「映像は素敵なんだけど…」竜とそばかすの姫 群青さんの映画レビュー(感想・評価)
映像は素敵なんだけど…
Uの世界のデザインと映像は素晴らしかった。
そもそもこれ目当てで見に行って、今までの経験から自分はサマーウォーズ以外はそこまで細田作品が好きと言うわけでもないのでそこまで期待はしてなかった。
サマウォと同じ始まり方とOZから引き継がれてるデザインが出てきて嬉しく、冒頭では映像美に鳥肌が立ちました。が、それも束の間、主人公の境遇と周りの人物描写でテンションが下がる。
毒舌という名の性格悪い2ちゃんねらー気質の登場人物っていくら主人公側でも不快なんですよね…。
あとSNSの嘘つきアーティストや傷付きおばさんなど現代のSNSの負の代表みたいなキャラが次々出てくるんですがどうも取ってつけた感じで、ストーリーとは別にアイデア出しして無理につけたような違和感を覚えます。
あとこれは個人の感性の問題でしかないのですが、現実(の不快なもの)を映画で観せられても全然楽しくないんですよね…自分はフィクションを求めて映画を観にきてるので現実見せられてもテンションが下がる…やるなら徹底的に露悪的とかの方が好きです。現実見たくて映画観にきてる訳ではないので。
最終的には虐待やってるやべーやつ(しかも大の男)の元に「あの子が決めた事だから」って一人で行かせる大人には「いやいやいやいや!?」となってしまいました。
突っ込んだらダメなんでしょうがいくらなんでも…虐待親と退治する時に一対一の構図にしたかったにしても一緒に行って街で探してるうちに逸れてとかなんか方法なかったんでしょうか。
その後のシーンで普通に道路に出てこれるくらいの精神的な虐待ぽく描かれてましたが、ビデオが切れた後ボッコボコに殴られてると思ってたので余計に無いわーと思ってしまってました。
他の方も書かれてたように次作は脚本監督以外の人で作品が見てみたいです。