「映像と歌だけの映画」竜とそばかすの姫 齋藤さんの映画レビュー(感想・評価)
映像と歌だけの映画
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映像と歌は凄くいいのに、それを脚本が全て駄目にしている。
多くの要素を詰め込もうとしすぎてどれも中途半端。
出てこなくても良かったキャラクターが多すぎる。
無駄なシーン、キャラクター、設定。
母親が亡くなってから父親と不和になるのはまだ分かるが、それが解消するきっかけが薄すぎて、それならなぜ今まで解消出来なかったのかが分からない。
暴力をする父親がいる家庭に乗り込もうとしていることを分かっているのに何故周りの大人はすずを一人で行かせるのか。
「僕も頑張るよ」で家庭内暴力を解決とする、脚本の薄さ、軽く見ているという本質が見えました。
竜の中身の男の子は割と初めから反抗的だったのに家庭内暴力は解決されなかった。
それなのに、頑張ると言う言葉で何が変わるのか。
ネットが使えない環境で幽閉されているならまだしも、使えているところで一切外に助けを求めなかったのは何故か。
映画中のアンチの言葉が多すぎて見ていてとてもしんどい。
これは、美女と野獣をモデルにしているという言葉でスルーしていいものでは無い。
オマージュの域を超えている。
そのままのシーンが多すぎて正直に言うと酷すぎる。
細田守の作品が今まで好きだったので今回の作品は正直ガッカリです。
サマーウォーズ、おおかみこどもの雨と雪は脚本が細田守だけではなかったのに、今回は細田守だけで書いているようですね。
細田守の女性像は強いというのは私自身もとても好きな部分です。
ですが、今回のすずは殴られても立ちはだかる。
そんな強さは必要ありません。
女性が殴られるシーンを簡単に入れて、それでも立つのが強い女性なんだぞ、と言わんばかりの演出。
どうしたんですか。
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