竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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エンタメ映画を超克した細田作品
『竜とそばかすの姫』は社会性とエンタメ性を両立させた、
細田作品の新しい金字塔です。
前作『ミライの未来』は細田監督の「描きたいもの」を描いている印象こそあれ、
個人的にも、そして世間的にも、エンタメ性がイマイチ…
という評価を受けていた側面があります。
前作の反省を生かすべく、今作『竜とそばかすの姫』は意識的に
エンタメとしての映画、を発信してきたように感じました。
世界中の人が集う仮想空間、主人公が住む田舎の風景。
そのギャップを全面に打ち出した本作の予告は、観るものに
『サマーウォーズ』の存在を否応なく意識させるものでした。
エンタメの傑作『サマーウィーズ』という下地を明示的に使用することで、
「原点回帰」を印象付ける狙いがあるようで。
今回はオチでどういうこと?ってならないよ、だから
安心して観に来ていいよ、というメッセージにも感じていたのです。
そんな見立てをしていたからこそ、私は大いに裏切られることになりました。
細田監督は、エンタメへの回帰を果たしながら、それでいてエンタメを超克した作品を
作り上げてきました。
それが社会性との両立です。
本作は物語の大きなファクターにある「深刻な社会問題」を据えています。
これは細田監督作品にとって、著しい転換と言って差し支えないでしょう。
というのも、批判を承知で申し上げますと、
今までの細田作品では作品の「社会性」はそこまで強く
意識して描写されてこなかった側面があると思うのです。
正確に言えば、社会性を作品内に織り込んでいく手法を確立できていない、
という感じがしていました。
象徴的なのが、『バケモノの子』における役所や、本来の父の描写。
行政も家庭も(そして社会も)作品内では大した障壁として描写されません。
バケモノの世界で育った蓮が、長らく離れていた人間界に戻ってくる上での
困難はほとんど描写されず(文字の読解くらい?)
拍子抜けするほど簡単に、現代日本社会に適応し、周りもそれを受容した。
そこに日本が抱える社会的包摂の問題、周縁化された個人の直面する現実を
描く選択をしなかったことは、ご都合主義的だと感じる向きもありました。
私自身、エンタメを追求する細田作品には「社会」の描写に苦心しているように
感じてたのは確かです。
だからこそ、本作で細田監督が真正面から社会問題を描いたことには
大きな変化を感じました。
そして何より称賛したいのが、本作が
エンタメ映画としてもしっかり成立しているというところです。
誰一人、脚本に殺されることがなかった。
ちゃんと面白いです。
社会問題を扱っておきながら、説教臭さを感じさせない、
それどころか爽やかさを感じさせるラスト。
交流を深めた学生たちとそれを見守る地域の方々の大団円。
月並みな表現ですが感動しました。
補足:
前作『ミライの未来』はそう言った意味で、社会問題:子育ての問題と向き合おうと葛藤した(結果、エンタメ性が犠牲になってしまった)過渡期的な作品として今後は位置づけられていくことになるかもしれませんね。
前作からの反動で、エンタメ一辺倒の仕上がりとならないところに凄みがあります。
ただ、予告から『サマーウォーズ』的なエンタメ映画を期待して観に行った方は
その社会性の強さに意表を突かれる作品かもしれません。
友人がこの映画に対して一言「意外と重すぎる」と評していたのが印象的でした。
興行的な成功を見込んでストレスの少ない娯楽を提供する、
という選択肢もあり得たでしょうが、そこで単純に観客に迎合しなかったところに
細田監督の真価を見出すことが出来ると思います。
そんなに悪くないと思うなぁ
正直、待ちに待った「竜とそばかすの姫」だったが公開初日に見る事は出来ず5日目に鑑賞。前日にチケットを買いに行ったら既にパンフレットは売り切れだったので見た人には好評だったのかも?と思いながらネットのレビューを見ると大半は酷評であまり期待しないで観ることに、最初は話の展開も早くて良い感じに思えたけど途中からミュージックビデオ?を見せられてる気分に、主人公すずに都合良く話が進んで行き、人間関係の気持ちの部分で感動とかゾワッと出来なかったのが残念。サマーウォーズ信者なので同じような設定だと期待していたら裏切られた感じになるかもね。ま、映像はそこそこ綺麗だし、細田守監督って鯨が好きなんだなぁと思う作品だった。
アニメオタク達の声に耳を貸す必要はない
なんだかサマーウォーズとか好きで、そんな期待していって失望している話が多いので、あえて。
作品としての完成度は完全に上がってます。
逆にサマーウォーズの頃の細田作品はアニメ好きな人が観るんだなとしか思わなかった。
勿論ストーリーやら仕組みやら、相変わらずなんでそうなるのかと言うツッコミどころは多数あるけど、作品としてはダントツで良い仕上がりになってます。
これから観る方々、変な先入観なしに是非楽しんでください。素晴らしい作品です。
満足できないからとらわれる
細田守が美女と野獣を作ったらこうなるのね、という感じ。
今までの細田守作品とともにディズニーも感じられます。
相変わらず作品から夏を感じる。
生粋のケモナーで鯨が好きで田舎の風景がすてきです。
とりあえず冒頭3分のためにIMAXで観てきました。本当に良かった。手放しに褒め倒す程。
作中の歌は全てすてきです。
流れてくるエンドロールを見ながら
原作を買わなきゃ!って思わされる不足感。
帰りの電車でKindle開きました。
曲が良かったんだけど曲を入れれば入れるほど尺を奪われてストーリーが駆け足になってしまうような難しさを感じてしまった。
とりあえず今からパンフレット読んで、小説読んでこの不足を補います。
全部を理解したら絶対いい作品って言える要素はあると思ってる!
