「内気な少女すずが仮想世界ではカリスマ歌姫に。謎の《竜》の正体は?」竜とそばかすの姫 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
内気な少女すずが仮想世界ではカリスマ歌姫に。謎の《竜》の正体は?
仮想世界〈U〉を舞台に、現実の痛みを乗り越える少女の成長を描く。
仮想世界では誰もが別人になれるが、17歳の内気な女子高生すずは、
現実世界では歌を無くしたカナリアだったのに、仮想世界〈U〉では、
伸び伸びと作曲の能力を発揮しての歌の才能を開花させる。
そしてそこに謎の怪物《竜》が姿を現して、すずのアバターの歌姫ベルを
攻撃するのだった。
ここでとても《竜》の正体が気になりました。
まるでディズニーアニメ『美女と野獣』的な展開。
結果・・《竜》の正体は予想外でした。
仮想世界では体力的に弱い者でも、仮想世界を混乱に陥れるほどのチカラを
発揮する事が可能だ・・・との事実。
そして仮想世界の落とし前は現実世界で決着を付ける。
となる展開でしたが、
それは実際にはどうなんだろう?
SNSの住人にはコミュケーション障害の人を多数見かけます。
《竜》がコミュ障だったら、殻に閉じこもって決して外に出て来ない・・・
出て来れない・・・じゃないかなぁ。
50億人のAS(アズ)から《竜》を見付けるのも至難の業だろうし、
まぁ映画ですから困難をクリアして現実が仮想世界を経て、
成長してハッピーエンドがもたらされて、全て丸く収まるのですが、
上手くいかないケースとか、仮想世界から落ちこぼれる一定数の不幸な例も
描いて頂くと、
より深い感興を得られたのではないでしょうか?
そしてすずちゃんを取り巻くクラスメート。
すずが心を開けば、しのぶくんだけでなくみんな素晴らしい友達ばかりで、
閉じこもってるのは本当に大損失ですね。
合唱隊のおばさん達もみんな味方です。
すずがリア充に気付いただけでも良かったですね。
それにしても、すずのお父さん。
素晴らしく忍耐強く娘を見守り、待っていましたね。
お父さんの優しい姿に感動しました。
(もっとすずちゃんはお父さんを大事にしてね)