「仮想空間<U>は映像として面白い。でも、かんじんの主人公に共感しにくい」竜とそばかすの姫 p.f.nagaさんの映画レビュー(感想・評価)
仮想空間<U>は映像として面白い。でも、かんじんの主人公に共感しにくい
「すず」の親友の「ヒロちゃん」が狂言回しになっていて、仮想空間<U>の概要をすんなり把握はできた。コンサートを開くほどの人気者になったのも、「ヒロちゃん」が「ベル」をプロデュースしたからだと理解できた。
クジラに乗って歌うベルの映像は、雰囲気があって面白い。(「バケモノの子」は説明不足が多いと思ったが、この「竜そば」は改善されていると思う)
幼馴染で学校の人気者の「しのぶくん」が、「すず」を気にかけていること、「ルカちゃん」という人気者の女子がいる、という設定は、この映画の味わいどころだろう。
主人公「すず」が情緒不安定で、意味不明な反応をする場面が多いと思った。
また、映画の中心は「すず/ベル」が「竜」を助けたいという感情だと思うが、それに共感しにくい。コンサートを壊す事件があって、「竜」のことを気になったとしても、いきなり、家(竜の城)まで押しかけて“直撃インタビュー”するのは、自己中心的で、相手への配慮がなさすぎ。そんな人がいたら、ストーカーのようで、怖いよ!
クライマックスでは、似たような“突撃”を、現実の世界でやってしまう。ヤマ場であり、観客を感動させたい場面のはずなのに、「すず」に共感しにくい。
この“突撃”は、突っ込みどころも多く、「そんなバカな・・」と、笑ってしまった。いろいろあって、評価は3.0にした。
コメントする