とにかく新しい作品を作ってくれてありがとうございます
映画館に観に行けて幸せです
守監督、復活オメデトウ!!
前作が余りにもヒドク、途中で退席した派です。
そのため、今作も出だしからヒヤヒヤしながら観ました。ホント、今回コケたら次は無いっていう感じですから(監督自身が認識しているかは微妙ですが)。
途中、話の進展がスローで、眠くなりそうな所は有りましたが、後半の盛り上がりで、つい涙してしまいました。
音楽、画面デザイン、すごく良かったです。
守監督、復活オメデトウ
今回はマジメに作ったネ!!
ツッコミどころが多い気がする
予告や宣伝を見ていてこれ絶対面白いじゃん!!と思ったのですが話が面白くなかったです。
歌と映像はよかったです!(あとイクラちゃんが上手かった)
ただ話が微妙、というかなんか違うな、という感じでした。
ツッコミどころ、引っ掛かるところが多かった気がします。
具体的に自分が引っかかったところは
・メガネの友達がベルをプロデュースしてバズったみたいなくだり、いつの間に服とかプロデュースしてたの!?
・竜の城とか見た目とかダンスとかAIの召使いとか全部美女と野獣のまんまじゃん(笑)
・ベルから落ちた花びら?を拾ってヒーローがニヤリとしたシーンがあったと思うのですが、それ何に使ったの
・駅で告白し合うシーン見たいなやつちょっと間延びしすぎじゃない?
・竜の中身が主人公たちと全く関係ない兄弟だったのがうーんって感じ
などこんなところです!自分が話をちゃんと理解できてないだけだったらすみません笑
あと全体的に登場人物が多くて話も複雑になっていて、こんがらがってる気がしました。
サマーウォーズのようなわかりやすいやつを想像してたので違うな〜と思ってしまったかもしれないです。
未来のミライよりは面白いっていうコメントが多くあったのでいつか未来のミライも見てみたいと思います!
まるでディズニー映画を見てるようでした。
ストーリー性はともかくとして,映像と音楽には目を見張るものがありました。
ベルの歌,最高に美しかったし,映像美も素敵でした…
コンサートを聞きにきたような素敵な2時間でした。
アイマックスで見ましたが,音楽と映像が主なのでとても満足。
ストーリー的には少しおや?と思う部分はありますが,ミュージカル的な感覚で観に行けばめちゃくちゃいい作品だと思います。
18 架空世界と現実世界
細田監督作品なので、楽しみに観させて頂きました。
今回は、架空世界での出来事が、現実世界での
彼女の葛藤や悩み、トラウマを乗り越えて行く
作品でした。ミュージカル映画🎞感がとっても感じ
ました。すごい歌声に引き込まれる作品でした。
面白い作品ありがとうございました😊
現実だけじゃ生きていけない。
人って現実だけじゃ生きていけないんだなあと実感。
力まないで制作できているようで観てる方も楽に観れて良かったなあと。
スタジオ地図が本当に表現したいことを元に制作したものを観てみたい!
どのくらい観てくれるかとか度外視したものを。
やっぱり私たち合わないのかも・・・
Bellの最初の歌がクライマックス。
それ以降の展開がまー入ってこない、テンポも悪い。
すごい薄っぺらいものを壮大に見せられている感。
インターネット世界×「美女と野獣」とか言われているが、
何故Bellが竜に対してあのような感情を持ったとかもよくわからないし、
下手なストーリーを無理矢理こじつけるくらいなら、「U」でのライブをずっと流してもらった方がよかった。
ひとことで言うと合わない。
#歌と映像美はオススメ
歌、音楽、映像美は素晴らしく映画館で観てよかったと思った反面それ以外のストーリーのコマ割や感情部分はちょっと雑かな?って感じてしまった。
現代版「美女と野獣」モチーフは当初から話題にはなっていたけれど、ほぼパクリ??
