「歌は良かったです」竜とそばかすの姫 ゆずさんの映画レビュー(感想・評価)
歌は良かったです
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歌とUの描写はとても良かったのですが、
SNSの悪意や、美女と野獣要素はいらなかったと思います。
それより、すずに手を差し伸べる大人がいてほしかった。
そして、すずと竜がゆっくり距離を縮め、互いの力になる過程と結果を見せてほしかったです。
小説ではしっかり表現されているのかもしれませんが、登場人物達が他人を思いやらなさすぎだと感じました。
細かいことを言い出すときりがありませんが、
・「私にも幸せが何かなんてわからない」だからすずちゃんも自分の幸せを探そう、と励ましてあげてほしかった。
・「何かあるなら言いなよ」それなら学校の廊下などでなく、場所も選んであげてほしかった。
・「あなたは誰、秘密を見せて」その前に十分に仲良くなってほしかった。初対面な上、相手の拠点に忍び込んでいるのに。
・「今行かなきゃあの子が死んじゃう」その前に自分の子のことを考えてほしかった、すずの母は作中一番無責任だと思います。
・「すずってベルだろ」突然でしたし、あんまりだと思いました。しのぶ君はすずに厳しい選択を突きつけるシーンが多く、見守っているとは思えなかったです。
・1人で東京まで行かせるだけでなく、大人に何か手を打ってほしかった。自分に歯向かう意思があると知り、竜の父の暴力はこの後激しくなるでしょう。
傷ついていても自分でがんばって、状況を変えるしかない。
虐待されていても児童相談所は助けられない。
正義を叫ぶ人が正しいとは限らない。
そういう、嫌なリアリティが目につきました。
虐待を描いた上で、救われない・救われる明示がないのは残酷ですね。
虐待は立ち向かう意思があれば大丈夫、みたいな描写はやめてほしかったです。
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