼い頃に最大のトラウマを抱えてしまう。ここでどれだけ自分に感情を投影できるかがこの映画を見る上での鍵となる。つらい思いをした事がある人。人との付き合いが得意でない人。感受性が強い人。様々な経験を積んだ人ほど響く映画ではないだろうか。そういう意味ではおおかみこどもが根っこの部分は一番近いのではないかと思う。社会問題を作品に込めるのはアニメ制作者としては真っ当な事。それを少々欲張りであるが音楽と恋愛、母性愛とバトルシーンとエンターテインメント満載で万人受けもしうる内容にまとめてきた手腕は正に監督の経験値の集大成だと思う。
人が他人の生命の危機に直面したときにどのような行動をとるべきか。本当の勇気とは何か。なぜ最後は一人でないといけないのか色々と考えさせられる。
画質は見事でした
今までの細田守作品で一番好き
単純に楽しめました。
護りたい
主題歌が言い逃れの余地のないパクリ。音楽を売りにした映画でこれはない。
久しぶりに細田作品で満足しました。
ミュージカルとしてなら観れる
ツッコミどころが多すぎて途中から観るのが辛くなりました。映像と歌は綺麗でしたが内容の薄さが足を引っ張っているように感じました。
・声優の演技が下手、主要人物の多くが棒読みで感情移入しづらかった。
・セリフ詰め込みすぎて間髪入れずにどんどんキャラが喋る、台本読んでる感がすごい
・すずの竜に対する興味が強すぎる。自分と境遇が似ているから?にしても過干渉すぎでは?
・眼鏡っ娘、竜をアンベイルするのに必死だったはずが、いつの間にか竜の支援側に回っているのは何故?
・5人のおばさん達いる?
・ゲーム運営は何故竜のような悪質ユーザーを放置している?
・運営がユーザーにアンベイル機能付けるのは何故?ゲーム内の秩序はジャスティンに全任せで顔晒して社会的にバッシング受けさせればOK?
・50億人に顔晒してまで竜に会いたかった動機って何?幼なじみ君も無茶ぶりすぎる。
・竜の中の人の場所特定が強引すぎる。都合良すぎて更に冷めた。
ご都合主義が許せる人は楽しめるかもしれませんが私は耐えられませんでした。なんなら歌以外は音声無しの方が楽しめたんじゃないかと思うぐらいです。映画としてじゃなく、ミュージカルとして観るなら楽しめると思います。
中村佳穂さんが凄かった。の一言。
音大生(20)女です。細田監督の作品は、高木正勝さん(時をかける少女、おおかみこどもの雨と雪、バケモノの子)が作曲されるBGMがとても好きです。またサマーウォーズは元々好きな松本さんが作曲されるという事で、サマーウォーズの世界観に大正解で好みドンピシャでした。と言うように私はいつも内容云々よりもBGMに気持ちが映画の内容に乗れるか乗れないかで、好みがかなり別れるタイプです。そういう意味で、今回はUの世界での歌姫を主役にしていることもあり、曲と歌にいつも以上にこだわりが見えて素晴らしかった。曲だけで言ったら、今までの細田監督作品の中でダントツで1番好きでした。そして今回何よりも凄かったのは、主演のすず兼Bell役を務めた中村佳穂さんの圧倒的歌唱力。見事、圧巻としか言いようがありませんでした。所々ん?となってしまう内容がありつつも、その気持ちを吹き飛ばすほどの威力と勢いをもった素晴らしい歌でした。色気がありながらも力強く魅力的な声質。キーが上がれば上がるほど透き通る高音の響き。声質のみでの表情の変化の抑揚のつけ方。どの点をとっても、まさに歌姫。この役は、映画を見たあとでは彼女以外考えられないです。特にメインテーマである「U」は曲調が特徴的でありながらも、彼女の声の振れ幅を最大限生かせる曲で、冒頭から鳥肌が立ちました。さすがメリパラでした。音楽の力は凄いと改めて感じさせられる映画でした。また、サマーウォーズの時よりも更にパワーアップして帰ってきた、Uの世界のCG作画にも感動しました。緻密に造り込まれ、美しくもCGという世界をよりリアルに感じさせてくれる作画は映画館の大画面で必見です。声優陣も豪華な俳優さん方で固められていましたが、さすが皆さん実力派という感じで、違和感なく感情移入出来ました。幾田りらちゃんもとっても上手でした。さすが声を使って自分を表現するお仕事をいつもされているだけあって、素敵な声のお芝居でした。
ストーリーに関しては、細田監督がとても「美女と野獣」をリスペクトしているんだろうなということが、竜の部屋や竜のとBellが踊るシーンなど細かい作画で伝わってきました。しかしこれだけガツンと「美女と野獣」を入れ込んでくるとは思っていなかったので、予想外でもう少しでオリジナリティがあってもいいのでは?と思いました。全体としてはあまり変わり映えしない流れで、ストーリーに感動するということはありませんでしたが、もはや内容の二番煎じ感はあんまり気にならないなと思ってしまう程、中村佳穂さんが凄かった。の一言です。中村佳穂さんの歌声に涙が止まりませんでした。心震えました。ストーリーにあまり独自性や刺激がないからこそ、細田監督が造りあげる映像美と中村佳穂さんの圧倒的歌声がメインの映画であると思いましたので、ぜひとも映画館の大画面で高音質、大音量でまた見たいと思える映画でした。細田監督作品の中では個人的に好きな作品でした。
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