もうちょい捻れなかったのかしら・・・
自分に自信がなく過去に縛られ、今も見れていないうじうじしている主人公が前向きに強くなっていく姿はいいメッセージ性だけれども、友達を守るために長距離、住所すら不確定なうえにDV親父の元へ1人で行かせたのは私は共感出来ませんでした。
見る立場でだいぶ変わると思いますが、私はそこに引っかかりレビュー低めです笑
仮想世界が大規模なのに活かせきれてない
大規模に他人を捲き込んだわりには収束が小さい。
物語の導入から中盤までまったくキャラに感情移入できず、ストーリーも意味不明な感じ。
ネットの怖さを謳ってるのに終盤で一切影響なしとかはあり得ない。
主人公が強くなって成長する物語なのだろうが、肝心かなめの過程が描かれてない。
脚本が悪い。
細田監督、お見事です
細田守監督の作品は「バケモノの子」と「未来のミライ」のふたつを鑑賞したが、いずれも説教臭いし偽善的だという印象で、あまり高い評価は出来なかった。
ところが本作品は打って変わってニュートラルなものの見方をしている。インターネット時代というか、SNS時代というか、兎に角賛否両論がネットに飛び交う中で、そういったことを気にせず自分の世界、現実の世界をしっかり生きる。いいものはいい、駄目なものは駄目だとはっきり言う。誰も参加してくれなくても、たったひとりでも、やりたいことをやる。主人公内藤鈴の周囲は、そんな魅力あふれる人たちでいっぱいだ。安っぽい説教はどこにも出てこない。
声優陣が素晴らしい。コーラスグループのおばちゃんたちの歌がやけに上手いので、鑑賞後に確認したら、森山良子、坂本冬美、岩崎良美などの錚々たるメンバーだ。みんなアフレコの喋りも上手い。
そして主人公すずとベルの声と歌を担当した中村佳穂。当方は不勉強にしてこの女性歌手を知らなかったが、語るように歌うところやソプラノの声の伸びやかさに少し驚かされた。本作品は圧倒的な歌の巧さが要求される映画で、よくこういう人を探してきたものだと、細田監督のキャスティング能力に感心した。
ストーリーはゲームとリアル、アバターと本人という、割とありがちな組み合わせで進んでいく。主人公のトラウマと家族関係とラブストーリーを上手く融合させて、軽い感じの物語に仕立てている。ともすれば重くなりそうな設定を、コーラスグループのおばちゃんたちなどを絡めることで、サラッと流しているから、観客も辛くなく気軽に鑑賞できる。「ああ、面白かった」と思えるエンタテインメントアニメの傑作だ。細田監督、お見事です。
よほどの天才でない限り監督は脚本を兼任してはいけない
監督が脚本を兼任した「バケモノの子」、「未来のミライ」もヒドかったけれどこれも本当にひどかった。
主役の中村佳穂さんを売り出すためだけのPV。
星は圧倒的なビジュアルと〈U〉の世界観と音楽と高知の自然に。(といっても高知でなければいけない必然性もない)
物語に対しては評価のしようがありません。
何がやりたいのかまったく意味不明。
突っ込みどころについてはほかの方も書かれてるので割愛しますが、最初から最後まで何を見せたい話なのか、説明不足、描写不足でストーリーの内容も薄くテーマもみえず。展開だけは荒唐無稽な作品でした。
監督の演出家としての力量すら疑われます。
映像作家としては素晴らしいのでしょうが、作品を作り上げる監督という器ではないです。
本当に映像が良すぎてもったいない…
素晴らしい歌とストーリー
中村佳穂の圧倒的な歌唱力がなければ成立しない映画でありますが、ストーリー、映像にも完璧にやられました。クライマックスの歌のシーンでは鳥肌がたちました。
細田監督の最高傑作は『時をかける少女』と思っていますが、それと並ぶ、もしくは超えたかもしれません。
泣けた
ものすごくよかった。主演の声を、担当していらっしゃる中村佳穂さんの声がとにかく素晴らしかった。
歌声を聴いただけで涙がこんなにも出てくる方は初めてです。
強いて言うなら「サマー・ウォーズ」と繋がりがあるのならUの世界ではなくOZのままの方がよかったと思う。
現実のラインがあやふや
音楽と映像はとても良い。
いくつかの場面で「なんでそうなる?」があるけど、最終盤の1シーンはその後の話を全部ぶっ飛ばすくらいの違和感があった。 そこをスルーできれば良くできた映画だと思う
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