「何を伝えたいのか分からない」竜とそばかすの姫 sajiさんの映画レビュー(感想・評価)
何を伝えたいのか分からない
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やはりいつもの細田守作品、話が進むごとに尻すぼみに面白く無くなっていく。
なんでそうなってしまうのかというと、登場人物に深堀りがなさ過ぎるからだと思う。
主人公の生い立ちや、抱えた悩みなんかを一通り説明して終わり。他に出てくるキャラクターたちとの関係性もよく分からないし、重要なはずの竜に関しては完全に赤の他人。
家庭環境や生い立ちに共通点があるからこそ不思議と惹かれ合っていったという事なんだろうけど、それを納得させるだけの説明が得られないので、途中から「なんでそこまで必死になるの?」と思ってついていけなくなってしまう。
ストーリーが重く、予想もしないような展開になっていく割にはそこに至る説得力が足りなさ過ぎて物語に整合性が無くなり、結果どうしても面白くなくなってしまう。
ただ歌と映像表現は今までの細田守作品では一番素晴らしかったと思う。それだけの為に映画館で観る価値はあったと思うがやはり「物語の整合性」という所でどうしても評価できる作品では無かった。
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